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2005年1月23日 (日) 13:17時点における版
敬語(けいご)は、言葉で表現する人(書き手、話し手など)とその言葉の対象となる人との上下関係を言葉の内に表現するために用いられる語法。話者自身の他者への敬意の有無は敬語の使用に直接関係がないことがある。また、暗に相手を見下したりするために用いられることもある。
日本語・朝鮮語などで発達しているが、ヨーロッパ近代語では一部にしか見られないなど言語によって差が大きい。敬語には封建的身分制度が強く影響していると考えられ、これは原始的平等社会にはほとんど敬語が見られないことや、封建社会でも西欧的な契約による主従では身分の違いが精神的従属につながりにくかったことなどに指摘できる。
敬語の用法は文化によって異なる上下関係に依存しているため、非母語話者にとっては学習上の難点となることがある。
日本語における敬語表現
日本語ではその対象となる人の立場によって用法が分けられる。
- 尊敬語:その動作の動作主に対する尊重を表す。
- 謙譲語:自ら謙遜することで動作の対象者に対する間接的な敬意を表す。
- 丁寧語:丁寧とされる言い回し・言葉遣いによって聞き手に対する敬意をあらわす。
尊敬語・謙譲語は動詞の用法であり、動作の主体または対象者の立場が高いことを表す。丁寧語は厳密に言えば敬語ではないが、普段用いるよりも丁寧な語を用いたり丁寧さを表す接頭語や助動詞などを用いることによって、話者自らを高めたり、円滑な対話をすすめるという点で敬語に類すると考えることができる。
尊敬語
- する → なさる
- 食べる → 召し上がる
謙譲語
- する → 致す
- 食べる → 頂く(ご馳走になる)
丁寧語
- する → します
- 食べる → 食べます
参考文献
- 菊地康人著『敬語』講談社[講談社学術文庫]。ISBN 4061592688