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海外旅行

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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海外旅行(かいがいりょこう)は、外国(国外)を目的地とする旅行のこと。国内旅行の対義語。

歴史

第一号は幕末のジョン万次郎ではないかといわれている。正式には日本が近代国家として成立した明治時代以降になるが、いずれにしても一般市民には観光を目的とした海外旅行は無縁であった。それでも、1901年初頭に発行された報知新聞の特集記事「20世紀の予言」では、項目の一つに海外旅行の一般化が指摘されていた。

戦前植民地化していた朝鮮半島や台湾などへの旅行を除き、一般の市民が自由に外国へ旅行できるようになったのは、1964年4月からで、それまでは外国への旅行は業務や視察、留学などの特定の目的が必要で、物見遊山の旅行は困難であった。

自由化当初の海外旅行は費用も高額(50万円程度、現在の換算で300万円前後か)で、一部の富裕層に限られており、庶民には夢であった。テレビ番組「兼高かおる世界の旅」で紹介される世界各地のナレーション付き映像や、「10問正解して夢のハワイ」のキャッチフレーズで始まる「アップダウンクイズ」といった番組が人気を博していたのもこの頃であった。

一般化し始めたのは、飛行機の大型化の進展と、ドルが変動相場制に移行して円高が進んだ1980年代からで、旅行費用の低下が進み、特に韓国や台湾などの近隣国であれば国内旅行よりも多少高い金額で旅行できるようになった。

1990年代後半のプラザ合意以後の1ドル=80円台の円高時期には、国内旅行と海外旅行の費用が逆転するケースが発生するようになり、海外旅行者が大幅に増加した。その後円安に振れているものの、海外旅行は東南アジアなどの周辺国への旅行を中心に一般化している。

行先など

長期休暇を取りにくい日本の事情から、欧米よりも東南アジアなどの周辺国が多い。周辺国の場合、時期にもよるが、国内旅行よりも安い費用で済むことが多い。広告では「台湾3日間19,800円~29,800円」というのもある。これは東京-新大阪間の東海道新幹線の往復乗車券(29,000円前後)程度、あるいかそれ以下のレベルである。このため、予算の乏しい学生なども「卒業旅行」などの名目で海外旅行するケースも珍しくなくなっている。

国内旅行よりもなぜ海外が安いかは不明な点が多いが、一説には現地の物価や人件費の差などが指摘されている。

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