診療放射線技師国家試験
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診療放射線技師国家試験(しんりょうほうしゃせんぎしこっかしけん)とは、国家資格である、診療放射線技師の免許を取得するための国家試験である。
診療放射線技師法第18条に基づいて行われる。厚生労働省医政局監修。
受験資格
- (1)学校教育法(昭和22年法律第26号)第56条の規定により大学に入学することができる者(法附則第11項に規定する者を含む。)であって、文部科学大臣が指定した学校又は厚生労働大臣が指定した診療放射線技師養成所において、3年以上、診療放射線技師として必要な知識及び技能の修習を終えたもの(平成19年3月30日(金曜日)までに修業し、又は卒業する見込みの者を含む。)
- (2)外国の診療放射線技術に関する学校若しくは養成所を卒業し、又は外国で法第3条の規定による免許に相当する免許を受けた者であって、厚生労働大臣が(1)に掲げる者と同等以上の学力及び技能を有すると認めたもの
- (3)昭和58年改正法の施行の際(昭和59年10月1日)現に診療エックス線技師又は診療エックス線技師試験を受けることができた者であって、旧法第20条に規定する文部大臣が指定した学校又は厚生大臣が指定した診療放射線技師養成所において、1年以上、診療放射線技師として必要な知識及び技能の修習を終えたもの(昭和58年改正法の施行の際現に修習中の者であって、同法施行後にその修習を終えたものを含む。)
試験日・合格発表日
- 試験日
- 例年3月上旬の木曜
- 合格発表日
- 例年4月上旬
試験地
- ただし、行政事務の簡素合理化及び整理に関する法律(昭和58年法律第83号。以下「58年改正法」という。)による改正前の診療放射線技師及び診療エツクス線技師法(昭和26年法律第226号。以下「旧法」という。)に定める診療エックス線技師試験(以下「診療エックス線技師試験」という。)又は法附則第7項の規定による試験(以下「特例試験」という。)に合格した者であって、受験願書にその旨を記載し、試験科目の免除を受けて診療放射線技師試験を受けようとするものについては、東京都に限られている。
試験科目
- (1) 基礎医学大要 [30問]
- 解剖学、生理学、病理学、生化学、公衆衛生学、免疫学等の基礎医学全般、主要疾患の症状と検査適応(臨床医学)について
- (2) 放射線生物学(放射線衛生学を含む) [10問]
- 放射線の細胞・臓器・人体に対する影響のメカニズム、放射線障害の種類と症状、障害のレベルに関与する因子について
- (3) 放射線物理学 [10問]
- 原子の物理学的基礎、放射線の種類と特性、微視的レベルでの放射線と物質の反応、磁気・超音波の特性について
- (4) 放射化学 [8問]
- 放射線を発生する物質の種類と特性、放射性物質の定量法、放射性物質の取扱について
- (5) 医用工学 [7問]
- 放射線機器を構成する回路の基礎としての電気工学・電子工学について
- (6) 診療画像機器学 [20問]
- X線発生装置と受像装置、一般撮影装置・撮影補助器具の原理、CT・MRI・DSA・超音波・眼底撮影等の機器の原理について
- (7) エックス線撮影技術学 [20問]
- X線撮影の基礎、解剖学、造影剤および各種投与薬剤の薬理、X線一般撮影法、CT撮影法、血管撮影法、および画像診断(読影)について
- (8) 診療画像検査学 [20問]
- 解剖学、MRI検査法、超音波検査法、眼底写真撮影法、疾患と検査の適応、および画像診断(読影)について
- (9) 画像工学 [5問]
- 放射線の撮影画像に対する画像解析法・画像評価法、画質について
- (10) 医用画像情報学 [10問]
- 放射線写真フィルムの原理と特性、デジタル画像、画像処理、情報処理工学について
- (11) 放射線計測学 [10問]
- 放射線の測定法とその原理、測定機器の種類と原理、各種放射線の線量計算について
- (12) 核医学検査技術学 [20問]
- 放射性医薬品の種類と体内での動態、核医学検査装置、核医学検査法、画像処理、検体計測、検査適応疾患、画像診断(読影)について
- (13) 放射線治療技術学 [20問]
- 治療適応疾患、治療用放射性物質、治療装置、外部照射法、小線源治療法、治療計画、線量測定、治療精度管理、治療方針について
- (14) 放射線安全管理学 [10問]
- 放射線障害、放射線関連の法令、被曝低減の対策、緊急被曝医療、放射線診療従事者の健康管理、放射性物質の取扱について
※全14科目、合計200問
- ただし、試験地のただし書に該当する者については、次の科目を免除する。
- 基礎医学大要
- 放射線生物学(放射線衛生学を含む。)
- 放射線物理学
- 医用工学
- エックス線撮影技術学
- 画像工学
- 放射線計測学
- 放射線安全管理学
実際の試験は1日間にわたって行われ、午前に放射化学、診療画像機器学、診療画像検査学、核医学検査技術学、放射線治療技術学、医用画像情報学、午後に基礎医学大要、放射線生物学、放射線物理学、医用工学、放射線計測学、エックス線撮影技術学、画像工学、放射線安全管理学の順に行われる。
合格基準については合格発表後に掲示される。 ただし、全部合わせて6割とらないとその時点で不合格となる。