イルフプラザ
イルフプラザ ILF PLAZA | |
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店舗概要 | |
所在地 |
〒394-0027 長野県岡谷市中央町1-11-1[1] |
座標 | 北緯36度3分35.2秒 東経138度2分52.5秒 / 北緯36.059778度 東経138.047917度座標: 北緯36度3分35.2秒 東経138度2分52.5秒 / 北緯36.059778度 東経138.047917度 |
正式名称 | イルフプラザ |
施設所有者 | 岡谷市ほか |
施設管理者 | 岡谷市 |
敷地面積 | 4,981.97 m²[2] |
商業施設面積 |
5,814 m2[3] *カネジョウ:2,178.07m2[4] *さえき:1,013.67 m2[5] |
中核店舗 | カネジョウ、イルフ岡谷食品館 |
営業時間 |
10:00~19:00 (4階は21:00まで) |
駐車台数 |
400台(市営立体駐車場) 220台 (平面駐車場)台 |
前身 | おかや東急百貨店[2] |
イルフプラザは長野県岡谷市にある再開発ビルである。衣料品店「カネジョウ」の入居する棟(イルフプラザ)と、アミューズメント施設と市営駐車場の棟(イルフプラザアミューズメント)からなる。
歴史
[編集]おかや東急百貨店の開業
[編集]岡谷市の市街地再開発事業の一つである中央町A地区第一種市街地再開発事業(施工面積:約1.9ha、総事業費:約124億円)[2]でララオカヤ・アピタ岡谷店と並ぶ岡谷市の核となる商業施設として整備され、1997年(平成9年)9月26日にながの東急百貨店が子会社として設立したおかや東急百貨店を核店舗として開業[6]。
東急撤退と市による改装
[編集]おかや東急百貨店は、商圏規模の小ささなどが影響[7]して売上高が目標の45億円を大きく下回る32-33億円[2]と伸び悩み、年4億円程度の赤字が2・3年続いた結果、累積赤字が約15億円に膨らんでいた[7]為、東急グループの不採算店閉鎖の一環[7]で進出からわずか4年7ヶ月の2002年(平成14年)4月30日に撤退した[2]。
東急撤退に伴う中心市街地の空洞化や市民生活への悪影響を懸念した岡谷市が2002年(平成14年)3月に建物の取得を決定し[1]、他の百貨店や大手スーパーなどに後継テナントとしての出店を依頼したが実現せず[8]、2002年(平成14年)6月[4]に近隣にあった地元の老舗衣料品店のカネジョウが本店を移動させる形で入居して新たな核店舗となり[8]、食品売場は商業施設のコンサルタントを使って招致した食品スーパーが後継となり[1]、従来からのテナント共に再スタートを切った[2]。
そして土地と建物の大半を2002年(平成14年)11月に岡谷市が約1億1580万円で取得して、中心市街地商業等活性化総合支援事業費補助金(約3.73億円)などを受けて総事業費約18億5431万円で整備し、2003年(平成15年)3月に全館開業した[2]。
この改装後は3階に生涯学習センター(カルチャーセンター)、4階に子育て支援施設こどものくにという市の施設を開いて空きフロア対策と集客を兼ね、4階の一部を飲食フロアとした[8]。
改装後の低迷と核店舗・準核店舗の変化
[編集]核店舗のカネジョウの売場面積が開業当初で2,494.75m2[4]でおかや東急百貨店(約10,000m2[7])の約4分の1と小さく、3・4階の多くを公共施設に転用して商業施設としての面積も半分近い5,814m2[3]になったため、それに比例して売上高は開業当初から月1-2階合計で1.3億円[2]と東急時代の約半分に留まり、賃料も周辺の半額としたものの採算スレスレ[2]の厳しい状況が続いた。
その結果、2005年(平成17年)7月3日に食品売場の後継で準核店舗である食品スーパーの「岡谷わいわい旬鮮市」が親会社の経営悪化に伴い閉店して撤退することになったため[9]、出店に伴う改装費用のうち躯体に関連する分を大家分として負担するとの名目[9]で岡谷市が改装費1億3900万円のうち4900万円を負担[5]すると共に、出店に伴って退去するテナントや隣接する売場に移転するために一時売場を閉鎖するテナントへの保証も岡谷市が負担する条件で[9]、同年9月23日に後継として別の食品スーパーさえき岡谷食品館を5年契約で招致して開業させ[10]、食品売場の消滅を一時的なものにとどめた。
しかし、2010年(平成22年)には6月と8月に核店舗のカネジョウ]が合計で売場面積の12%(316.68m2)を市に返却して縮小し[4]、9月には準核店舗のさえきが、目標売上を年1000-2000万円下回っていることや地盤である関東圏から離れた出店で輸送費などのコストが嵩んでいる等の理由で、契約を1年に短縮するよう求めたのを説得して2年間の契約延長にようやく漕ぎ着ける[5]など、商業施設の中核である2店が共に経営的に厳しい状況にあることが相次いで表面化した(さえきは契約満了後に撤退し、跡地には「イルフ岡谷食品館」が入居している)。
さらに、カネジョウ退店後のフロアの一部が1年近く入居しなかった為、2011年(平成23年)6月からはチャレンジショップ事業の一つとして年内の家賃を無料にして募集する[11]状況に追い込まれるなど、核店舗撤退後の再生の難しさ[12]が露わになっている。
カネジョウ
[編集]イルフプラザのメインテナント[8]。キャッチコピーは「あなたの夢が生きている 夢のデパート カネジョウ」。
百貨店の後継テナントとして、中元・歳暮などの贈答品需要への対応を行い、諏訪市のまるみつ百貨店閉店後はその周辺エリアからの需要確保も狙った戦略を採っている[13]。
しかし、業績の低迷が続いて2010年(平成22年)に経費削減を狙って売場面積の12%を返上したため、現在の売場面積は2,178.07m2でおかや東急百貨店(約10,000m2[7])の約5分の1に縮小している[4]。
なお、現在地へ移転に伴って旧店舗は取り壊し、駐車場として利用している[8]。
カネジョウの沿革
[編集]- 1885年(明治18年) - 小口商店として岡谷市銀座に設立[14]
- 1950年(昭和25年) - 株式会社金上小口商店設立[14]
- 1964年(昭和39年) - 岡谷市中央町に東店を出店[14]
- 1966年(昭和41年) - 株式会社 カネジョウを設立し、中央町ビルオープン
- 2002年(平成14年)6月 - イルフプラザに出店[4]
- 2010年(平成22年) - 売場面積の12%を返上して規模を縮小[4]
フロア案内
[編集]2階
[編集]- カネジョウ - デパート(衣料、寝具、呉服きんれい)
- カーブス岡谷店
- sabasaba - エスニック雑貨
- ひかりサロンwagaya -リハビリ
- Masis - ネイル、アイラッシュ、カフェ、ネイルスクール
3・4階
[編集]- 岡谷市教育委員会生涯学習活動センター(3・4階)
- 岡谷市役所イルフプラザ出張所(3階-火曜日休)
- 岡谷市子育て支援館「こどものくに」(4階)
- 営業時間:9:30-17:30(第2火曜日・年末年始休業)
- レストラン街(4階)
- 中国名菜 湖苑
- cafeいちごジャム
- そば処 さゝ乃
- ごはん屋おおべえ
イルフプラザアミューズメント
[編集]イルフプラザアミューズメント管理組合が管理・運営する。2階のボウリング王国スポルト岡谷(ボウリング場)がメイン。岡谷市営駐車場(立体駐車場)を併設。
- 所在地:長野県岡谷市中央町2-2-1(北緯36度3分36.4秒 東経138度2分55.1秒 / 北緯36.060111度 東経138.048639度)
主なテナント
[編集]- 2階
- 1階
- 遊スポット - ゲームセンター
- モスバーガー岡谷中央町店 - ファーストフード
- カラオケ本舗まねきねこ岡谷店
- 焼肉横綱 - 焼肉店
- おかやっこ酒場 ぶる - 居酒屋
- 居酒屋だるま亭 岡谷店 - 居酒屋
- しゅん
脚注
[編集]- ^ a b c 『中心市街地の空きビル活用及びリニューアル事例調査 報告書 平成24年3月』(レポート)国土交通省都市局、2012年3月。
- ^ a b c d e f g h i 大型閉鎖店舗再生等対策の総合プロデュース人材育成事業 副読本 (Report). 経済産業省. 2003.
- ^ a b 『都道府県別・政令指定都市別・市町村別SC』(レポート)、日本ショッピングセンター協会、2011年2月。
- ^ a b c d e f g “岡谷市へ売り場12%返上 イルフプラザのカネジョウ”. 長野日報 (長野日報社). (2010年7月14日)
- ^ a b c “岡谷市「さえき」との契約変更 イルフプラザ施設使用期間2年に”. 長野日報 (長野日報社). (2010年10月30日)
- ^ “ながの東急百貨店 26日『おかや東急百貨店』開業、東急スクエアの核に”. 繊研新聞 (繊研新聞社). (1997年9月25日)
- ^ a b c d e “ながの東急小諸店とおかや東急 夏までに閉店へ”. 信濃毎日新聞 (信濃毎日新聞社). (2002年1月25日)
- ^ a b c d e 丸山美沙子・小林達也・ギギ=モセス・仁平尊明・手塚章. “岡谷市における工業の地域的特色”. 地域研究年報 27 (筑波大学人文地理学・地誌学研究会) (2005-3-25).41-74ページ
- ^ a b c “岡谷イルフプラザ1階にスーパー「さえき」−将来24時間営業も”. 長野日報 (長野日報社). (2005年8月3日)
- ^ “イルフプラザに「さえき食品館」オープン”. 長野日報 (長野日報社). (2005年9月24日)
- ^ “チャレンジショップに 岡谷のイルフプラザ空きスペース”. 信濃毎日新聞 (信濃毎日新聞社). (2011年6月9日)
- ^ 週刊ダイヤモンド編集部(委嘱記者 田原寛). “inside Enterprise第379回 シャッター商業施設が急増!?-総合スーパー撤退恐れる家主”. 週刊ダイヤモンド 2011年1月14日号 (ダイヤモンド社) (2011-1).
- ^ “カネジョウ中元コーナー開設 集客対象を諏訪全域に”. 長野日報 (長野日報社). (2011年6月16日)
- ^ a b c “夢のデパート カネジョウ-会社案内”. カネジョウ. 2011年12月23日閲覧。
- ^ “「イルフ岡谷食品館」がオープンしました - 岡谷市ホームページ”. (2012年11月20日)
- ^ ボウリング王国スポルト参照
関連項目
[編集]- イルフ童画館 - 形式上はイルフプラザの一部である。地元岡谷出身の武井武雄の童画を多数展示。
- 市立岡谷美術考古館 - イルフプラザから岡谷駅へ通じる童画館通りの商店街にある文化複合施設。
- ながの東急百貨店:以前同所で営業していた百貨店
- 日本の企業一覧 (小売業)
- 安井淳一郎(株式会社スポルトの代表取締役社長)
- 岡谷太鼓祭り - イルフプラザの広場がメイン会場