オペレーティングシステム
オペレーティングシステム(Operating System)は、コンピュータにおいて、ハードウェアへのインターフェースを抽象化してアプリケーションソフトウェアに提供するソフトウェアである。略してOSともいう。
オペレーティングシステムの主な目的は3つある。すなわち、ハードウェアの抽象化、資源の管理、そしてコンピューター利用効率の向上である。
ハードウェアの抽象化により、ソフトウェア開発者はハードウェアへの煩雑な命令やユーザーのハードウェア構成の差違をいちいち考慮する煩わしさから解放され、OSに命令を与えるためのインタフェースソフトウェア即ちアプリケーションを開発すれば済むようになった。
資源の管理により、複数のアプリケーションソフトウェアを同時に利用する場合でも、資源要求の競合が起きない限りは互いに独立して動作することができるようになり、プログラムを作成することが容易になった。
コンピュータの利用効率の向上により、複数のタスクを同時に実行する場合に、資源割り当ての順番や時間を工夫することで、全体のスループットを向上させることができるようになる。これは今日の強力なPCによるデスクトップ環境ではあまり恩恵を感じることはないが、ウェブサーバやデータベースなど大量のアクセスをこなす用途などでは重要になる。
OS上で動作するソフトウェアも細分化され、アプリケーション、各種ハードウェアを管理操作するための外部情報であるデバイスドライバ、複数のアプリケーションで利用される機能を共用するライブラリ、などの概念が生まれた。
広義のオペレーティングシステムには、基本的なアプリケーションソフトウェア(ウィンドウシステム、ファイル管理ソフトウェア、Webブラウザ、エディタ、時計などのアクセサリ、簡単なデータベースシステム、各種設定ツールなど)を含むことがある。一般的に「オペレーティングシステム」という場合はこちらを指していることが多い。
統合環境と平易なユーザーインターフェースをうたった「マッキントッシュ」及び「マイクロソフト ウィンドウズ」の登場によりその傾向は更に強まり、DOSなど初期のOSとマッキントッシュ以降の近年のOSとは、分けて扱われることが多い。
OSの中で、ハードウェアを直接管理操作するレベルの最も基本的な部分を、特にカーネルと呼んで分けることもある。
BIOSは、Basic Input/Output Systemの略で、OSではない。