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「DRAGON QUEST -ダイの大冒険- の呪文・技」の版間の差分

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2009年7月19日 (日) 10:43時点における版

DRAGON QUEST -ダイの大冒険- > DRAGON QUEST -ダイの大冒険- の呪文・技

DRAGON QUEST -ダイの大冒険-の呪文・技(ドラゴンクエスト ダイのだいぼうけんのじゅもん・わざ)は、三条陸(原作)と稲田浩司(作画)による漫画及びそれを原作とするアニメDRAGON QUEST -ダイの大冒険-』に登場する架空の呪文(魔法)および必殺技の一覧である。

なお、この作品の基になったコンピュータゲーム作品のドラゴンクエストシリーズと本作の両者に登場する呪文については、ドラゴンクエストシリーズの呪文体系を参照。

呪文

本作にはゲームのドラゴンクエストシリーズで登場したさまざまな呪文(魔法)が登場する。ゲームに登場した呪文のみならず、本作オリジナルの呪文も多数登場し、ごく一部ゲーム作品にフィードバックするものも生まれた。逆に、バトル漫画でもある本作ではストーリーや戦闘の魅力を削ぐ要因になるとの理由から、ゲーム作品に登場したザオリク・メガザル・ベホマラーなどの最上級クラスの回復呪文やスカラ・ルカニ・バイキルトなどをはじめとする補助系の呪文はほとんど使用されなかった。ただし、ザオラルはレオナが一度使用、ザオリクは明確に使用された描写はないが「ザオリク級の回復エネルギー」をポップが使用したことがある。

オリジナル呪文一覧

以下に、本作オリジナルの呪文を作品登場順に列挙する。

マホカトール(破邪呪文)
退魔の呪文。あらかじめ光の魔法陣「五芒星」を描いてから呪文を唱えることによって、魔法陣内の邪悪な力を消し去る。また外側からの侵入もかなりのパワーがないと不可能だが、ザボエラは絶大な魔力によって、音も立てずに結界内に侵入することができた。アバンは剣の鞘で地面に魔法陣を描きデルムリン島を丸ごと覆ったが、ポップは砕けた杖の魔法玉のかけらを並べてブラス一人を囲うのが精一杯であった。本来は賢者専用。
レゴール(岩石獣変化呪文)
劇場版アニメ『起ちあがれ!!アバンの使徒』オリジナル。岩石に仮の生命を与えモンスター化して操る。劇中では幻夢魔道ベルドーサ(オリジナルキャラクター)が岩石の大蛇を作り出した。
ラナ(天候系呪文)
雨雲を発生させる初歩呪文のラナリオン、上位呪文として昼夜を逆転させるラナルータ(元はゲームから)がある。作中ではラナリオンしか登場しなかった。
ラナリオン
雨雲(雷雲)を召喚するラナ系の初歩の呪文である。ポップがこの呪文を使うことで、その頃まだレベルの低かったダイがライデインを使えるようになった。ただし、初歩とはいえ当時のポップにはかなり高度な呪文だった。
フィンガー・フレア・ボムズ(五指爆炎弾)
メラゾーマを5発、指1本から1発ずつ同時に放つ。禁呪法に近い荒技で、体に大きな負担がかかる。フレイザードの必殺技だが、マトリフ曰く、フレイザードがこの技を好んで使うのは「生死をかえりみない化け物だからできる」との事。ポップも使用したが、当初は一度に3発が限界であった。後に一度に5発使えるようになるが、十数発分のメラゾーマの威力を無傷で防いだヒムを目の当たりにし、より強大な呪文を欲してマトリフに師事を仰ぎ、メドローアを伝授されることになる。劇場版のオリジナルキャラクターであるデスカールは両手で計10発放つバージョンを披露した。
ベタン(重圧呪文)
局地的に高重力を発生させて相手を押し潰す。マトリフのオリジナル呪文で、後にポップが伝授された。魔法力の消費は大きいが、複数の相手にまとめて効果を発揮し、ダメージと足止めを一手でこなせる。
ドルオーラ(竜闘気砲呪文)
「竜の騎士」が使える最強の呪文。竜の口の形に組み合わせた両手の中で、魔法力を用いて竜闘気(ドラゴニック・オーラ)を超圧縮し、放出する。発射までかなりの「溜め」が必要となるが、「溜め」が完了すれば発射のタイミング、射程、効果範囲などを調節できる上に、一国を消し去るほどの圧倒的威力を持つので、基本的に一切の防御も回避も不能になる(例外として、ダイは竜闘気を全開にして耐え切り、老バーンは光魔の杖でドルオーラを受け止めていた)。また、魔法であるものの、攻撃自体は魔法力によって超圧縮された竜闘気を放出しているため、マホカンタ等で反射することは不可能である。
ただし、超圧縮した竜闘気を発射する際、大量の魔法力を消費するため、バランですら2発撃つのが限界。エネルギーの放出の反動の大きさも生半可では無く、本来は強靭な肉体を持つ竜魔人の姿でないと使えないが、ダイはバランの紋章を受け継いだことで父を超える竜闘気を身につけたため、変身せずとも使えるようになった。
さらに究極の魔法剣として「ドルオーラの魔法剣」ができないか、という意見が連載当時著者に寄せられたが、ダイが通常攻撃時に竜闘気を剣に伝わらせているものが実質的に「ドルオーラの魔法剣」に相当すると解説本で解説されている。
マホイミ(過剰回復呪文)
生体を過剰に活性化させ破壊することでダメージを与える呪文。本来は回復呪文として使うホイミ系の呪文を応用したもので、相手が生命活動を行う生命体であればどんな相手にでも効果がある(バーンパレス心臓部などの魔法力自体を吸収・反射する相手は例外)。べホイミの数倍の魔法力を消費するという欠点を持ち、使える者が居ない古代の呪文となっていたが、ブロキーナは打撃の瞬間にのみ魔法力を集中させる閃華裂光拳と言う形で応用・実用化した。そのため、ブロキーナやマァムがマホイミを使えるわけではない。本作終了後に発売されたゲーム『ドラゴンクエストモンスターズ2 マルタのふしぎな鍵』にも同名の呪文が存在するが、こちらは味方の魔力を回復する呪文であり、このマホイミとは別物である。
“回復呪文でダメージを与える”という点は、『ドラゴンクエストIII』で、ある敵に回復呪文を使うとダメージを与えられるという現象と類似している。 
トベルーラ(飛翔呪文)
魔法力の放出により宙に浮かぶ、または宙を飛ぶ呪文。ルーラの応用であるが、通常のルーラがイメージした場所に半自動的に飛んでいくのに対し、こちらは常に任意で自由自在に飛行ができる。初めは浮遊するのみの呪文だがレベルが上がれば高速の移動も可能になり、移動手段以外にも翼を持たないものが空中戦に対応するために使われる。ルーラとの比較については後述。
メドローア(極大消滅呪文)
正(メラ系)と負(ヒャド系)の熱エネルギーの魔法力をスパークさせることで、触れるもの全てを消滅させる効果を持つエネルギーに変え放つ呪文。メラ系とヒャド系呪文双方の頂点に位置する極大呪文。弓を引くようにして投射されたこのエネルギーのビームが触れたあらゆる物質は消滅してしまうため、事実上この呪文を強度で防げる物質は存在しない。神の金属と称されるオリハルコンも、この攻撃に耐えることは不可能である。
その特異な性質から、凍れる時の秘法(後述)で時間停止している空間や物質を破壊できる唯一の方法でもある。16年前の皆既日食の日に目の前でアバンが凍れる時の秘法でハドラーもろとも止まり、自らの無力を嘆いたマトリフが最終決戦用に開発した。しかしあまりの威力に、開発者であるマトリフですら数えるほどしか使ったことがない(マホカンタ等で反射されれば、自分のみならず味方も消滅してしまう可能性がある為)。
ドルオーラと並んで作中で最強の呪文と目される(単純な攻撃力だけなら純粋に魔法力だけを使う呪文の中で間違いなく最強)。この呪文を正面から防ぐには同じ呪文(メドローア)を放って相殺するか、バーンパレス心臓部などの魔法力そのものを吸収する肉体や、マホカンタ(呪文返し)やシャハルの鏡といった「魔法反射」の効果を使うしかない。
消費魔法力は莫大でメラゾーマを20発以上放てるポップが「2,3発で限界」とのことからメラゾーマの数倍~10倍以上の魔法力を消費する。
なお、この呪文は極大呪文の例に漏れず両手を使うが、右手と左手で異なる魔法力を発生させ、さらに2つの呪文を全く同じパワーで合成しスパークさせなければならず、生半可な技術では使えない。ポップは右手の炎の呪文の力の方が強くなりがちであり、修行の際はそれでよく腕を焦がしながらもメドローアを合成し放っていた。作中でこの呪文を使用したのはポップとマトリフのみであるが、この2人はどちらも2つの呪文を同時に使用する場面がある。
技での人気投票では、(アバンの同技、ライデインストラッシュなどに分散したこともあるが)ダイのアバンストラッシュを抑え1位となった。名の由来はメラ+ヒャド+アロー(矢)。効力こそ違うものの、名称だけなら『ドラゴンクエストモンスターズ2』や『ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔』にも登場している。
マホプラウス(集束呪文)
自分に向けられた攻撃呪文を受け止め、それをそのまま自分の攻撃呪文に上乗せして放つ。ザボエラの奥の手。ザボエラが実際に使った時は部下のサタンパピーのメラゾーマ十数発分を集束していたが、ヒムのオリハルコンの体に防がれた。メラゾーマ以外でもザボエラが使える呪文であるならば可能。(例:ベギラマを浴びてベギラマ数発分を集束)。ネーミングは「プラス」と「魔法」のアナグラムであるが、「マホ」はマホトーンやマホカンタなど相手の呪文そのものに影響を与える系統の呪文の接頭辞でもある。
ミナカトール(大破邪呪文)
破邪の洞窟の奥深くに眠る、現在判明している限り最強の破邪呪文。マホカトールの強化版。他の破邪呪文の様に五芒星の力で威力を増幅させる事が可能であり、作中では「輝聖石(アバンのしるし)」を輝かせた5人が五芒星を描く事で、より広い範囲に強力な効果を及ぼした。ネーミングは、デイン(電撃)系を数人分の魔法力を合わせて繰り出す「ミナデイン」から。
カイザーフェニックス
厳密に言えばオリジナルの呪文ではなくメラゾーマであるが、バーンのそれは文字通りフェニックスの形をしたものである。詳しくはバーン (ダイの大冒険)を参照。
リリルーラ(合流呪文)
離れた仲間の元に瞬間移動する。別れた仲間と合流したり、迷宮などで仲間とはぐれたときに使う秘呪文の一つ。作中ではアバンと魔王軍の一部のものが使用した(魔王軍についてはポップが「使用している」と発言しただけで明確にリリルーラを使用した描写はない)。アバンはルラムーン草の粉末を媒体として使用していたが、媒体の必要性についての詳細は後述。
通信呪文
呪文名は不明。鏡を使うことによって文章を送ることができる。本作では魔王時代のハドラーがフローラに向けてその身柄を貰い受ける旨を送った際と、ミストバーンがヒュンケル・クロコダインを処刑する旨を各国王へ向けて送った際に使われた。

補足

作品での呪文についての補足

習得

本作では呪文ごとに儀式を行って修得する設定になっているが、儀式を済ませても術者の力量が不十分だと使えない(初期のダイは既にブラスによって多くの呪文の儀式を済ませていたが使えず、後々の成長で使えるようになっていく。後半のポップも同様)。

命名規則

連載開始当初のエニックスとの諸事情や演出上の効果から、ほとんどの呪文に漢字名が与えられている。ゲーム作品にも登場する攻撃呪文は基本的に系統名(火炎・氷雪・爆裂・閃熱・真空等)で表され、極大クラスについては両手でないと使えない等、漫画表現としての設定も付加されている。

  • ベギラマ=閃熱呪文(片手)
  • ベギラゴン=極大閃熱呪文(両手)
  • メラゾーマ=火炎呪文(片手)

マヒャドもメラゾーマも系列の最上位呪文なのに「極大」が存在しないのは、マトリフ曰く「極大」がその系列の発展が終わったことを示す言葉だからである。つまり、ベギラゴンより上の閃熱呪文は存在しないが、メラゾーマより上の火炎呪文は存在する可能性がある(メドローア)と言う事である。

極大呪文の扱い

極大を冠する呪文がない系列はメラ系、ヒャド系、デイン系、ザキ系。このうちデイン系とザキ系は極大を冠すると思われる呪文(ミナデイン、ザラキーマ)が作中に登場しないため不明。もっともザラキーマは呪文その物のゲーム登場時期の関係もあり、またミナデインは単独で行使できる呪文ではないため、ミナカトールのように扱いが違う可能性もある。メラ系とヒャド系に関しては、破壊する力をプラスで与えるかマイナスで与えるかが違うだけで、元々同じ系列の呪文(消滅呪文)の一種であると解釈されていて、この消滅呪文の極大としてメドローアが存在する。バギクロスに関しては、ダイは両手だが、フェンブレンは全身から放っているような描写である。また、「極大真空呪文」という表記は1度も出ていない。

また、ゲームで使われる強弱がある呪文としてはホイミ系があるが、作中ではホイミ・ベホイミ・ベホマまでしか登場していない。これらは片手で扱う描写があり、ザオラルやラナリオンなどの高度とされる呪文は両手を使っている。

前述の通り極大規模の呪文は両手でないと扱えず、またかなり高度で限られた者しか使えない呪文という扱いになっている。作中で極大呪文を扱ったキャラクターはダイ(竜の紋章覚醒時・バギクロス)、ポップ(メドローア)、マトリフ(メドローア、ベギラゴン)、ハドラー(ベギラゴン、イオナズン)、フェンブレン(バギクロス)がいるが、いずれも両手(ただし、フェンブレンの場合、前述の通り、全身から放っているようにも見える)を使って呪文を放っている。アルビナスの「ニードルサウザンド」「サウザンドボール」やシグマの「ライトニングバスター」は、それぞれベギラゴンとイオ系呪文のエネルギーを片手に収束or全身から分散させて炸裂させる技のため、「呪文そのものではない」という解釈※なのか、片手での発動が可能になっている。

・ベギラゴン:体の横で両手を上に向けて、両手を弓なりに伝わる炎の柱のようなものを発生させ、それを頭上で両手を合わせて圧縮。そして、拳を合わせたような形で両手を前に向け、撃ち出す。その際、合わせた手は、両の親指と人差し指が開いた形になる。
・イオナズン:体の横で正面に向けた手を開いてエネルギーを溜め、両手を前に突き出して撃ち出す。なお、撃つ際の手に関しては、2度とも右手の方が前に出ていて、親指が重なっている(偶然かもしれないが)

なお、前述の通りメラ・ヒャド系には単体での極大呪文はなく、全て片手で使用されているが、ヒャド系の中でヒャダインだけは、使った全員が両手で放っている(これより上位のマヒャドは全て片手。と言っても、マヒャドを使ったのはフレイザードとノヴァの2人だけだが)。この点に関しては、FC版『III』における習得の逆転現象(本来、魔法使いの標準レベル26でヒャダイン、同32でマヒャドを覚えるが、同作ではバグで逆に習得する)の暗喩とも取れる。

同じ呪文でも、例えばヒャダルコの場合、ポップはほとんど片手で放っているのに対し、レオナは両手で放っている。しかしながらポップでも初めてヒャダルコを撃った時や、終盤でキル・トラップの炎を食い止める時は両手でヒャダルコを放っていたので、術者が未熟である場合や普段よりも高出力が求められる場合等は、一般的に片手で扱われている呪文でも両手を使う事があると思われる。ヒャダルコ以外にも、バギはダイが両手で放っているのに対し、竜魔人バランは片手で放っている。

余談だが、ブラスや中盤までのポップのように、杖の先から呪文を放つ例もあり、モンスターであるガーゴイルやガスト、ライオンヘッドは口や目からマホトーンやベギラマを放っていることから、そもそも呪文の撃ち方に関しては、完全に決まった形式があるのではなく、ある程度個人差・個体差がある様子。


※「あくまでも極大呪文である」と解釈する場合、術式として両手の使用が必要なのではなく、呪文の制御方法や難易度に対する使用者の適正(魔力量や技術、身体的または精神的構造)によって両手の使用不使用が決まるとも取れる。即ち、手という概念がないスライムや不定形モンスターも極大呪文が使用可能であり、上記の例ではオリハルコン生命体であるアルビナスやシグマも同様に、極大呪文を両手を用いず使用できるようにするため、それぞれの技の形に制御して放出している、となる。極大呪文以外でもバーンの「カイザーフェニックス」やマァムの「閃華裂光拳」、各魔法剣も呪文の形状や発動の仕方を制御したものと考えられる。また、上記の他者が片手で使用している呪文をダイやレオナが両手で放っているという点も、技術的な熟練度や魔力量の低さをカバーしているものと取れる。

既存設定の変更

なお、本作ではゲームと効果の異なる呪文も存在する。例えば、ギラ系呪文はゲームでは火炎放射による攻撃としているが、本作では熱線を放射する攻撃としていたり(代わりにゲームでは火球として表現されるメラ系呪文が本作では火炎放射のように表現される)、ラリホーが自分よりレベルが低い者やダメージを負って呪文抵抗が低い者にしか効かないようになっていたりする。

また、ゲームとは呪文の力関係や威力の設定が幾つか変更されている。例えば、ゲームでは終盤に登場するメラゾーマを見習い魔法使いだったポップが使いこなし、かと思えば中級呪文であるベギラマを使えない(そして、ベギラマを使える魔物を極端に恐れる)等といった描写がある(もっともこれはアバンの指導力の高さやポップの未熟さを示すエピソードと捉えることもできる)。 これには、アバンと魔王ハドラーのエピソードがゲームの第1作を模したものであることから、第1作最強呪文であるベギラマを立てたものではないかと思われる(実際、アバンと魔王ハドラーの対決では両者がベギラマを使っている)。 メラゾーマはゲームでは敵1体に特大ダメージを与えるという特にボス戦で有効な呪文だったが、本作ではベギラマより威力で劣るような描写が目立つ。 また、イオナズンよりベギラゴンの方が評価が高い等、全体的にギラ系の優遇が目立つ。これについて原作者の三条陸が「ドラゴンクエストシリーズ皆勤であるギラ系に敬意を表したため」と発言している

さらに、同じ呪文でも術者の魔法力のレベルによって威力が大きく異なる。例えば、バーンとの初対戦時にバーンのメラがポップのメラゾーマより威力が大きかったり、キルバーンの殺しの罠「◇の9」(ダイヤ・ナイン)に対し、ポップのヒャダルコは内側から火炎の落下を支えていたが、レオナのヒャダルコは炎の壁にあっさり弾かれるといった実例が挙げられる。この現象は、本家シリーズの『VIII』や『ジョーカー』で、かしこさの値によって攻撃呪文の威力が変動するといった形で採用されている。

もう一つ原作との大きな違いは、魔法を無効化・回避する表現があること。無効化は同等の呪文もしくは反属性の呪文の使用、または同程度の威力を持つ技などで相殺することが出来る。作中でも初期から終盤まで多用された表現である。 最終決戦でのポップは少し特殊で、バーンのカイザーフェニックスに対し、呪文そのものに魔法力で干渉して無効化する描写がある。 また単純に体術を使ったりルーラによる瞬間移動での回避表現も多い。攻撃呪文のみならず、後述のマホトーンのように補助呪文を物理的に回避する描写も見られる。番外編・勇者アバンでは、動きを封じた後にメラゾーマを使うなど、呪文の弾速や特性を生かした戦闘を繰り広げている。威力と属性しか考慮されないゲームと違い、漫画という媒体を生かした表現となっている。

呪文名の前に詠唱があったもの

  • 「邪なる威力よ退け マホカトール」
  • 「天空に散らばるあまたの精霊たちよ…我が声に耳を傾けたまえ ラナリオン」
  • 「大地に眠る力強き精霊たちよ…いまこそ我が声に耳を傾けたまえ ベタン」
  • 「その御名において生命の炎尽きたるこの者の身に魂を甦らせたまえ ザオラル」
  • 「聖なる光よ その御力において邪悪なる魔力を退けさせたまえ ミナカトール」

ただし、同じ呪文を詠唱なしで使用している例もある。

漢字名称の例外

  • ザラキ(死の呪文)、マホカンタ(呪文返し)は漢字のみで構成されていない。
  • マホトーンは(魔法封じの呪文)と(呪文封じ)の2種類の表記がされている。
  • ラナリオン、トラマナ、アバカムは作中で使用された呪文だが漢字名称の表記はされなかった(アバカムに関しては、話と話の間の呪文紹介で「開扉呪文」と表記されている)

ゲームと効果・表現が若干異なるもの

  • モシャス(変身呪文)は自分以外にかけることもできる。
  • アストロン(鋼鉄変化呪文)は自分を効果対象にしないことができる(アバンが特別だったという線もある)。
  • ゲーム内では、トラマナはマグマや毒沼のダメージに対するバリアを張る呪文だったが、極大化して放ったトラマナは「邪悪な呪法の力を消し去る」呪文へと進化していたため、極大化しないトラマナも根本原理は邪悪な力の無効化となっていると思われる。
  • マホトーンは、封じられているを明確にする為、呪文の効果を封じるのではなく「術者の口の動きを封じる」となっている。つまり呪文どころか、まともに喋る事自体が出来ず、うめき声ぐらいしか出せなくなる。また、呪文や詠唄を正確に発音しなければ発動しないという事にもなる。またマホトーンにも、炎や吹雪のように視覚的に見えるものがあり、これに当たる事で封じられるため、かわしたりすることができる。
※フレイザードがバルジの塔で使用した「氷炎結界陣」は、結界の中にいる術者以外の全ての者の力を奪う術であり、この結界の中にいる事で肉体的な力や魔法力が奪われるため、マホトーンによる魔法封じとは別物である。
  • メガンテはゲームではその場で爆発する事で敵全体にダメージを与えるのに対し、本作でアバン、ポップが使用した際は一人に対してのみ致命的なダメージを与える呪文として使用している(周りにも爆風は及ぶ)。メガンテの爆発の源である生命エネルギーが強調されており、相手に直接触れた状態で、しかも極大呪文と同じように両手を使って初めて発動する。また、神に祝福された僧侶以外のものがメガンテを使うと全身が砕け散って蘇生が不可能となる。アバンの場合はアイテム「カールの守り」のおかげ、ポップの場合はメガンテがそもそも不完全だったために蘇生できた(後の大魔道士化による僧侶としての要素が最初からポップにあったとも解釈できる。)。モンスターの爆弾岩が使用した場合は、ゲームと同様の描写がされている。

ルーラの名称をもつ呪文

ルーラ・トベルーラ・リリルーラは「ルーラ」の名称が共通してついているものの、漢字名称では完全に統一性がなく別系統呪文の扱いになっている。しかし、アバンはリリルーラをルーラの一種と語っている。

ルーラ(瞬間移動呪文)
ルーラは「移動場所のイメージ」をして唱える呪文であるため、「行った事のある場所」「見た場所」が移動できる場所となっておりゲーム上でのルーラを具体的な補足説明をつけた設定になった。イメージをせずに無意識で使うと、生まれ故郷等の印象の強い場所に飛ぶか、そもそも全く飛ぶことが出来ないかのどちらかになる。
他の呪文と比べてかなりの高速移動ができる為、攻撃の緊急回避・救助・間合いを取るといった戦闘においても使われる事があった。レベルの低いものは着地を失敗する事もある。作中での「ドーン」というルーラの着地音は音として聞こえるもの。
なお、漢字では瞬間移動呪文となっているが、その場から「ふっと消えて移動」ではなく、「特定の場所へ超高速移動」をする呪文となっている。物理的な移動を伴うので、洞窟の奥深くや密閉された空間からは飛び出せない。(消えて瞬間移動を行うのはリリルーラ)
トベルーラ(飛翔呪文)
トベルーラはルーラが出来れば応用で簡単に出来る呪文で、魔法力を放出し続けることによって空を自在に飛ぶ呪文。魔力の減り方がルーラより少ない(ルーラを使えない魔力でもトベルーラは使える)が、魔力がなくなると最悪の場合墜落する。トベルーラで飛行した状態から、ルーラを使用することも可能。
飛行速度は術者の力量に比例するが、基本的にはルーラのそれよりもずっと遅いため、ルーラで移動している者をトベルーラだけで追尾すると言った事は、よほど力量差があるか、ルーラを使う側が意図的に手加減をしない限り基本的に不可能である。
リリルーラ(合流呪文)
リリルーラはいわゆる秘呪文の一種で、作中ではアバンが2回(キルバーンを撤退させてからダイ達に追いつく時と、キルバーンを追って異空間から現実に戻った時)使用した以外には、明確にリリルーラと分かる呪文は確認されていない。そもそも、アバンの解説からすると人間の間には伝わっていない呪文である可能性が高い。
呪文の効果としては仲間の所に瞬間移動する呪文で、ダンジョンではぐれた仲間と合流したりするものである。また、一部の魔族が負傷するなどして撤退する際にこの呪文を用いているのではないかと言う解説もされている。ルーラやトベルーラのような物理的な移動を伴うものではなく、本当の意味で「瞬間移動」を行う呪文である。この性質上、壁などの物理的障害物はもちろん、異空間からでも帰還する事が可能である。また、ルーラと違い、場所ではなく、仲間などをイメージして瞬間移動する呪文のため、その場所にイメージできる人間がいさえすれば、そこが術者が一度も行ったことのない場所であっても、行くことができる。
作中での唯一の人間での使用者であるアバンは媒介として1度ルラムーン草の粉末を用いていた。媒介が必要な理由としては作中では最後まで明らかにされていなかったため「常に必要」「術者の力量が十分でない場合に必要」「空間の壁を飛び越える場合に必要」「見知った仲間がいないところへ飛ぶ場合に必要」等様々に考えられるが、先行したダイ達に追いつくために使用した際は媒介を使っていた描写がないため、「空間の壁を飛び越える場合に必要」か「見知った仲間がいないところへ飛ぶ場合に必要」のどちらかであると推察される(媒介を使用した時は、敵であるキルバーンしかいない場所に向けて飛んでいた)。

なお、ゲームにある、味方・敵をどこかに飛ばす呪文・バシルーラは作中では出ていないが、バルジ塔のレオナ救出作戦時にマトリフがダイ達を乗せたボートをバルジ島に向け飛ばしたシーンで、この時マトリフが使用した呪文はシステム的にはバシルーラに(気にしなければ止まることも無い多少の乱暴性なども)非常に酷似している。しかし「ルーラの応用」というだけの説明や呪文名が出ていないことから詳しい詳細は不明。

必殺技

本作に登場する、呪文以外の必殺技について解説する。

アバン流

アバン流殺法には刀殺法と槍殺法の他に、斧・鎖(鞭)・牙(拳に装着する武器)・弓と武器別に計6系統あることがジャンプコミックス21巻末でヒュンケルによって語られているが、刀殺法と槍殺法以外は作中に登場していない。

大地斬(アバン、ダイ、ヒュンケル)
アバン流刀殺法の一つ。地の技。剣を大上段に構え、強力な斬撃を敵に叩き込む力技。無駄のない動きで持っている力を効率よく叩き込む事がこの技の要点。のちに『モンスターズ2』でも同名の「とくぎ」が登場している。
海波斬(ダイ、アバン、ヒュンケル)
アバン流刀殺法の一つ。海の技。スピードを重視した斬撃。敵の火炎や風の攻撃などを衝撃波で切り裂いて攻撃することができる。のちに『モンスターズ2』でも同名の「とくぎ」が登場している。
空裂斬(ダイ、アバン)
アバン流刀殺法の一つ。空の技。アバン曰く「見えざる敵を討つ」。心眼で敵の急所を見抜き、これを光の闘気を込めて撃ち抜くことがこの技の真骨頂。主に禁呪法で生み出された魔法生物や実体のない魔物に効果大。のちに『モンスターズ2』でも同名の「とくぎ」が登場している。なお、ヒュンケルはこの技を最後まで使用する事が無かったが、それは単に剣ではなく槍を使っていたからである。(槍の「空の技」である虚空閃は何度も使用しているので「空の技」自体は習得している)
地雷閃(ヒュンケル、アバン)
アバン流槍殺法地の技。槍版大地斬。槍をやや短めに持ち、一気に振り下ろす。その威力は魔影軍団最強の鎧兵士「デッド・アーマー」を2体同時に真っ二つにするほど。
海鳴閃(ヒュンケル、アバン)
アバン流槍殺法海の技。槍版海波斬。素早く敵の横をすり抜けながら切り裂く。この際、高い音域の音が発生することから海鳴閃の名の由来となった。
虚空閃(ヒュンケル、アバン)
アバン流槍殺法空の技。槍版空裂斬。槍の穂先から光の闘気を光線状に発し、敵の核を撃ち抜く。
アバンストラッシュ(ダイ、アバン、ヒュンケル)
アバン流最高の技。武器を逆手に持ち、腰を捻りながら落とした構えから放たれる破壊力抜群の一撃。地海空3つの技を究めて初めて本来の威力が発揮される。闘気を敵に放つ遠距離の「アロー(A)」タイプと、闘気を込めた武器の一撃を敵に突進して直接叩き込む近距離の「ブレイク(B)」タイプの2種が存在する。ダイは当初、修行期間の不足やアバンの配慮などからこの使い分けを知らず、アバンの書とノヴァとの修行によって使い分けできるようになった。またその修行の際、このAとBを組み合わせ「クロス(X)」を編み出した(詳細は後述のアバンストラッシュXを参照)。 バランは「心技体、三位一体となって繰り出される人間技としては強力な技」と評価した(もっとも、ダイやハドラーは竜闘気のあるバランのギガブレイクのほうが力は上だが技としてはアバンストラッシュのほうが優れている、と評価しているようだ)。本来ならヒュンケルも使えるが、ヒュンケル自身がそれを戒めている(詳細はヒュンケルの項目を参照)。「力・速さ・光の闘気」が三位一体とならない限り威力を発揮しないので、空裂斬をマスターする以前のダイの「アバンストラッシュ」は未完成ということになるが、第1巻でハドラーに襲撃されたとき、紋章の力を使い「竜闘気」を発生させて本来の威力を凌駕する威力になり、ハドラーに深手を負わせた。「ダイの剣」を使うようになってからは「光の闘気」に代わって「竜闘気」を使うようになり威力が格段に上がった。
グランドクルス(ヒュンケル、アバン、ヒム)
十字状の何か(2つの物体を重ね十字にすることでも可能である。また、物品を使うのは闘気の集束を高めるためとされており、腕を十字に組むだけでも使用はできる)を媒体として、その十字の中心に闘気を一点集中、これを一気に放出して敵を殲滅する技。その破壊力は大地に底の見えない巨大な十字状の穴を開ける程。アバンより教わった技だが、集中する力の大きさ故にコントロールが難しく自爆技になる可能性が高いため、アバンは「常に小さく放つのがコツ」と語っている。しかしヒュンケルは最大放出して生き残る術を戦いの中でつかみ、師アバンはヒュンケルのこれを「神技」と評した。普通の(竜の騎士ではない)人間の使用技としては極めて威力が高く、「ドルオーラ」に近い威力を持つと推定される。ヒムはバーンパレスの心臓部から脱出する際に、ヒュンケルの技を見様見真似で使った。結果として腕は大破、体にもひびが入ったがどうにか生還している。
無刀陣(ヒュンケル、アバン)
アバン流の奥義。武器を手放して自身を無の状態にし、敵の攻撃を受け流して致命傷を避ける体勢を作る。敵の攻撃をあえて受けることで敵の隙を見つけてそこに必殺の一撃を叩き込む捨て身のカウンター技。

魔法剣

本作で魔法剣を使えるのは竜の騎士のみである。

火炎大地斬(ダイ)
剣にメラを纏わせて放つ大地斬。大地斬の派生技ではあるが剣と呪文を併用できるのは竜の騎士だけなので事実上ダイオリジナルの技。ダイはヒュンケル戦のほか、瓦礫の山を排除するためこの技を使ったが、その下の倉庫から出すはずだった信号弾に引火して全部爆発した。なお、ヒュンケル戦の時点では命名されていなかった。
ライデインストラッシュ(ダイ)
アバンストラッシュの使用に先立って剣にライデインをかけることで威力強化を図った技。ヒュンケルの鎧に対抗するために編み出された。竜闘気を加えて放てば絶大な威力を発揮するが、「ダイの剣」以外では反動で自らの武器を壊すことになる。鎧の魔剣はこの技で砕け散った。
ギガブレイク(バラン、ダイ)
バラン(あるいは竜の騎士)最強の秘剣。上級電撃呪文ギガデインを剣に纏わせ、敵に突進して一撃を叩き込む魔法剣。ダイも纏わせる呪文がライデインながら1度だけ使った。なお、この技は、後に「ドラゴンクエストシリーズ」にて採用されることとなる。
ギガストラッシュ(ダイ)
父バランの必殺技ギガブレイクと師アバンの必殺技アバンストラッシュ(ブレイク)を組み合わせたダイ最強の必殺剣。二つの技の長所を合わせた合成フォームから繰り出される。なお、ギガデインを使えないダイは、ロン・ベルク製の魔法力を増幅させる特殊な鞘を使ってライデインをギガデインに強化しないと使えない。

 

武神流(チウの技を含む)

武神流の技の名前には、閃華裂光拳以外は猛虎破砕拳=虎、窮鼠文文拳&包包拳=鼠、土竜昇破拳=土竜(もぐら)と全て動物の名前が入っているのが特徴である。

閃華裂光拳(マァム、ブロキーナ)
武闘の師である拳聖ブロキーナが編み出した技。生命体破壊に絶大な効果を発揮しながら魔法力の消費が大きすぎると言うマホイミの欠点を、拳のみに、打撃の瞬間にだけ込めると言う方法で克服し実用化したもの。対生物に致命的なダメージを与える。生命活動を行っていない呪法生命体やゾンビ系には効果がない(そういう敵は「パワーで砕く」とマァムは豪語している)。また、本作では回復呪文は相手に直接触れて行う設定になっているため、素手で攻撃を命中させないと効果がない。さらに、肌で直接触れる攻撃であっても、肘打ちでは発動せず、拳を使わなければならない。
猛虎破砕拳(マァム、ブロキーナ)
オリハルコン生命体の女王アルビナスとの戦闘時に使用。喰らった部分を中心にひびが虎の顔を描き、その後アルビナスの胸に大きな風穴が開いた。反動が強く、マァムは魔甲拳を鎧化しメタルフィストを着けた状態でないと体が耐えられない。物理的破壊力だけなら閃華裂光拳をも上回る、武神流最強の技。
土竜昇破拳(ブロキーナ)
武神流奥義の一つ。相手の足元の地面を火山が噴火するように爆発させ、相手を空中に巻き上げる技。ブロキーナ老師はミストバーン戦で使ったが、不発に終わった。
窮鼠文文拳(きゅうそぶんぶんけん)、窮鼠包包拳(-くるくるけん)(チウ)
文文拳は腕を高速で振り回し、殴りかかる技。その威力は岩をも砕くと言うが、チウは腕が短いため相手に当たらない。ブロキーナがチウ用に考えた一番簡単な技らしい。
包包拳は体を丸めて回転しながら相手に体当たりを食らわせる技で威力はなかなか高い。突進技であるため回避された場合や相手の形状次第ではかなりの危険も伴う。チウがザムザ戦で編み出したオリジナル技である。

親衛騎団の技

ハドラー親衛騎団は、ほとんどのメンバーがそれぞれ得意呪文を組みあわせた技を使う。

超熱拳(ヒートナックル)、闘気拳(オーラナックル)(ヒム)
超熱拳は火炎呪文(メラゾーマ)のエネルギーを拳に纏わせて叩き込む。
闘気拳は一つの生命として生まれ変わり、闘気を扱えるようになったヒムが使う技。闘気を込めた利き腕の左拳の一撃を見舞う。超熱拳(ヒートナックル)の応用技で、闘気と超金属オリハルコンの強度とのミックスにより、「ダイの剣」による闘気剣並の威力を持っていると言われる超絶技である。
ライトニングバスター(シグマ)
右手首を外し、そこから放たれるイオ系呪文のエネルギーを敵の体に零距離で叩き込む。超熱拳・闘気拳同様、相手に直接触れなければ効果はないが、その威力は極大爆裂呪文(イオナズン)級。
ツインソードピニング(フェンブレン)
全身刃物の体質を活かした必殺技。刃物上の両腕を頭の上に合わせた後、自身を高速回転させてドリルと化し、そのまま突撃して敵を貫く。
キャスリング(ブロック)
ブロックの巨体の中からヒムに似た小柄で俊敏な体が現われ、一瞬にしてキング(この場合はハドラー)と自分の位置を入れ替える。脱ぎ捨てた外甲はバリヤーボールに変化し、キングと仲間達をその中に瞬間移動させて守る。チェスのルール同名の手に由来している。
ニードルサウザンド、サウザンドボール(アルビナス)
ニードルサウザンドは手足収納時の技。全身からギラ系呪文のエネルギーを針状に発射する。広範囲に放たれるため、回避は困難。
サウザンドボールは展開状態時の技。ニードルサウザンドのエネルギーを掌に集中させて球として敵に放つ。ベギラゴン級の威力を誇り、2発同時でなければ連発も可能という、強力な技。

秘法・禁呪法

氷炎結界呪法(フレイザード&氷炎魔団)
戦場を挟む形でフレイム達が炎魔塔、ブリザード達が氷魔塔を建て、フレイザードの核に作用した結界を作る禁呪法。この中ではフレイザード以外の者は力が5分の1に低下し、呪文も使えなくなる。ただし、一時撤退前にエイミが微弱ながらホイミを使っていたことを鑑みるに、ある程度のレベル以上の者なら威力は弱まるものの呪文の使用は可能なようである。この結界を破るには、二つの塔を破壊しなければならない。弱体化と呪文封印について、敵味方の区別が可能かどうかは不明。
禁呪法(ハドラー、バーン)
バーン (ダイの大冒険)ハドラー (ダイの大冒険)を参照。
凍れる時間(とき)の秘法(アバン、バーン)
皆既日食時にしか使えない、肉体、もしくは物体の時を止める秘術。これをかけられた者は時間の流れそのものが停止するため、メドローアを除きいかなる手段を持ってしても傷つける事が出来なくなるが、自力で動く事もできなくなる。かつてアバンも魔王ハドラーに対して使用したが、術が不完全だったためかハドラーだけでなく彼自身も止まった。この時は二人とも1年あまりで元に戻っている。バーンは自分の全盛期の肉体を保管するために使っている。
破邪の秘法(アバン)
破邪の洞窟でアバンが身に付けた秘術。ゴールドフェザーを使って空中に五芒星を描き、呪文の破邪力を最大限まで高める。その威力は毒沼などを無力化する呪文トラマナで「殺しの罠(キル・トラップ)」ダイヤ・ナインの魔界最強の炎を消し去り、開扉呪文アバカムでバーンの魔力によって封印された扉を開けるほど。
暗黒闘気脱魂魔術、暗黒闘気瘴気結界魔術(デスカール)
デスカールの使用する呪文。暗黒闘気脱魂魔術は宝玉の中に人間の魂を抜き取り封印する、マトリフ曰く究極の呪文。魂を抜かれた人間は、魂を戻さないと死亡する。暗黒闘気瘴気結界魔術は先述の術で抜き取った魂を中心に瘴気を発生させる。

その他

アバンストラッシュX(クロス)(ダイ)
ダイが編み出したアバンストラッシュの派生技。先にアローを放ち、それにブレイクで追いついて2つのストラッシュを敵に同時炸裂させる。名前末尾の「クロス」は2種のストラッシュがクロス状に炸裂することから。その交差点の威力は通常ストラッシュの5倍以上(ヒュンケル談)。
動いている敵に対して2発のアバンストラッシュを同時に命中させるのは、ヒュンケルすら「俺にもできん」と言うほどの至難の業であり、アバンの名を冠してはいるが、実質的にダイのオリジナルかつ専用の技と言える。
命の剣(ノヴァ、ハドラー)
自分自身の生命力を闘気に変え、刀身の形に放出する。長時間使うと命にかかわる。ハドラーは折れた覇者の剣、ノヴァは自分で折った父親の剣を媒介にして放った。
キル・トラップ(殺しの罠)、バーニングクリメイション、ファントムレイザー (キルバーン)
キルトラップは大魔宮にしかけられた、トランプの数だけ存在する罠。「殺しの罠」「死の罠(256話)」と表記が異なる。劇中では魔界最強の炎を召喚し標的を八方から包み焼く「◇の9(ダイヤ・ナイン)」を、ダイとハドラーに使用。
バーニングクリメイションは、魔界のマグマと同じ成分の自身に流れる血に魔法力で点火し大火球を生み出す。
ファントムレイザーは頭部の飾りに仕込まれた13本の見えない刃で敵を囲む。
上記3つの技の詳細は、キルバーン (ダイの大冒険)を参照。
キングスキャン、スーパースキャン(マキシマム)
キングスキャンはマキシマムの目が光って対象のヒットポイント(HP)残量をスキャンする。
スーパースキャンは対象の身体状況(骨や筋肉の状況など)をスキャンする。原点がゲームらしく、HP1などと表示されていた。
凍てつく息(コールドブレス)(ボラホーン)
トドマン族が使用できる特殊能力。その威力はマヒャドに匹敵し、ポップのメラゾーマを無効化した。
獣王痛恨撃/-会心撃(じゅうおうつうこんげき/-かいしんげき)、獣王激烈掌(クロコダイン)
腕に闘気を集中させ、前方に闘気の渦を放つ。ダイ達の仲間になった時、バダックの勧めにより獣王会心撃と改名。ゲーム「ドラゴンクエストシリーズ」で、敵は「痛恨の一撃」、味方は「会心の一撃」と、時々出る有効打の名称が分けられている。
激烈掌はバルジの大渦の中で編み出した必殺技。右腕と左腕から全く逆回転の2つの渦を放ち、両手を合わせた時にその2つの渦の中心にいるものを引き裂く。その威力はオリハルコンのシグマの片腕を引きちぎるほど。
星皇十字剣(ロン・ベルク)
ロン・ベルクが極めた魔界最強の剣技の奥義。全力を込めた二刀で敵を十字に切り裂く。破壊力は絶大だが、あまりの威力に通常の剣では耐え切れずに一回の使用で完全に砕け散る上、剣を振るった両腕も再生能力の強い魔族でさえ数十年使い物にならなくなる傷を負うことになる。ロン・ベルクが武器職人を始めたのはこの技に耐えうる武器を作る為だった。
弾岩爆花散(フレイザード)
氷炎爆花散と似ているが、こちらはすぐには元の姿に戻らず、継続的に自身の肉体である炎と氷の2種の岩石の嵐で敵を殲滅するが、フレイザード自身の生命も著しく消耗する。破る方法は、無数の岩に潜む核(コア)を破壊するか、再合体した時に攻撃するしかない。
超魔ゾンビ(ザボエラ)
部下の死体(まだ息がある者は自ら殺す)に魔玉の様な物を打ち込み、合成して死肉の集合体とし、自身はその中に入って操る。膨大な質量の死肉が凝縮された肉体には、並みの魔法などまるで効かず、武器攻撃も威力がゴムの様に吸収され、さらに体内の毒素によって切っ先が融けて取り込まれるために、通常の武器や攻撃では斬り抜けることは不可能。また、生命活動が停止したゾンビなのでマホイミが効かない。主な攻撃手段は腕から伸びる剣状の骨「ボーンスキュル」。
超魔爆炎覇(ちょうまばくえんは)(ハドラー)
炎の暗黒闘気「魔炎気」を、魔法剣に似た形で右手の覇者の剣と身体に纏わせ、敵に突進して叩き込む。ハドラー (ダイの大冒険)を参照。
ビュートデストリンガー、デストリンガー・ブレード(ミストバーン)
ビュートデストリンガーは超高速で伸びる指で敵を貫く。左右合わせて10本の指全てで使用可能。
デストリンガー・ブレードは手刀を構えて指をビュートデストリンガーの要領で長く伸ばし、1つに併せて刃を形成する。両手で可能な技で、二刀流状態になる。威力・切れ味はビュートデストリンガーと同じ。
闘魔傀儡掌(とうまくぐつしょう)(ヒュンケル、ミストバーン、デスカール)
暗黒闘気を糸のように使い他人の体を操る。魔王軍時代のヒュンケルもミストバーンに習って使用した。
闘魔最終掌(-さいしゅうしょう)、闘魔滅砕陣(-めっさいじん)(ミストバーン)
最終掌は自身の暗黒闘気を全集中させた掌を敵に叩きつける。その威力にはオリハルコンでも耐えられない。
滅砕陣は闘魔傀儡掌の発展技。自身を中心として地面に暗黒闘気を蜘蛛の巣のように発生させ、周囲全ての敵に同時に闘魔傀儡掌をかける。個別にさらに傀儡掌をかけることも可能。
毒素、毒牙の鎖、魔香気(ザボエラ)
体を流れる数百種の毒を瞬時に調合、爪から相手に注入する。毒牙の鎖は毒を込めたペンダントの鎖を魔力を込めて振り回し、敵に投げつける。直撃せずとも、一かすりで死にまで至る猛毒が回る。
魔香気は甘い香りを周囲にまき散らし、吸い込んだ相手を眠らせる。ポップに対してそうだったように、相手のレベルによっては効果が薄いこともある。
ノーザングランブレード(ノヴァ)
上空に飛び上がり、落下力を加えた全力の闘気剣の一撃を敵に見舞う。ライデインストラッシュ級の威力らしいが、全パワーを防御に集中させたヒムにはかすり傷すら負わせられなかった。
ハーケンディストール(ラーハルト)
槍を回転させながら突進しての斬撃、その鋭さたるや、真空波を起こし敵を引き裂くほど。一騎打ちで跳躍し上空から敵めがけて槍を振り下ろすタイプと、突進して複数の敵を突破しつつ切り払うタイプがある。なお、最終決戦では後者のみ使っていた。
氷炎爆花散(フレイザード)
自身を大きく弾け飛ばして周囲をなぎ払う。使用後はすぐ元の姿に戻る。氷炎結界呪法を使うための部下への合図でもあった。
フェニックスウイング(バーン、ミストバーン)
超高速で放つ掌撃。スピードのあまりに摩擦で炎が上がる。その威力によって発生する衝撃波であらゆる呪文は弾き返され、攻撃もほとんど全ての攻撃を止められる。魔法剣に対して行った場合は剣にかけた呪文を完全に無力化して受け止める。ミストバーンもメドローアを弾く為に使用。直接呪文に接触して弾くのではなく、衝撃波で弾くので手が消滅することはない。
カラミティウォール、カラミティエンド、天地魔闘の構え(バーン)
いずれもバーンの技。カラミティウォールはエネルギー衝撃波を壁にして前方に放つ防御技。カラミティエンドは闘気を込めた手刀による強力な一撃。天地魔闘の構えは『天』(カラミティエンド)、『地』(フェニックスウイング)、そして『魔』(カイザーフェニックス)の三動作を一瞬で繰り出すカウンター技。
上記3つの技についての詳細は、 バーン (ダイの大冒険)を参照。
ブラッディースクライド(ヒュンケル)
ヒュンケルのオリジナル技で、武器を持つ手をドリルのように高速回転させ敵を一気に貫く。詳細はヒュンケルを参照。
紋章閃(ダイ、バラン)
竜の騎士のみが使用できる技。浮かび上がった竜の紋章から竜闘気を圧縮して撃ちだす。人間形態における竜の騎士の必殺技。竜魔人化すると威力が上がり山をも砕く。威力こそ段違いだが、ドルオーラと同系統の竜闘気を圧縮して放つ技と思われる(竜闘気や魔法力の消耗はこちらの方が少ない。)。また、通常の収束バージョンの他に広範囲攻撃バージョンもあるらしく、こちらは竜魔人に変身していない状態でもアルキード王国を一瞬で壊滅させている(ただの描写のスキップで、普通に竜魔人化してドルオーラを放った可能性が高い)。バランはカール王国最強の騎士ホルキンスとの剣での勝負でなかなか決着が付かず、一気に勝負をつけるためこの技を使っている。また、ホルキンスの遺体に紋章閃によってつけられた竜の形の傷跡が残っていたことから、ヒュンケルはダイとバランの関係に気付いた。
焼けつく息(ヒートブレス)(クロコダイン)
口から放出する息で、浴びた者を麻痺させる効果がある。作中では、マヒャドによって凍りついたダイ達を救うという使い方もされていた。
暗黒衝撃波(デスカール)
劇場版オリジナルキャラクター、デスカールが使用した技。暗黒闘気を収縮した光線を放つ。
豪魔六芒槍(ガルヴァス)
劇場版オリジナルキャラクター、ガルヴァスが使用した技。六つの魔法玉を槍のようにして投げつける。しかし、マァムの魂の力を得たダイのアバンストラッシュによって破られる。

関連項目