「アバンの使徒」の版間の差分
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2007年1月31日 (水) 12:58時点における版
「アバンの使徒」とは、漫画『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』の登場人物の中で、勇者アバンに師事し卒業の証「アバンのしるし」を授かった者達を指す。
ダイ
赤子の時に流れ着いた孤島デルムリン島で鬼面道士のブラスなどのモンスターたちに育てられた純真な少年。12歳(ただしデルムリン島の暦は曖昧である)。勇者アバンとの出会いをきっかけに魔王軍との戦いに乗り出す。「純粋」な心を持ち、誰にでも自然体で接する事ができるが、自分が父バランのように人間達から迫害されるとバーンに言われた際に「…お前を倒して…! この地上を去る…!!」と答えるなど、勇者としての自覚と覚悟はできている(この台詞は「ダイの大冒険」でも屈指の名台詞として有名)。出生上、生まれつきの能力として「竜(ドラゴン)の紋章」を持つ。本名ディーノ(原作者によれば、dinoをラテン語っぽく発音したものという)はアルキードの言葉で「強き竜」を意味する。
アバンの来訪までブラスによる魔法使いへの修行を行っていたが、当人には才能が開花していなかったため、メラすら使うことができなかった。ところが訪問してきたレオナが家臣達の陰謀で毒に倒れた際、怒りで紋章が覚醒。バギクロス等上位に当たる呪文を突如使った。
数々の戦いを経て未修得だったアバン流刀殺法をマスター、さらに竜の騎士としての力を自分の意志で扱えるようになる。但し学力面は最後まで不得手(ロクに勉強をする事が出来なかったので仕方ないと言えば仕方ないのだが)で、マトリフからアバンの書を授かった時も自分では読めなかった。父である竜騎将バランが亡き後、彼の持っていた正統なる竜の紋章を受け継ぎ、最終決戦時の対バーン戦直前に「双竜紋」としてこれを発動・覚醒させる。 真バーンとの最終決戦では両拳の紋章を額に戻してひとつにし、竜魔人へと変身した。 (しかしこの竜魔人は目つきこそ野獣の様になるが、バランのような怪物的な風貌ではなく、髪が逆立ち紋章が大きくなる程度のものであり人間時の形を大きく残している。これは最後まで「人間として」戦いたかったダイの想いの反映なのか人間との混血によるものかは不明である。)
大魔王との戦いの後、キルバーンが作動させた爆弾「黒の核晶(コア)」を持って爆発とともに空中に消える。彼の分身でもあるダイの剣の状態からどこかで生きていることは分かっているが、正確な消息は不明である。
後のコンビニでの安価版コミックスでのインタビューによるとバーンを倒した後も作品が続いていた場合、5年後の世界で竜騎将として新生竜騎衆(ラーハルト、クロコダイン、新キャラ)を率いて魔界で戦いを繰り広げる予定であったという。
名前の由来は「dinosaur(恐竜)」から。原作者曰く「竜に関する名前を主役に使いたいと思った」とのこと。 海外輸出版での彼の名前は「fly」となっている。これは「ダイ」と言う名前が「die(死)」を連想させ縁起が悪いと言う事で変更されたとの事。
また、この作品では闘気技はおなじみだが作中で2種類の闘気(竜闘気、光の闘気)を併用できるのは彼一人である(ヒュンケルも暗黒闘気と光の闘気を使っているが、片方を強めるともう片方が弱まってしまうため、併用は出来ない)。
〔技〕 大地斬、海波斬、空裂斬、アバンストラッシュ、ライデインストラッシュ、アバンストラッシュX、(ギガブレイク、)ギガストラッシュ、竜闘気砲呪文(ドルオーラ)、紋章閃
〔呪文〕バギ系呪文(バギクロス)、メラ系呪文(メラミ)、ギラ系呪文(ベギラマ)、イオ系呪文(イオナズン)、デイン系呪文(ライデイン)
ポップ
(魔法使い→大魔道士) (声:難波圭一)
アバンの下で修行中だった魔法使い。15歳(マァムとは誕生日が遅いだけで年下と言う訳ではない)。ランカークス村の武器商人ジャンク(45歳)とその妻スティーヌ(41歳)の間の一人息子で、村を訪れたアバンに憧れて家出同然に弟子入りした。ダイと出会った当初はすぐ逃げたがる臆病者であったが、その後の旅を通じて大きく成長する。逃げるために策をめぐらせる性格だったが、成長すると共に戦略的撤退の必要性を冷静に判断したり、バーンの意表をつくほどの聡明な作戦を考える能力として活き、チームの士気を支える存在になった。旅の途中で出会った、かつてアバンの仲間であった大魔道士マトリフに師事して呪文を本格的に習得。修行の末、マトリフの開発した最大の奥義である「極大消滅呪文(メドローア)」を習得する。マァムのことが好き。ちょっとスケベで、他の女性に鼻の下を伸ばす事もあるが、本質は彼女一筋なのは言うまでもない。マァムへの恋心からヒュンケルをライバル視している節もあるが、心の奥では仲間として、同じアバンの使徒の兄貴分として尊敬している。 「勇気」に目覚めるまではアバンの使途の中で自分だけが平凡な家の出である事にコンプレックスを抱いていた。 (ダイは竜の騎士、マァムは戦士と僧侶の子、ヒュンケルはモンスターと勇者に育てられた、レオナは王家の子) しかし、このコンプレックスを克服しようと人一倍努力していたことが結果として彼を大きく成長させることになる。
バランとの戦いで自己犠牲呪文メガンテを使用し命を落とすが、死闘後人間の心を取り戻したバランが竜の血を飲ませたことで息を吹き返す。竜の血は死者を蘇生させるアイテムではなく、死の淵から蘇るだけの強い意志をもつ者に生命力を与えるものである。ポップは臆病ではあるが意志の弱い人間ではない。戦友のダイを救うために自分の命を投げ出せる意志の強さをもっていたという意味では、ポップは彼自身の力で、蘇るべくして蘇ったのである。
師マトリフによって回復呪文を含むほとんどの呪文の契約をさせられたが、最終決戦直前まで実際に使える呪文は少なかった。しかし、最終決戦時に瀕死のメルルを救おうと自分の想いを「勇気」を持ってマァムに告白したことがキッカケで賢者の能力に目覚め、回復呪文も使用できるようになった。その後は師匠マトリフにならって大魔道士と自称した。
その魔法力は冒険が進むごとに増し続け、最終決戦時には通常の魔法使いの数倍の魔法力を持つまでに至り、キルバーンをして「成長力だけならダイ以上」と言わしめるほどに成長。知謀の面でも師・アバンを上回り、真・大魔王バーンの「天地魔闘の構え」の弱点を看破し、見事にそれを破った。さらにはカイザーフェニックスを相殺して思わず「オレってやっぱり天才かも」と嘯くと、ダイには「昔から天才だった」と肯定される(それ以前にも、習得の困難な筈のメドローアを極めて短期間で使いこなせるようになり、師マトリフをして「今日ほど、お前を大した奴だと思ったことはない・・・!」と言わしめている)。魔法力と英知ならば人間の中で最強の実力になったと言えるだろう。物語終盤の大魔王軍との決戦時には「アバンの使徒で最も恐ろしい男」といわれるほどに成長し、間違いなくダイの最大のパートナーであり、二人は最後まで信頼しあっていた。
大魔王との決戦後、ダイと一緒に「黒の核晶」を空中に運び、運命を共にしようとするがダイによって置いていかれてしまう。その後、マァムやメルルとともに旅に出る。
名前の由来は「pop(通俗・大衆)」から。作中ではもっとも人間らしいといえるキャラで原作者も「一般人の代表って感じかな」と述べている。
しかし、上記の成長ぶりや親近感からなのかは不明だが、連載中に行われた読者によるキャラクター人気投票では、なんと主人公であるダイを押さえて1位に輝くという大快挙を達成する。
〔技〕 火炎呪文メラ系全般、閃熱呪文ギラ・ベギラマ、氷系呪文ヒャド・ヒャダルコ、爆裂呪文イオ・イオラ、天候呪文ラナリオン、重圧呪文ベタン、五指爆炎弾フィンガーフレアボムズ(ザムザ戦のみ3発、以降の戦いでは5発)、極大消滅呪文(メドローア)、瞬間移動呪文ルーラ、飛翔呪文トベルーラ、他多数
マァム
(僧侶戦士→武闘家) (声:冨永み~な)
かつてアバンの仲間だった戦士ロカ(故人)と僧侶レイラの間に生まれた娘。16歳。当初は魔弾銃(弾丸に込められた呪文を放つことができる銃)を武器とする僧侶戦士であったが、魔弾銃が壊れたのを機に転職し、格闘と回復を兼ねた武闘家になる。男勝りでカラッとしているが、内面は「慈愛」に溢れ、献身的かつ母性的。しかし恋愛に関しては超が付く程奥手で鈍感。自分で自覚の無いままにポップを傷つけてしまっていた事もあった(本人も後に自覚し、反省している)。ヒュンケルに心魅かれているが、男女の愛とも兄妹愛(血縁はないが)ともとれない微妙なものであった。最終決戦時にポップの告白を受けるが返事は保留中(キス未遂の時にはしっかり目を閉じており、まんざらでもない様子)。 最終決戦時においてハドラー親衛隊リーダー格であるアルビナスと対決。死力を尽くした戦いができるほどに成長をし、また閃華裂光拳等の特有の技はあったものの、戦闘面ではダイやヒュンケルに、回復面ではレオナに劣っていた為、戦闘においては半端な存在となってしまっていた。 その為かアバンの使徒であるにも関わらずバーン戦にてまとめて瞳にされた内の一人である。戦闘不能になっていたヒュンケルや戦闘要員としては非力なレオナが瞳にされたのは仕方ないとも取れるが、戦力が残っていたであろうマァムも瞳となった事でレベルの遅れが明らかになったとも取れる。しかし暗黒闘気そのものと言えるミストに侵入され肉体を限界以上に酷使した、言わば体の奥深くにまでダメージを受けた事も考慮されるべきである(暗黒闘気によるダメージは回復呪文を受け付けない)。
最終決戦後はポップ達と旅に出ている。
名前の由来は「mam(母)」から。原作者曰く「パーティーのおふくろさん」。
〔技(僧侶戦士)〕魔弾銃による魔法攻撃、その他ベホイミなど中級レベルの回復呪文
〔技(武闘家)〕 閃華裂光拳、猛虎破砕拳、その他ベホイミなど中級レベルの回復呪文
ヒュンケル
レオナ
(賢者) (声:久川綾)
パプニカ王国の王女。14歳。パプニカが魔王軍に襲われた時行方不明になった国王たる父に代わって配下達とともに国を支える。確固たる「正義」の心を持ち、世界各国の国王を招集したサミットを主催する等、その指導力・カリスマ性は若年にしては相当なもの。また勇猛果敢な姫として他国にも知られているらしい。
ダイの人間としての最初の友人(連載前の読み切りエピソードより)で、次第にダイに好意を持つようになる。後に真・大魔王バーンに惚れ込まれ、自分の物となるよう要求されたが彼女の心は揺らぐ事はなかった。行動力に溢れ、ハッキリものを言う事もあり、仲間(特にダイ)のボケに対してのツッコミ役に回る事も多いが、逆にその王族としての振る舞いで周囲をあきれさせる事も。ベホマやザオラルなどの高度な呪文(作中ではベホマラーやベホマズン、ザオリク等のゲーム中最上位に当たる回復呪文は使えるものがいないとされているため、ベホマ、ザオラル共に高度な呪文に位置する)を習得しているが、魔法力そのものは普通の魔法使い程度であるため、回復面を除いてはさほど目立った活躍は無かった。
最終決戦ではダイと行動を共にし、先の敗戦によって萎縮したダイに喝を入れたり、ドルオーラを連発する作戦を阿吽の呼吸で成功させる。更に真の肉体に戻り究極の力を手にしたバーンにも臆せず斬りかかり、大魔王とて無敵ではないと言い放つなど、とりわけ精神面でダイを支えていた。しかしその奮闘がかえってバーンの怒りを買ってしまい瞳にされた。(ゴメちゃんと共に瞳にされていた為、ゴメちゃんの能力で瞳が動いた時バーンによって一緒に元に戻された)
所持していた「アバンのしるし」は、他のアバン使徒と違い卒業の証ではなく女王フローラから譲り受けたものだったが、最終決戦中にアバンから使徒を導くものとしての教えと二種類のフェザーを受け、アバンの使徒の中で修行期間最短記録をマークすることになる。
名前の由来は「leo(獅子)」から。原作者によれば、「ダイが竜なので虎にひっかけようと思ったが可愛くないので獅子に」なったとのこと。
〔技〕 上級回復呪文ベホマ、蘇生呪文ザオラル、破邪呪文ミナカトール、他幾つかの攻撃呪文など