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「修繕積立金」の版間の差分

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'''修繕積立金'''(しゅうぜんつみたてきん)とは、[[マンション]]等の[[管理組合]]が、その共用部分の計画的な[[修繕]]、臨時的な修繕を実施するために、組合員(区分所有者)から徴収した金銭を積み立てたものをいう。

[[建物]]の維持管理に加え、修繕積立金の多寡自体が、当該マンション等の[[経済]]価値の維持・向上を左右するものであり<ref>『新・要説不動産鑑定評価基準』p.296</ref>、[[専有部分]]等の売買に当たって重要なことであるため、[[宅地建物取引業法]]に基づく重要事項説明の説明事項にも修繕積立金に関することが定められている([[b:宅地建物取引業法第35条|同法第35条]])。

日本においては、老朽化したマンションの増加とその改修の不十分さが社会問題となっており、[[スラム]]化につながる恐れすら指摘されている。財源面からの老朽化問題対策としても重視されている<ref> [http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/mankan12.pdf マンションの管理の適正化に関する指針(国土交通省)]</ref>。

== 財源 ==
区分所有者は、[[管理規約]]に基づき、通常毎月、管理組合に対して管理費の他に修繕等特別の管理に要する経費を納入するが、この特別の管理に要する経費を、原則として積立期間を通して均等に積み立てるものである<ref>国土交通省マンション標準管理規約第25条、第28条</ref>。

この修繕積立金は、通常の管理費とは区別して[[経理]]すべきものであり、管理費に流用してはならない<ref name="#48">国土交通省マンション標準管理規約第48条</ref>。また、積立額の算定に当たっては、将来予測される各種の修繕工事の実施予定時期と必要な工事見込額を勘案することが大切である。さらに、巨額の積立となるため、保管には慎重さが必要とされる<ref>[[#参考文献等]] [[マンション管理センター]]のページ</ref>。

収入についてはさらに、[[駐車場]]等共用部分の使用料収入のうち、それらの管理費に充てる分の他は、修繕積立金に充てられる。さらに修繕積立金の運用は、管理組合の業務とされている<ref>国土交通省マンション標準管理規約第29条、第32条</ref>。

== 使途 ==
[[国土交通省]]マンション標準管理規約では、積立金を次の経費に充当する場合等に取り崩すことが認められている<ref>「修繕積立金」というが、[[会計]]上の[[修繕費]]に該当する用途とは限られない。[[資本]]的支出に当たるもの等が対象となることもある。{{see also|費用}}</ref>。取り崩す際は、管理組合総会の決議が必要とされる<ref name="#48"></ref>。
# 一定年数の経過毎に計画的に行う修繕
# 不測の事故その他特別の事由により必要となる修繕
# 敷地及び共用部分の変更
# 建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査
# その他敷地及び共用部分等の管理に際し、区分所有者全体の利益のために特別に必要となる管理

特に、経年による劣化に対応するため、あらかじめ長期修繕計画を策定し<ref>国土交通省マンション標準管理規約では、長期修繕計画の計画期間は新築の場合は30年程度、その他の場合は、25年程度以上のものが求められる。</ref>、必要となる修繕積立金を積み立てておくことが必要である。上記の費用を支出の際に徴収することは容易ではないからである。

== 関連項目 ==
* [[マンションの管理の適正化の推進に関する法律]]

== 出典、脚注 ==
{{Reflist}}
== 参考文献等 ==
* [http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha04/07/070123_3/03-1.pdf 国土交通省マンション標準管理規約]
* [http://www.mankan.or.jp/06_consult/04_syuzen/04_syuzen_02.html Q&A修繕積立金(財団法人マンション管理センター)]2010年7月4日閲覧
{{鑑定要説|p.293~296}}

{{DEFAULTSORT:しゆうせんつみたてきん}}
[[Category:不動産]]
[[Category:住宅]]
[[Category:マンション]]
[[Category:会計]]

2010年7月30日 (金) 08:52時点における版

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