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「スイーツ(笑)」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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2008年2月25日 (月) 00:38時点における版

スイーツ(笑)またはスィーツ(笑)とは、女性誌・女性向けファッション雑誌に多く見受けられる浅薄なキャッチコピーマーケティング戦略に無自覚に踊らされる女性を揶揄するインターネットスラングである。[1][2]。 女性の強欲さやふしだらさ、自己中心的さやメディアリテラシーの無さを嘲笑する際や、一見しゃれている(ように見える)キャッチコピーで流行を煽る女性誌を冷笑する際などにも用いられる。

概要

2007年頃から2ちゃんねるを筆頭としたインターネットコミュニティで流行を見せ始めた。「単なる洋菓子果物などのデザートをわざわざ『スイーツ』と呼ぶような人間」というニュアンスから命名された。用例の対象となる主な層は、マスメディアの影響を過大に受けやすい中高生から大学生といった学生層、および未婚就業女性といった若い女性たちである。

また、「スイーツ」の代わりとして、同様の対象に「(笑)」を付ける表現も見られる。たとえば「ケータイ小説」に感動、共感するといった行為に対して(主立って、「ケータイ小説」の文章を稚拙と見る意図によって)「ケータイ小説(笑)」といった表現が用いられる。その他代表的な用例については、#揶揄の対象となる用語の例参照のこと。

語義は一様ではなく、使われる状況によって様々に変化する。代表的な例としては、流行に踊らされている女性を冷笑する用法、若い女性はすぐに流行にとびつくような低脳ばかりであるとレッテルを張る差別的な用法、流行に乗って(乗り切れて)いない自分を自嘲する用法、表現技法の一つとして語感の面白さを利用する用法などがある。

また、間投詞的に用いて文章全体を揶揄する用法もある。以下に例を示す。

  • 私さー、『恋空』観に行ったんだけど凄い泣けたよ。
    • 私さー、『恋空』観に行ったんだけど凄い泣けたよ。スイーツ(笑)

いずれにしても相手を揶揄・嘲笑する意味合いが強く、使用の際には注意が必要である。

2007年12月14日には、2ちゃんねる検索を運営する未来検索ブラジルが主催するネット流行語大賞2007において、「スイーツ(笑)」が銀賞に選ばれた[3][4]

揶揄の対象となる用語の例

揶揄の対象となる用語の多くには、「願望・欲望の対象とされる事物」に対してマーケティング戦略から見かけ上小洒落た描写が行われ、流行として受容されているという背景がある。「スイーツ(笑)」という語は、こうした表層的な「言い換え」でもっともらしく飾り立てられる事象、それについての揶揄・冷笑・疑義を一言で言い表しており、結果ネット流行語大賞銀賞を獲得するに至る支持を勝ち得た。

以下にそうした事象の具体例を挙げると

  • 思い切って残業(笑)
  • 鏡に向かって頑張れ私!(笑)
  • 頑張った自分へのご褒美(笑)
  • 自立した大人の女性(笑)
  • ワーキングビューティー(笑)

などがある。

「魅力的な男性を魅了し、性交渉を行いたいさま・不特定多数と性交渉を持ちたいさま」を

  • ツンデレ系でカレの気を引いちゃえ
  • 恋に効くSEX[5]
  • SEXで恋がときめく[6]
  • 愛され上手・恋愛の達人・恋愛体質

と表現する。

また、癒しなどをキーワードにした「健康ブーム」に女性層を追随させ、それに関連する業界が利益をあげている構図が嘲笑の対象となっている例としては

  • 岩盤浴
  • ホットヨガ(笑)
  • 血液サラサラ(学術的に根拠がなく、意味の無い語句。詳細はリンク先参照)
  • くつろぎの温泉宿(笑)
  • ロハス(笑)

といった語句などが挙げられる。

以下は、マーケティング戦略などの理由によって語調がかわいらしくなるように作為を加えられた単語の例である。

  • スパゲッティパスタ(笑)(パスタだとマカロニまで含む。スパゲッティのみを意図する用法は誤用といえる)
  • ジーパンデニム(笑)(デニムとは素材そのものを指す)
  • 和菓子→和スイーツ(笑)・田舎スイーツ(笑)
  • 化粧→夏色コスメ(笑)・秋色ファンデ(笑)・小悪魔メイク(笑)
  • 巻き毛(特に、顔の内側に向けたもの)→ふわモテカール(笑)
  • 昼食→ランチ(笑)
  • 通勤→プリンセス通勤(笑)
  • アクセサリー→キラキラ小物(笑)
  • できちゃった結婚→ダブルハッピー婚(笑)
  • ラヴァリエール(主にペンダントトップ部がY字構造をもち、トップ部が胸の谷間あたりにくるネックレス)→乳間ネックレス[7][8]
  • 妊婦が不良がかった(気取った)ファッション・生活スタイルを行うこと→ちょいワルマタニティー

これらは(笑)がつけられた状態で揶揄・嘲笑の対象とされている。

脚注

関連項目

  • ミーハー
  • メディア・リテラシー
  • ステレオタイプ
  • 電通 - スイーツ(笑)をメディア戦略に使用した広告代理店
  • セレブ - スイーツ(笑)と呼称される層にとって、主に羨望の対象となる
  • DQN - もともとは「目撃!ドキュンに登場するようなどうしようもない不良連中」を意味する侮蔑語。その後語義が拡大し、行儀や態度の悪さや反社会的行為なども示すようになった。インターネット経由の侮蔑語の造語が定着した先例

関連リンク