教員採用試験

教員採用試験（きょういんさいようしけん）は、都道府県、及び政令指定都市がそれぞれの設置、運営する学校のために教員を採用するための採用候補者名簿を作成するための試験である。略称は教採。得点の上位者から採用予定者名簿に登載されるが、それが直ちに採用されるということではない。

試験は教科の内容の他に教育法規、教育の方法や教育課程、学習指導要領、教育史、教育心理学から、道徳教育、同和教育、中央教育審議会や教育課程審議会の答申など多岐に渡り、二次試験では単に面接だけでなく、模擬授業や討論のようなものも導入されるようになってきた。

採用倍率の上昇による問題

日本では、1970年代後半から教員採用試験の受験者が少しずつ増え続け、試験の倍率が上昇した。そのため、公立学校の教員は、教員採用試験を経て教育公務員（正規職員）になった教諭と、年度ごとに労働契約を結ぶ（臨時職員的な）常勤講師とで構成されることが多い。（なお、雇用期間の定めがない正規職員に近い身分の常勤講師も一部に存在する。）教諭と常勤講師の業務内容には同一部分が多いが、教諭と常勤講師の業績を比べると差が見られることもある。

学校以外の業種を経験し、教員採用試験の年齢制限を越えたために常勤講師以上を望めない人や、学級運営・学級経営を中心に尽力している人は、一般的に業績が良い。しかし、教育公務員（正規職員）として採用されるまでに何年もかかるとみている若年層の常勤講師には、問題が見られることもある。例えば、各々の業務に長い時間がかかる、時間にずぼらである、責任を回避する、教諭の指導に対して強く反論するなどのことがあり、学級を担任しているにもかかわらず、見習いのように自己を捉えている学生気分の人も存在するといわれる。

これは、保護者の反感を買うばかりでなく、教育に悪影響を及ぼさないともいえず、問題であるといわれている。

関連項目

• 教員資格認定試験
• 私学適性検査

外部リンク

• Fight!教員採用試験