スポティッド・ディック
スポティッド・ディック | |
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種類 | プディング |
発祥地 | イギリス |
主な材料 |
スエット ドライフルーツ 小麦粉 砂糖 牛乳 ベーキングパウダー |
スポティッド・ディック(英語: Spotted dick)は、イギリスの伝統的なベイクド・プディングで、歴史的にはスエットとドライフルーツ(主にはカラントやレーズン)で作られ、しばしばカスタードが添えられる。スポティッド・ドッグ(英語: Spotted Dog)や、レイルウェイ・ケーキ(英語: Railway Cake)とも呼ばれる。
スエットの代わりに他の油脂(バターなど)を使ったレシピや、卵を使ったスポンジプディングやケーキに似たレシピなどがある[要出典]。
語源
スポティッド(Spotted)は、中に入っているドライフルーツ(見た目が斑点に似ている)を指している。ディック(Dick)"はプディングに広く使われていた方言で、生地(dough)と同じ語源から来ており、よって、現代風に言うとスポティッド・プディングになる[1]。
19世紀末のハダースフィールドでは、地元の用語集に以下のような説明がある[2]。
- Dick, plain pudding. If with treacle sauce, treacle dick.
ディック: プレーンなプディング。トリカル・ソースが付いていれば、トリカル・ディック。
歴史
この料理が初めて登場したのは、1849年に出版されたアレクシス・ソイヤーの『The modern Housewife or ménagère』で[3]、
- Plum Bolster, or Spotted Dick - Roll out of two pounds of paste ... and have some Smyrna raisins well was...
プラム・ボルスター(スポティッド・ディック) - 2
というレシピが紹介されている[4]。
スポティッド・ドッグという名前が初めて一般に登場したのは1855年、C.M. Smithの『Working-men's Way in the World』に「非常に斑点が多い種類のプディング」と書かれていた。この名称はレイルウェイ・ケーキとともに、アイルランドで一般的なもので、カラントを加えてソーダブレッド・ローフに似せて作られている[要出典]。
1892年のポール・モール・ガゼットは、「キルバーン姉妹は......毎日、何百人もの港湾労働者にスープとスポテッド・ディックを食べさせている」と報じた[2]。
スポティッド・ディックは、長い間二重表現の源となってきたことから、ウェストミンスター宮殿内のレストランでは、「騒ぎになりにくい」という理由でスポティッド・リチャード(英語: Spotted Richard)と改名した[5]。
関連項目
出典
- ^ “dough – Dutch translation – Linguee”. Linguee.com. 2021年8月7日閲覧。
- ^ a b Ayto, John (2012). The Diner's Dictionary: Word Origins of Food and Drink. Oxford University Press. p. 349. ISBN 978-0199640249
- ^ Eric Partridge (2003). The Routledge Dictionary of Historical Slang. Routledge. pp. 5085–. ISBN 978-1-135-79542-9
- ^ John Ayto (1994). A Gourmet's Guide: Food and Drink from A to Z. Oxford University Press. ISBN 978-0-19-280025-1
- ^ “Spotted Dick 'renamed Spotted Richard' to spare blushes in parliament” (英語). Sky News. 2020年8月2日閲覧。