「アバン=デ=ジニュアール3世」の版間の差分
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2008年6月12日 (木) 13:22時点における版
アバンは、三条陸(原作)と稲田浩司(作画)による漫画及びそれを原作とするアニメ『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』に登場する架空の人物。ダイやポップなど、主要人物の師匠(先生)に当たる。フルネームは「アバン=デ=ジニュアール3世」。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
人物
- アバン(勇者→大勇者)
- 声:田中秀幸
- かつて魔王ハドラーを倒した勇者。当時王女のフローラを助けたことが縁でカール王国騎士として平穏に暮らしていたが、カール国が魔王ハドラー率いる一団に襲われたことがキッカケで、打倒魔王のために友人ロカとともに旅立って後年見事これを成し遂げる。その後は勇者育成業を称して各地を回っていた[1]ところ、ダイと出会いその潜在能力を見抜く。31歳(ただし、「凍れる時間の秘法」の失敗によって止まっていた時間(1~2年)を年齢に含んでいない[2])。弟子達からは「先生」「アバン先生」の愛称で呼ばれる。
- 学者の家系の出で、趣味は料理。魔法使いや僧侶の呪文などを多数習得しており、その呪法知識は相当なもの。魔弾銃(まだんガン)は、噂と書物をもとにした程度で彼が作ったものだが、それを修理することはバダックにはまるでかなわず、「これを作った人は天才じゃ」と言われたほど。武術面でも天才的な才能を持っており、普段は剣を使用しているが、本来は拳術も含めたほとんどの武器を扱うことが出来、まさに文武両道の天才である。ダイ達が使うアバン流殺法の元祖。つまらないギャグなど、常に周りを和ませるようなひょうきんな行動が多いが、「能ある鷹は爪隠す」の言葉どおり、それは自身の秀でた能力を隠すためのものである。目下の者が相手でも丁寧語で話す(例外は「敵」と認識した相手。ただし、ハドラーに対しては死後、灰となって守ってくれた彼と対面した時も丁寧語では喋っていない。ハドラーとは長年の間宿敵として戦った経験を経て、互いに戦友として認め合える関係になったことも影響しているとみられる)。眼鏡をかけているが、実は伊達眼鏡。時折出てくる回想シーンで眼鏡をかけていないのは、ハドラーを倒す旅に出る時に、フローラに預けたからである。
- 復活した魔王ハドラーとの交戦時、ダイ達を救うために自己犠牲呪文メガンテを使用したため死んだと思われていたが、フローラから「アバンのしるし」と交換に授かった「カールの守り」を所持していたことが幸いし一命を取り留める。
- ダイとポップの旅立ちを見ていたアバンは、ダイの潜在力の高さを見抜き、その成長の足枷となることを厭い、敢えて彼らと同道しなかった。そして彼自身も自分にしかできない力を身に付けるため、自身の得意とする破邪呪文を極めんと故郷カール国にある「破邪の洞窟」に挑戦する。その後、レオナ達がミナカトールを使用した時にこれを察知、最終決戦が近いことを知り洞窟を脱出(その時点で地下150階くらいまで到達していた)してダイ達に合流する。そして宿敵であったハドラーの死を汚したキルバーンと死闘を繰り広げ勝ち残った。
- ちなみにダイ達との合流時に「純粋な戦闘力ならば、今の自分はダイの半分にも満たない」と発言しているものの、ミストバーンにその実力を認められ、先述の通りキルバーンに勝利し、またバーンとの最終決戦でも瞳にされなかったなどの点から、少なくとも自分で言っている以上の実力はあると思われる(恐らくこれは、破邪の洞窟内でのモンスターとの戦いでレベルアップをしたからだと思われる)
- 最終決戦後はフローラ女王と結婚、カール国王に即位している。
- 名前の由来はフランス語の「avant(前の。番組の前置き部分のこと)」。また、彼の名前自体がフランス人の人名風である。原作者によれば、「物語の導き手っていう意味で名付けた」という。アバンがメガンテで死んだと思われたときには女性ファンから抗議の手紙が殺到して原作者は単行本2巻において「女性ファンのパワーに驚きつつ感動した。」とコメントした。また、後のコンビニコミックでのインタビューでは、キルバーンの登場が決定しなければアバンの復活はなかったと語った。ファンの抗議で復活させたとは言っておらず、キルバーンとの知略戦でダイ達に対抗できる人物がいないと踏んでの判断のようだ。なお、アニメにてそのキルバーンを演じたのはアバンの声優である田中であった。
技
- アバン流刀殺法を含めた自身が編み出した武術の数々(人が使う刃物の武器を剣、槍、斧、弓、鎖、牙の6種類に分け、それぞれについてアバン流殺法を極めている)
- 凍れる時間の秘法
- 破邪の秘法
他多数
呪文
- 火竜変化呪文(ドラゴラム)
- 自己犠牲呪文(メガンテ)
- 破邪呪文(マホカトール)
- 変身呪文(モシャス)
- 開扉呪文(アバカム)
- 鋼鉄変化呪文(アストロン)
- 合流呪文(リリルーラ)
他多数。メラゾーマやベギラマといった多彩な攻撃呪文も使いこなす。また、作中に使用場面はないが、設定によれば回復魔法も扱えるようだ(多彩な攻撃・回復・補助魔法を使いこなす、とされている)。使い手がほとんどいないと言われる呪文まで軽々と使える。また、破邪の洞窟地下150階に到達し、そこから脱出したことから、破邪の洞窟地下25階の大破邪呪文(ミナカトール)もおそらく習得しており、迷宮脱出呪文(リレミト)も使える可能性がある。
脚注
- ^ フローラのことを放置してのことらしく、「勇者なんてことが済んだらすぐどこかへ行ってしまう」とフローラはのちに皮肉っている
- ^ 『JUMP COMICS PERFECT BOOK 1 ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(ISBN 4-08-858881-9)の138ページ、「徹底追求!! ダイの秘密55」の「SECRET45 全世界激闘年表」にて、アバンとフローラが出会ったのが20年前(作品本編の時間から見て、以下同)とあり、アバンの年齢「31歳」を額面どおりに捉え、この時点でのアバンの年齢を11歳と見たのに対し、三条は「ある理由でもっと上だったんです」と答えている。この本が発売された時点では作中ではまだ「凍れる時間の秘法」が登場していないためにこのように発言していると考えられる。アバンの年齢表記が「凍れる時間の秘法」の失敗によって止まっていた時間(1~2年)を含んでいないならば、アバンが生まれたのは32~33年前になり、フローラと出会った時には12歳または13歳であったということになり、三条の発言と一致する。なお、止まっていた時間に関しては、「1年以上」と作中に明記されており、アバンがハドラーに「凍れる時間の秘法」を仕掛けたのが17年前で、ハドラーが倒れたのが15年前なので最長でも2年である。