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「エイリアン (架空の生物)」の版間の差分

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=== エイリアン・ウォーリアー ===
=== エイリアン・ウォーリアー ===
'''エイリアン・ウォーリアー'''とは「[[エイリアン2]]」、「[[AVP2 エイリアンズVS.プレデター]]」に登場する[[エイリアン]]の呼称。2作品のエイリアン・ウォーリアーは通常のエイリアンと違い、頭部のフード状の部分が無くなっている為こう呼ばれるが作品上は別の個体である。
主に[[エイリアン・クイーン]]を中心とした群生コロニーにおいて、働きバチや働きアリの様な生態を持つ。

「[[エイリアン2]]」に登場したエイリアン・ウォーリアーは、前作の[[ビッグチャップ]]の様な頭部の半透明なフードを持たず頭蓋骨(外骨格)が剥き出しになっている。(これはアクションシーンでの破損への懸念、及びジェームズ・キャメロン自身の趣味によりフードが省略された)しかしこれによりより前作の生物と機械を融合させたような姿からより昆虫を思わせるような生物的なイメージとなった。フードのほかに手の指が前作の6本から3本に変更された。
生態については上記に示したように、[[エイリアン・クイーン]]を中心とした社会の中で寄生対象となる獲物の捕獲・拘束、産卵中のクイーンの護衛またコロニーに近づく脅威の排除である。群生コロニーを形成し、獲物がいない場合は天井や壁などで休眠状態でいるが敵や獲物が接近した場合、集団で這い出し襲い掛かる。寄生対象がいる時は積極的に襲撃をかける。知能は高いため襲撃に失敗した通路は使用せずバリケードや障害となるものがあっても天井の隙間や通気口を見つけ出したり、敵の動力源と断つなどした戦術をおこなう。

「[[AVP2 エイリアンズVS.プレデター]]」に登場したエイリアン・ウォーリアーは、エイリアン・クイーンの代わりとなる[[プレデリアン]]を中心に行動する。今回も生態としては寄生対象となる獲物の捕獲・拘束だが、プレデリアンは群生コロニーを形成しなくても寄生対象に対し直接産卵し幼虫を生みつけることが出来るためプレデリアンと共に群れで移動し、敵である[[プレデター]]「ザ・クリーナー」に対してはプレデリアンの護衛のため率先して攻撃を仕掛ける。

=== エイリアン・クイーン ===
=== エイリアン・クイーン ===
'''エイリアン・クイーン'''は映画『[[エイリアン2]]』から登場したエイリアンの呼称。エイリアン社会のトップに君臨する個体である。
'''エイリアン・クイーン'''は映画『[[エイリアン2]]』から登場したエイリアンの呼称。エイリアン社会のトップに君臨する個体である。

2008年2月14日 (木) 17:43時点における版

エイリアンAlien)は、映画エイリアンシリーズ』及び『エイリアンVSプレデター』シリーズに登場する架空の地球外生命体の通称。

概要

エイリアンというのは通称であり、生物学的には「ゼノモーフ(Xenomorph)」と言うが、日本においてはエイリアンという名称で通っている。本来のエイリアン (Alien) という単語は、「異邦人」「外国人」の意味であったが、同映画公開と前後して、本来の生息環境ではない人間の世界に入り込んだ「異星人」を指す表現としても使われるようになった[1]

強酸の体液や、宇宙空間等の真空中でも生存可能な強靭な身体能力、強い生存本能から、第一作『エイリアン』においては「完全生物」と言われ、エレン・リプリーらはエイリアンの地球侵入を恐れていた。シリーズを通じてこの生命体を生物兵器に利用しようと目論む企業「ウェイランド湯谷」の存在が描かれ、何らかの生物兵器として作られた存在である可能性を示唆している[2]

一方『エイリアンVSプレデター』では、既に異星人プレデターの手で地球にエイリアンが持ち込まれていた事が明かされているが、この設定がエイリアンシリーズ本編と同じ世界の出来事かパラレルワールドかどうかは不明である。

生態

アリハチなどのハチ目シロアリといった社会性昆虫のように、一体の女王体「エイリアン・クイーン」を中心に繁殖を行うが、クイーンが産む卵のような「エッグチェンバー」はそのまま成体に成長する個体ではなく、寄生体を植え付ける為の中間体「フェイスハガー」が孵化する。

フェイスハガーは宿主となる生物の顔面に貼り付き、尾のような器官を使い首を絞め、宿主を昏睡状態に陥らせる。その後口から管のような器官を挿入し、寄生体を体内に植え付ける。フェイスハガーに貼り付かれた生物は鼻や口などが塞がれる為、自力での呼吸が不可能な状態に陥るが、フェイスハガーが口から挿入した器官によって空気を送り込むことで窒息はせず、昏睡状態のままとなる。

その後、しばらくするとフェイスハガーは自然に宿主から離れて死亡する。宿主も昏睡状態から回復するまでに至るが、その間に植え付けられた寄生体は幼体「チェストバスター」にまで成長しており、このチェストバスターは宿主の体を突き破って体外へ出てくる為、宿主は死亡する。チェストバスター脱皮を繰り返し急速に成体へ成長する。この時宿主の性質を受け継ぐことが分かっており、成体にも様々な種類が存在し、多種多様な能力を持っている。

成体は、基本的に前後に細長い形状の頭部を持ち、口の中に”インナーマウス”と呼ばれる第二の顎を持つ。動作は俊敏で中間体・幼体・成体を問わず体液は強酸性で、金属その他のあらゆるものを腐食させる性質を持つ。

成体の特徴

成体の生物的特徴には、以下の様なものがある。

頭部
頭部は前後に細長い形状をしており、その上部は半透明のフードで覆われている(エイリアン・ウォーリアーのみ、アクションシーンでの破損への懸念、及びジェームズ・キャメロン自身の趣味によりフードが省略された)。頭部のデザインは、男性器を基にしている(ギーガーが好んで使用するモチーフである)。
視覚
ビッグチャップのみ眼窩を持つが、眼球らしき器官は無い。シリーズ3に魚眼レンズのような主観視点が登場したが、撮影スタッフが思いつきで撮影したものであり、エイリアンの視覚に関しては謎に包まれている。なおPCゲーム『エイリアンVSプレデター』では、通常の人間の視覚に、嗅覚による生体フェロモンの感知を表現したオーラを加えた視覚効果が採用されていた。
口顎
エイリアンは口の中に”インナーマウス”と呼ばれる第二の顎を持つ。トンボの幼虫の口器のように伸縮し、口腔内から外へ向けて一直線に数十cmの長さまで飛び出す。噛み付きや、口腔より射出される際の勢いによる対象物への打撃(及び貫通)によって、主に獲物を攻撃するために使われる。その射出力は、人間をはじめとする生物の骨格はおろか、金属をも貫くほどである。
歯は人間の物に酷似しており、門歯犬歯にあたる形状を見て取れる。人間に比べて犬歯が長い。
手足
手足の力は人間をはるかに凌ぐ。特に脚力は非常に強く、極めて高い瞬発力を備えている。指[3]の先端には鋭いを備えており、これと強い握力とを併用することで、何も凹凸の無い天井や壁に張り付くことも可能である。
尾は身の丈以上に長い。先端はの穂先のように鋭利な形状をしていて、岩石を砕くほどの力と硬度を持っている。戦闘時には、のように振り回すか、槍のように突き刺して使用する。
外殻
宇宙空間などの真空状態にも耐えうるが、外皮は、硬質感のある見た目ほどに強靭ではない。銃火器等によって容易に破壊でき、プレデターとの戦闘では、彼らが使用するレイザー・ディスクによって、頭部そのものを切断されている。外骨格ではないという説もある(シリーズ第2作)。
体液
幼体・成体を問わず体液は強酸性で、金属その他のあらゆるものを腐食させる性質を持つ。そのため、うかつに攻撃すると、攻撃者側も大きな被害を受ける。当然ながら自身への被害は全く無く、エイリアンVSプレデターではエイリアンの体を加工し、対エイリアン用の武装にするという応用がなされた。
分泌液
分泌液によって幾何学的な“巣”を構築し、その部材で犠牲者を拘束し、チェストバスターを寄生させる(狩りバチの巣と相似する)。分泌のプロセスは不明。 第一作ではノストロモ乗員が繭にされているシーンが撮影されたが編集でカットされた。 (初期シノプシスを元にしたと思われるノヴェライズ版には存在していた)。後にディレクターズカット版で復活している。
俊敏性
チェストバスターやフェイスハガーも動きは敏捷である。フェイスハガーは強靱な尾によって、獲物に飛びかかったり首を締め上げたりもする。
知能
機械動力を絶つ事で人間を無力化させられる事を理解できるだけの知能があり、クイーンに関しては卵を守ろうとする母性も見せる。作品を重ねるごとに高い知能を持つような描写が増えてきており、最新作においてはコミュニケーションとまでは行かないが、ある程度の意思の疎通が描かれている。

種類

エッグチェンバー

エッグチェンバーはエイリアンそのもの卵ではなく、宿主にエイリアンの卵を産み付けるフェイスハガーを内部に保護している卵の様なもの。エイリアン・クイーンから生み出され、その形状は卵型だが上部には花弁上の器官があり生き物が近づくと花弁が開き、内部からフェイスハガーが飛び出し寄生対象に襲い掛かる。エッグチェンバーに光を当てると中で動くフェイスハガーが透けて見える。 エッグチェンバー自体、耐久力があり寄生対象となる生物が近づくまで長期間(フェイスハガー)の保存が可能である。しかしフェイスハガーをどうやって生存させているかは不明である。 シリーズを通して破壊されることが多く、可燃性があるのか少しの火力で燃え上がってしまう。

フェイスハガー

フェイスハガーFace Hugger)は、『エイリアンシリーズ』に登場する地球外生命体の呼称。名前の由来は「Face(顔に)Hugger(張り付くもの)」の意。エイリアンの第2形態である。 エビクモを合わせた様な非常にグロテスクな形態をしており、エイリアン・クイーンが産んだ卵から誕生する。この生物が直接成体エイリアンそのものに育つのではなく、宿主の顔面に張り付き、エイリアンの第3形態であるチェストバスターに成長する寄生虫を体内に産み付け、そしてそのチェストバスターが成体エイリアンに成長する。

近づく者の体温や震動を感知して卵から孵化する。ちなみに、エイリアン・クイーンのチェストバスターを産み付けるフェイスハガーはスーパーフェイスハガーと呼ばれ、産まれて来る確率が通常のものと比べて低く、また寄生してから誕生するまで普通のエイリアンより時間が掛かる。

すさまじい速さで標的の顔面めがけて跳躍し、8本の足でその顔面を抱え込むとともに、尻尾状の器官を首に巻きつけて体勢を固定する。寄生者が顔面を完全に塞がれているのに死なないのは、窒息しないように口から管を挿入して空気を送り込んでいるためである(この管は寄生者に寄生虫を産み付ける寄生管の役目も同時に果たしている)。この時、同時に尻尾状の器官で首を絞めて一旦仮死状態にしてから寄生虫を産み付ける。(エイリアン4で冒頭で確認できるリプリーの内臓とチェストバスターを繋ぐへその緒がある様子から寄生者の内臓に直接的にへその緒が付いた寄生虫を産み付けると思われる)

張り付く力は非常に強く、顔面から剥がそうとしても容易に剥がれない。2作目では「外科手術で分離するも宿主は死亡」という報告があった。4作目でクローン・リプリーが自らの手でこれを剥がすシーンがあったが、これは超人的な体力を持つようになった彼女にのみ出来る芸当であり、例外と考えた方が良さそうである。

また、切断しようと傷を付けると成体エイリアンと同じく強酸性の血液が体から吹き出すため、除去するのは不可能に近い。しかし、死亡した後は中性の血液に変わり、切っても怪我をする事はない。

第1作で最初に寄生されたノストロモ号の乗員・ケインは気密服を着用していたが、フェイスハガーはヘルメットのフードを破って寄生した。映画ではケインの視点としてフェイスハガーの器官がフードを突き破って入り込んで来る様子が映されたが(ただし速過ぎてコマ送りで見なければ分からない)、ノヴェライゼーションでは一度フードに張り付き粘液(強酸性の血液か)を分泌してフードを溶かしてから侵入する描写になっている。また血液に自身の組織を溶かされないためか脱皮を繰り返して珪素を皮膚組織に導入しようとする性質がアッシュの興味をひいている。

寄生者に寄生虫を産み付け終わると自然に顔面から外れてしばらくした後、役目を終えたフェイスハガーは死亡する。なおフェイスハガーはエイリアンの成長段階の個体という論もあるが、フェイスハガーとチェストバスターは別々の生命体と思われる(リプリーが寄生後のフェイスハガーを発見した時、まだ生体反応的反射があった)。フェイスハガーがアップになるシーンは撮影用のモデルに貝の中身を詰め込んで撮影された。

当初は非常に寿命が短く卵の口が開いて覗き込んだ者の顔めがけて飛び出すという設定だったが、剥がれて死ぬまでに多少は動き回った痕跡はあり、2作目では実際に歩きまわり『AVP』では数メートルの跳躍を見せるまでになった。

造形を担当するスタジオが1・2・3作以降でそれぞれ異なっている上、最初のデザインを手がけたギーガーが1作目以降直接関与していないためか、顔面にしがみつくだけだった1作目に比べ明らかに3作目~『AVP』のフェイスハガーは顔全体を覆うほどサイズが大きくなっている。

  • 3作目で登場する予定だったスーパーフェイスハガーはさらに大きなものだったが、『AVP』とその続篇では通常のサイズなのにスーパーフェイスハガー並みの働きをするなど一貫性が崩れて来ている。

チェストバスター

チェストバスターは、『エイリアンシリーズ』に登場する異星生命体の呼称。名前の由来は「Chest(胸を)burster(破壊するもの)」の意。エイリアンの第3[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。形態である。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


成体エイリアンと比べると手足がなく(クイーンチェストバスターとドッグチェストバスターは手足がある)、ヘビのような形状である。フェイスハガーが卵を産みつけた後、宿主の意識は回復するが時間が経つとチェストバスターは宿主の腹を食い破って、脱皮を繰り返し急速に成体へ成長する。

チェストバスターは宿主のDNAを遺伝して生まれることが多く、3作目では犬に寄生したため犬の素早さを受け継いだり、AVPではプレデターに寄生したためプレデターの牙を持ったチェストバスターが誕生した(後のプレデリアン)。 また、シリーズごとに体内から飛び出すチェストバスターの大きさはシリーズごとに違う(3作目で犬から飛び出したチェストバスターは宿主の犬の大きさを上回っていた)。1作目でケインの腹から血しぶきと共に登場したチェストバスターは非常に衝撃的[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。な瞬間であった。

チェストバスター自体の耐久力は非常に低く[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。[4]、親指で頭部をへし折られるぐらいであった。

ビッグチャップ

ビッグチャップとは、第1作目エイリアンに登場する異星生命体の呼称。H・R・ギーガーによってデザインされ、その後のエイリアンシリーズのみならず、他のクリーチャーデザインにも大きな影響を与えた存在である。ビックチャップの意味は=大きな頭部

作中でのビッグチャップはホラー映画の側面も持ったエイリアンのイメージにふさわしく、人目につかない場所に潜み、姿を現すたびに形体を変え、人間を一人づつ葬っていくという生存本能のみで行動する悪魔のような存在として描かれている。エイリアンシリーズに登場するエイリアンの中でビッグチャップのみ眼窩を持つが、眼球らしきものは無い。

宇宙飛行士ケインの腹を食い破って誕生したチェストバスターが脱皮を繰り返し、急速に成長。ノストロモ号の船員を一人ずつ殺害していった(ダラスとブレッドは繭にされていた)。リプリーより早くナルキッソス号に潜入しており、その存在を察知した彼女に冷却材を吹きかけられ姿を現す。そして彼女を背後から襲おうとした直前にハッチを開けられ、ワイヤーガンを撃ち込まれ船外に飛ばされる。しかしハッチにワイヤーガン本体が引っかかってしまい吹き飛ばされずにブースターにしがみつく。必死の抵抗でブースターから船内に入ろうとするがブースターが点火し、そのまま宇宙空間に吹き飛ばされた。その後の消息は不明(死んではいないと思われる)。

エイリアン・ウォーリアー

エイリアン・ウォーリアーとは「エイリアン2」、「AVP2 エイリアンズVS.プレデター」に登場するエイリアンの呼称。2作品のエイリアン・ウォーリアーは通常のエイリアンと違い、頭部のフード状の部分が無くなっている為こう呼ばれるが作品上は別の個体である。 主にエイリアン・クイーンを中心とした群生コロニーにおいて、働きバチや働きアリの様な生態を持つ。

エイリアン2」に登場したエイリアン・ウォーリアーは、前作のビッグチャップの様な頭部の半透明なフードを持たず頭蓋骨(外骨格)が剥き出しになっている。(これはアクションシーンでの破損への懸念、及びジェームズ・キャメロン自身の趣味によりフードが省略された)しかしこれによりより前作の生物と機械を融合させたような姿からより昆虫を思わせるような生物的なイメージとなった。フードのほかに手の指が前作の6本から3本に変更された。 生態については上記に示したように、エイリアン・クイーンを中心とした社会の中で寄生対象となる獲物の捕獲・拘束、産卵中のクイーンの護衛またコロニーに近づく脅威の排除である。群生コロニーを形成し、獲物がいない場合は天井や壁などで休眠状態でいるが敵や獲物が接近した場合、集団で這い出し襲い掛かる。寄生対象がいる時は積極的に襲撃をかける。知能は高いため襲撃に失敗した通路は使用せずバリケードや障害となるものがあっても天井の隙間や通気口を見つけ出したり、敵の動力源と断つなどした戦術をおこなう。

AVP2 エイリアンズVS.プレデター」に登場したエイリアン・ウォーリアーは、エイリアン・クイーンの代わりとなるプレデリアンを中心に行動する。今回も生態としては寄生対象となる獲物の捕獲・拘束だが、プレデリアンは群生コロニーを形成しなくても寄生対象に対し直接産卵し幼虫を生みつけることが出来るためプレデリアンと共に群れで移動し、敵であるプレデター「ザ・クリーナー」に対してはプレデリアンの護衛のため率先して攻撃を仕掛ける。

エイリアン・クイーン

エイリアン・クイーンは映画『エイリアン2』から登場したエイリアンの呼称。エイリアン社会のトップに君臨する個体である。

エイリアン2では多くの膜翅目シロアリといった真社会性昆虫のように、女王(クイーン)を中心としたカーストによって「エイリアン」の家族が構成される。真社会性昆虫の「女王」がそうであるように、クイーンの体のサイズも、通常のエイリアン・ウォーリアーに比べ遥かに大きい(推定体高3~4m、推定全長8~10mにも達する)。腕は4本。

クイーンの役割はおもにフェイスハガーの卵(エッグチェンバー)の産卵である。彼女は高い運動能力を持つが、産卵の際は体を天井や柱に固定し、下腹部から巨大な産卵管を伸ばして産卵行動をひたすら続けるため、移動できなくなる。よって、産卵状態にあるクイーンの防衛や餌の調達はエイリアン・ウォーリアーがおこなう。その際クイーンは、音声によるコミュニケーションでエイリアン・ウォーリアーに様々な指示を与えている模様。また、危急の際は自ら産卵管を切り離し機動性を回復する。

戦闘能力はウォーリアーを遥かに上回る。武器はウォーリアーと同じく「鉤爪」「先端が尖った強力な尾」「口から飛び出す第2の顎」「強酸性の体液」などである。クイーンになる卵を産み付けるフェイスハガーはスーパーフェイスハガー(エイリアン3 完全版)と呼ばれており、産まれてくる確率が少ない。また通常のエイリアンに比べ、寄生対象の体外へ出るまでに多くの時間が必要である。

エイリアン4では宿主リプリーと共にクローン再生され、その際にリプリーの遺伝情報を得た事で子宮を生じ、胎生により人間とエイリアンとの融合体であるニュー・ボーンを出産するが、直後、そのニューボーンにより惨殺された。

エイリアンVSプレデターでは、”プレデターが宇宙から地球に持ち込んでいた”という設定で登場する。プレデター達の儀式のために、卵(エッグチェンバー)を生ませる道具として冷凍保存されていたが、レックス達がピラミッド内のある仕掛けを踏んでしまったことで復活する(鎖で拘束されており、特殊な器具から放出される電撃波によって強制的に卵を生まされ続けていた)。

番外小説『エイリアン地球殲滅』や小説版『「AVP2 エイリアンズVS.プレデター」』ではエイリアン・ウォーリアーが長期間単独で存命した場合、体器官に変態が生じクイーンへと変化して単独での繁殖行動が可能とされている。

AVP2 エイリアンズVS.プレデター」』に登場するプレデリアンはクイーンが不在の為に独自のクイーン化をして新たな繁殖方法(プレデターの影響と思われる)でエイリアン・ウォーリアーを増やす。

ドッグ・エイリアン

ニュー・ウォーリアー

ニュー・ボーン

バトル・エイリアン

プレデリアン

デザイン・造型

第一作のエイリアン成体のスーツ原型は、デザインを手掛けたH・R・ギーガー自ら製作している。当初はデザインのみの参加のつもりが、アメリカのスタジオで制作されたモデルがイメージとかけ離れているという理由でロンドンでの撮影に志願した。第一作におけるギーガーによるデザイン過程は画集『ギーガーズ・エイリアン』に詳しい。また首廻りの管状の器官には、日本製の灯油ポンプが流用されており、プロップから作られた精巧なコピーを仔細に観察すると、元の灯油ポンプに刻印された文字とJISマークが確認できる。

初期のデザイン画には昆虫のような大きな目が描かれ、スーツ原型にも頭部に人間の頭蓋骨を模した造形が見られるが、透明なフードがかけられたためほとんど見えなくなっている。初期のアイディアにある卵が祀られた寺院や「タコの足のような、口から入って人間を裏返しにしてしまう」尻尾、「体が透明」という要素は削除されている。卵の周りに宿主の接近を感知するもやがかかっている設定も、二作目以降は採用されていない。

フェイスハガーの産卵管周辺には女性器を思わせる造形がある(卵の開口部も当初は女性器がデザインされていたが、ストレートすぎるとして十字形に変更された。十字架を連想させるとしてスタッフを喜ばせたという)。

第二作のエイリアン・クイーンは、監督であるジェームズ・キャメロンのデザインを基に、アニマトロニクスの第一人者スタン・ウィンストンが製作した。二対の腕は内部に人間が二人入って繰演している。映画完成後はコレクターの手に渡っていたが、第四作で一部改修して再登場している。

第三作では再びギーガーが初期デザインで参加している(ノンクレジット)。また犬型エイリアンは人が着るスーツでは困難なシーンが多くアニマトロニクスパペットが撮影に多用されている。

第四作以降ではフルCGによるエイリアンが登場している。

脚注

  1. ^ 平安京エイリアンなど。
  2. ^ 第一作DVDの音声解説にて監督であるリドリー・スコットが述べている。
  3. ^ 指の本数は作品毎に異なり、1作目は6本、2作目は5本、3作目以降から4本となっている。
  4. ^ AVP2 エイリアンズVS.プレデタープレデターがチェストバスターを片手でひねり殺している。