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「F-X (航空自衛隊)」の版間の差分

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{{anotheruse|航空自衛隊の次期主力戦闘機としてのF-X|次期主力戦闘機全般、及び、外国でのF-X(次期主力戦闘機)|F-X|その他のFX|FX}}
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'''F-X'''または、'''FX'''(えふえっくす)とは、Fighter-Xの略称で、[[日本]][[航空自衛隊]]の'''次期[[戦闘機]]導入計画'''を指す略語。
'''F-X'''または、'''FX'''(えふえっくす)とは、Fighter-Xの略称で、[[日本]][[航空自衛隊]]の'''次期[[戦闘機]]導入計画'''を指す略語。


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国内産業面では、[[三菱重工業|三菱]]が製造する[[F-2 (支援戦闘機)|F-2支援戦闘機]]の調達数が減少したため、F-Xで決定された機体の[[ライセンス生産]]が行えない場合、50年にわたり継続して戦闘機の生産を行ってきた部署が浮いてしまうことになる。その際、会社としては技術者を他部署に配置転換することを免れず、後継者の育成が滞り、再度生産の機会が訪れても、技術者が不足する或いは技術力が落ちる、技術が断絶しているなどの恐れがある。そのため、国内航空機産業保護の点から、今回のF-Xもライセンス生産が望ましいと三菱は指摘している。
国内産業面では、[[三菱重工業|三菱]]が製造する[[F-2 (支援戦闘機)|F-2支援戦闘機]]の調達数が減少したため、F-Xで決定された機体の[[ライセンス生産]]が行えない場合、50年にわたり継続して戦闘機の生産を行ってきた部署が浮いてしまうことになる。その際、会社としては技術者を他部署に配置転換することを免れず、後継者の育成が滞り、再度生産の機会が訪れても、技術者が不足する或いは技術力が落ちる、技術が断絶しているなどの恐れがある。そのため、国内航空機産業保護の点から、今回のF-Xもライセンス生産が望ましいと三菱は指摘している。


以上のことを勘案して、何が採用されるかは、く予出来ない状況である
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=== 各機の見解 ===
現在、日本としての第一希望の機種は[[F-22 (戦闘機)|F-22A]]であるが、前にも述べた通り、アメリカ議会でF-22Aの日本への輸出が許可されるかが不明確である。

しかし、第二希望の[[F-15E (航空機)|F-15FX]]が、原型のF-15からしてもう性能が古く、また、今後新たな開発はほとんど見込めない上、元々F-15Jを運用している日本にとって今更E型ベースの機体を入れる必要があるのかなど疑問が残る。但し先述の通り、アップデートが容易な為、性能的には近代製造された第四世代戦闘機に引けを取らない等戦闘力には申し分は無いが、やはり制空戦闘機であるF-15に比べ、戦闘爆撃機が元になる以上機動性の低下は免れない<ref>尚、ここにきて、F-22A、F-15FXの二段構えという、所謂、『ハイローミックス』案も考えられるに至った。。

そうなると、回答があった第三のアメリカ機である[[F/A-18 (戦闘攻撃機)|F/A-18]]と言う選択肢が生じてくる。現在、F/A-18のデメリットといわれている騒音については、現在の主力戦闘機F-4よりも小さいため、それほどの騒音を引き起こすことは考えられない。また、海軍機としてしか使用されていないこともデメリットといわれているが、現在配備されているF-4も元は海軍機であった。そのため、性能的な悪化が出ることはないと思われる(但し、[[アメリカ空軍]]が運用する戦闘機を至上としてきた航空自衛隊にとっては、受け容れ難い選択肢となろう)。ただし、航続距離と加速性能の悪さは、要撃機として致命的ではある。また、艦載機を空軍機に改造するコストも大きく掛かる為、選定の可能性は低いと思われる。

[[F-35 (戦闘機)|F-35]]は、性能的にはかなり優れているものの、国際開発に不参加なため導入年月が相当遅れる上、[[ライセンス生産]]の可能性が低いことから、導入の可能性はあまり高くない。しかし、[[2007年]][[5月]]に、アメリカのある新聞社がアメリカ国防長官に日本のF-Xについて取材したところ、「F-35の導入を強く望む」と意見を述べた。F-35は、導入年月などが遅れるであろうため、アメリカ側としては、F-22を初めに数機導入後、F-35を大量導入する、という案を出したのである。こうしたことから、つい最近になって、新たにF-35導入の可能性も高まってきた。

[[ユーロファイター タイフーン|タイフーン]]や[[ラファール]]などの欧州機は、これまでに導入したことのない欧州諸国開発の機種のため、他の機種よりも導入の可能性は低い。特にラファールは、性能、搭載兵装の面からいっても不利である。しかし、アメリカ機が輸出規制などに引っかかって導入できなくなった場合には、欧州機(特にタイフーン)の採用も考えられる。タイフーンは性能的にも有利な方である。また2007年5月に、[[三菱重工]]と生産ライセンス供与について交渉中であるとロイターが報じた。しかし、現在、アメリカとの貿易摩擦で、日本がF-Xでのアメリカ機採用を重視していることから、欧州機導入の可能性は、あまり高くはない。

以上のことを勘案すれば、今後どうなるか、何が採用されるかは、容易く予出来ない。
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== 参考項目 ==
== 参考項目 ==

2007年7月2日 (月) 10:11時点における版

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F-Xまたは、FX(えふえっくす)とは、Fighter-Xの略称で、日本航空自衛隊次期戦闘機導入計画を指す略語。

F-Xの概念

F-Xは、あくまで次期戦闘機導入にかかわる計画を指す語であって、特定の機種を指す語ではない。機種が選定され導入が始められれば計画はその機種の名で呼ばれ、その次に導入する戦闘機の計画・概念が新たなF-Xとなる。 F-X計画と呼ばれていたことのある計画には現在のところ以下の4つが存在するが、厳密な意味でF-Xと呼ばれうるのはその時点で進行している「次期」の計画ただひとつだけである。

第1次F-X

ノースアメリカン F-86の代替となる戦闘機を導入する計画。ロッキード F-104C/D改グラマン G-98J-11(F11Fの改造型)との争いになったが、前者をF-104J/DJとして採用した。導入数230機。

第2次F-X

ロッキード/三菱 F-104J/DJの後継となり、未だ残っていたノースアメリカン F-86の代替となる戦闘機を導入する計画。マグダネルダグラス F-4E改ロッキード CL1010-2(F-104の発展型)、サーブ 37 ビゲンダッソー ミラージュF1の争いになったが、F-4E改をF-4EJとして採用した。導入数140機。

第3次F-X

採用されたF-15J

マグダネルダグラス/三菱 F-4EJの後継となり、未だ残っていたロッキード/三菱 F-104J/DJの代替となる戦闘機を導入する計画。マグダネルダグラス F-15C/D改グラマン F-14ゼネラルダイナミクス YF-16ノースロップ YF-17ダッソー ミラージュF1サーブ 37 ビゲンパナビア トーネードADVの争い(実質的にはF-14とF-15であった)になったが、F-15C/D改をF-15J/DJとして採用した。導入数213機。

3次までの総括

これら第3次までのF-Xでは、いくつかの騒動あるいは汚職疑惑(F-104J/DJ採用の逆転劇ダグラス・グラマン事件)がありながらも、結局は候補機の中で一番性能が高く、米軍でも運用しており有事の際の補給を受けやすい機種を採用してきた。また、いずれの機種も導入前半の数~数十機は完成機購入やノックダウン生産で調達されたものの、すぐに日本国内の航空機産業によるライセンス生産に移行した。生産が進行するにつれて徐々に国産化率が高められていき、国内航空機産業の技術向上と生産基盤維持に大きな貢献を果たした。3機種ともにライセンス生産の主契約企業は三菱重工業であったが、エンジンのライセンス生産をした石川島播磨重工はじめ、日本航空機産業におけるほぼすべての企業が何らかの形で生産にかかわっていた。

現在のF-X (第4次F-X)

2008年(平成20年)度中に廃棄がはじまるマグダネルダグラス/三菱 F-4EJ改の代替となる戦闘機を導入する計画。平成21年度までの中期防にF-X7機分の予算が要求されている。将来的にマクダネルダグラス/三菱 F-15J/DJ初期型(Pre-MSIP)も置き換える可能性があるが、方針ははっきりしていない。

周辺諸国にSu-27などのF-15と同水準の第4世代機が拡散しつつある防衛環境にあって現在FI任務についているF-4EJ改を代替する機体であるから、要撃任務の能力が高いことが第一の要求であるが、当然時代の趨勢といえるマルチロール化もある程度要求されているものと思われる。

防衛省米国F-22AラプターF/A-18E/FF-15FXF-35フランスラファール欧州ユーロファイターの6機種をF-Xの候補として挙げ、調査を行っているとされている。

2007年2月14日付け時事通信社の報道では、調査対象6機種の内、14日までに質問書に回答のあった米・英メーカーに対し、2月中にも調査員を現地に派遣する方針を固めたとのことである。対象はF/A-18(米)、F-15FX(米)、ユーロファイター(英)の3機種。もちろん、質問書に回答があったことと導入されることとは別の事象であり、現時点で回答が無いことと導入されないこともまた別の事象である。

同年4月21日付け共同通信社報では、防衛省はF-22とF-15FXの二段構えの採用(所謂、『ハイローミックス』案)を検討していると報じられた。これは、高価格かつ輸出解禁が不透明で、所要機数の調達が可能かわからないF-22導入までのつなぎとして、高性能かつ整備・運用である程度ノウハウのあるF-15FXを整備するものとされる[1]ワシントン・タイムズでも「日本がF-22の100機導入を推進している」と報じ、中国韓国では軍事的バランスが崩れると危険視する声が挙がった。アメリカの一部保守者からは北朝鮮弾道ミサイル発射や、台湾有事に対する中国への牽制を担うとして、日本の購入を支持しているとも伝えられている。安部総理4月27日から2日間訪米し、ブッシュ大統領と日米首脳会談を行い、これらが議題に挙がる期待されたが、首相から直接「F-22売却」については触れられなかった。(同年6月4日付け朝日新聞報によれば、この会談の際「協力を要請した」との報道も有る)

各候補機について、以下のようなメリット・デメリット等が指摘されている。区分は2007年2月14日までに防衛省が回答を受けたか否かである。

  1. ^ 当該記事

回答のあった機種

F-15E ストライクイーグル
F-15FX
  • F-15Eを対空戦闘重視に再設計し高機動化した機体で、ボーイング社より提案中。6機の中で最もデメリットが少ない。
    • F-15DJと外形はほぼ同じだが、改造によって内部構造にほとんど共通点はなくなっている。それゆえ、ライセンス生産前に完成機の分解調査を行う必要がある。
    • F-15シリーズそのものがF-22の登場で近々型落ちになる可能性もある。F-15自体も世代的には比較的古い。(E型でも初配備から約20年であり、ステルス性も6機の中でもっとも低く、スーパークルーズも使用出来ないが、F-15最大の特徴である時代に合わせたアップデートが出来る事と最新鋭装備が奢られている為、戦闘力としては申し分ない)
    • F-15Eは戦闘爆撃機であり、機体重量の増加等、F-15Jに比べ導入するメリットがあるか、という問題がある(とは言え戦闘爆撃機として改造された機体故、機体重量の増加は仕方の無い事ではあるが、対Gに関しては7Gから9Gに引き上げられており、エンジンもF-15Jより高性能のものを搭載している為重量の面ではさほど問題にはならない上、従来のC型ベースのJ型に比べグラスコクピットや、J及びDJでは使用できないJHMCSが使用可能となっている利点もあるが、翼面加重は確実に増大する為低空域での機動性の低下は免れないであろう)。
    • なお、韓国空軍もF-15EをベースとしたF-15Kを導入している為周辺諸国の戦力対応としての不安が残る。
    • 韓国同様、精密爆撃を支援する「精密映像位置提供地形情報(DPPDB)」というソフトウェアが輸出規制に引っかかる為爆撃精度が落ちる可能性がある。また、輸出規制にかかる品目を国産品で代用できるかも疑問視されている。(ただしイスラエル空軍に配備されているF-15IラームについてはDPPDBが搭載されている為、真偽は不明。また、上記にもあるように要撃専用になり、攻撃に関してはF-2支援戦闘機に任せる形になるので(援護として回す事も可能ではあるが)、精密爆撃のソフトウェアは搭載しなくてもいい事になる。)
    • F-15Jとは違い複座型である為、WSO(兵器技術士官)を搭乗させる必要があり、人件費及び訓練に関してのコストが高くなってしまう。(ただしF-15Eにて計画のみに終わった単座型であるF-15Fをベースとした場合はこの限りではない)
F/A-18E スーパーホーネット
F/A-18E/F
  • 第4.5世代機。亜音速域で良好な運動性を持つ。最新アビオニクスが搭載されている。
    • F/A-18C/Dが諸コストの高さでFSX商戦で敗れている。
    • 導入経験のない艦載機であり、航空自衛隊の機体として扱うには不要な装備がある(これもコストの高さの一因になっている)。
    • 加速性能・航続性能について問題があり、要撃機としては不向きと言われている。
    • 他機種と比べ騒音がとてつもなく大きい(アメリカでも訴訟に発展)。
    • 給油装置がプロープアンドドローグ方式である為、発注済のKC-767Jのフライングブーム方式とは合わない。(ただし、アタッチメントで簡単に変更できる。)他の機体がフライングブーム方式の機体である為、この機体の為だけにアタッチメントを追加発注し、アタッチメントをつけたKC-767Jを飛ばすとなると、財務省は元より防衛省または航空自衛隊がわざわざコストがかかるようなことをするかと言う疑問が残る。
ユーロファイタータイフーン
ユーロファイタータイフーン
  • 欧州の第4.5世代機。日本でのライセンス生産のほか、国産機器(アビオニクス等)を搭載するための改造が大幅に許容されるという動きがある。
    • 日本側としては、国産機器が搭載出来ることはアメリカ機にあるアメリカ製機器のコストの高さやアメリカ側の輸出規制に依存しないという意味でアメリカ機よりも有利と受け取れる。また、輸出規制に引っかかる等してアメリカ機の選定が不能になった場合には一番有利な機体である。ただしアメリカ側も最大のマーケットである日本を見過ごす筈が無いのであるが、2007年5月31日に、BAEシステムズが三菱重工業に同機の生産ライセンスを供与する方向であるとの発表があり、F-22の代理店である三菱重工がライセンス生産権を受注した場合、同機の選定の可能性も十分有り得る。導入が実現すれば、戦後史上初の欧州製戦闘機の導入となる。
    • 欧州側としては、ライセンス生産及び国産機器搭載改造を許容する見返りとして日本側が持つアビオニクス及び材料関係の技術を取得出来れば、既に配備されている、そして今後生産・配備するタイフーンの能力向上が見込めるという思惑が見て取れる(但し、日本側には、所謂、『武器輸出三原則』等の問題もある為、その実現性については、怪しいところか)。
    • これまで空自に導入経験のない欧州機であり、整備面などで不安が残る。しかし、アビオニクス等については国産品が使用できる為、後述のラファールよりは有利とも言える。
    • 性能面で、今後航空優勢を維持出来るかに疑問が残る。但し、アフターバーナーなしでのスーパークルーズに対応しているのは、回答のあった機種ではこの機種だけである。(回答のなかった機種ではF-22Aとラファールがある。)また、F-22A程のステルス性能ではないものの、RCS(レーダー断面積)がF/A-18E/Fやラファールよりも小さいとされている。
    • 前述のF/A-18E/Fと同様に給油方式がプロープアンドドローグ方式である。
    • 搭載エンジンのEJ200はF/A-18のエンジンと同じような設計思想で作られたため騒音が非常に大きい。

回答のなかった機種

F-35 ライトニングII
F-35
  • 第5世代機。F-22以外の他機に比べ、ステルス性が高い(と言われている)。
    • ステルス性を維持した状態では中距離空対空ミサイルを2発しか搭載出来ず、数の劣勢をカバーしきれない可能性がある。(但し開発研究中の新しいラックがあれば4発を超えるミサイルを搭載するだけの容積を持っている)
    • 2009年度までとなる中期防に間に合わない。また、そもそも開発計画に参加していないため、購入するためには、開発計画に参加した国への配備が終了した後(2010年代後半?)になる。
    • 開発の遅れにより、価格は当初より高騰中である。また、国際共同開発であるため、F-22以上にライセンス生産の可能性は低い。
ダッソー ラファール
ラファール
  • フランスの4.5世代機。元々は前述のユーロファイターをフランスが諸事情から蹴って独自開発した機種である。
    • ユーロファイターと違い、国産機器搭載許可が出されていない。
    • ユーロファイター同様、これまで空自に導入経験のない欧州機であり、整備面などで不安が残る。
    • 同じく性能面で、今後航空優勢を維持できるかに疑問が残る。
ファイル:FA-22 Raptor.jpg
F-22 ラプター
  • 第5世代機。高いステルス性スーパークルーズ性能を持つ「航空支配戦闘機」
    • 2007年4月5日、航空自衛隊の次期主力戦闘機について、F-22を有力候補として、アメリカ側に輸出解禁を求める方針と、各メディアで報道された。
    • 問題の詳細は、以下の通りである。
価格の問題
現在、米空軍のF-22Aの1機あたりの調達価格は1億2000万から1億3000万ドル(1ドル120円として約156億円)と言われている。F-15戦闘機が約4000万ドル(1ドル120円として約48億円)である事を考えれば、大変高価な機体であることは間違いない。
日本への輸出にあたってはさらに値を上げ、200億円を超えるのは確実視されている。なお、日本のF-15J/DJの調達価格は、一機あたり100億から120億円ほど,同じくF-2は120億円から130億円)
ライセンス生産の問題
日本政府は次期戦闘機について、国内航空産業の製造・技術基盤の維持という観点から見て、機体のライセンス生産が望ましいとしているが、米政府内には、最新の軍事技術を多く含んだF-22Aの販売には、技術流出(及び、自衛隊での情報漏洩事件)を危惧する声も少なくなく、その為にライセンス生産が認められる可能性は低い。
また仮にライセンス生産が可能になったとしても、米国から輸入しなければならない部品の割合が多くなる可能性が高い。また、ライセンス生産にはライセンス料を始め多額の費用がかかり、需要が少ないのも手伝って、調達価格のさらなる高騰が予想される。
尚、ライセンス生産が認められなければ、必然的に完成機を輸入することになる。但し、完成品輸入の場合、ライセンス生産した場合と比べ部品の調達や技術情報の制限(輸入元の事情次第で大きく影響する)から稼働率が大幅に低下する。単純に製造技術という側面だけでなく、運用上の問題も大きくなる。
搭載兵装の問題
F-22Aのウエポンベイには空自のAAM-4AAM-5は、搭載が出来ない可能性がある。
ミサイル側のフィンや弾体の小型化などで対応できるならばともかく、機体側のウエポンベイの改修が必要となれば、コストはもとより技術的側面から見て現実的ではないし、そもそも米側が認めない可能性もある。その場合、米国製のAIM-120CとAIM-9Xを使うことになる。
米国の思惑
米国には、上で述べているように生産予定数が減らされたことを受け、総生産機数を増やして一機あたりの生産コストを下げたいとの商業的な思惑が強いと見られる。“顧客”には前提として、米軍のパートナーとして信頼できること、財政的に導入の余裕があり、また戦略的に導入の意義があることなどが求められるが、それらを満たす国家というと、日本が真っ先に挙げられるであろうことは想像に難くない。
2006年に米連邦議会に提出され、下院を通過した日本・オーストラリアイギリスに対するF-22Aの輸出解禁法案は上院で否決され、実際に輸出される見通しはまだ立っていない。今後の動向が注目されている。
周辺諸国への影響[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。
圧倒的な戦闘能力を持つF-22Aを保有する国の軍事的優位は明白であり、周辺地域の軍事バランスを変化させる事は必至である。これに伴い配備国周辺への政治影響が懸念され、既に各界で議論やプロパガンダが盛んになっている[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。
日本のF-22A配備はアジア情勢に影響を与える大きな要因となり、親密な同盟関係にある米国、政治経済で結びつきが強くなりつつある台湾、戦略的な結束を強めつつあるインド、また日本同様F-22Aを購入する可能性のあるオーストラリア等、日本と友好的な国、戦略的な結束を強めつつある国、国際政治の場において利害の一致する国々にとっては歓迎すべき事であり、日本の軍事的優位の形成がこれらの国の平和維持や膠着する政治情勢の好転といった恩恵をもたらすと分析される。
一方で、近年日本と政治的な対立を深める中国韓国北朝鮮ロシア等にとっては大きな脅威となり、対抗策の模索や対日政策の方針が注目されている。現在までのところ、日本・オーストラリア両国へのF-22A導入は可能性の域を超えないが、2007年6月4日付け朝日新聞報によれば、日本への配属には中国と韓国・北朝鮮が反対または重大な疑問・疑念を発表している。

展望

日本の特殊な防衛事情のため、航空自衛隊の採用する要撃戦闘機には他国の戦闘機を圧倒するレベルの戦闘力が要求される。日本の周辺国では、第4世代戦闘機の配備が進んできており、ロシアや中国ではSu-27Su-30や、韓国においてはF-15E戦闘爆撃機の韓国版:F-15Kの配備が始まっている。日本のF-15J要撃機と同世代の戦闘機が周辺国に配備されたことにより、F-Xではそれ等の戦闘機を圧倒するに足る性能を持つ戦闘機、第5世代戦闘機が必須になると思われる。しかし、本命のF-22はアメリカ上院議会で輸出許可が一度却下されており、非常に苦しい状況となっている。

国内産業面では、三菱が製造するF-2支援戦闘機の調達数が減少したため、F-Xで決定された機体のライセンス生産が行えない場合、50年にわたり継続して戦闘機の生産を行ってきた部署が浮いてしまうことになる。その際、会社としては技術者を他部署に配置転換することを免れず、後継者の育成が滞り、再度生産の機会が訪れても、技術者が不足する或いは技術力が落ちる、技術が断絶しているなどの恐れがある。そのため、国内航空機産業保護の点から、今回のF-Xもライセンス生産が望ましいと三菱は指摘している。

以上のことを勘案して、何が採用されるかは、全く予想出来ない状況である。

参考項目