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朝の読書運動

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
朝読書から転送)

朝の読書運動(あさのどくしょうんどう)は、主に中学校において、読書を習慣づける目的で始業時間前に読書の時間を設ける運動。朝の読書を略して、あさどく、朝読書とも呼ばれる[1]

概説

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個々の学校や担任単位で1970年代から各地で行われてきたものであるが、1988年の船橋学園女子高校(現:東葉高等学校)で林公・大塚笑子両教諭の提唱・活動をきっかけに日本全国に広まった。とくに小学校で盛んである。1997年には「朝の読書推進協議会」が発足している[1]

1996年、「朝の読書」運動が第44回菊池寛賞を受賞。

読書時間は10分から15分程度である。生徒が持参した、あるいは学級文庫の中から選んだ本を読む。とくに小学生を対象として、読書教材を少ないページ数でまとめて短時間で読めるように編集された読み物シリーズなどを刊行する出版社がある。一部の学校では漫画も認めている[2]

遅刻の減少など、副次的な効果があるとされる[3]

2020年1月時点で、日本全国の7割超の学校で実施されている[1]

朝の読書の4原則

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  1. みんなでやる
  2. 毎日やる
  3. 好きな本でよい
  4. ただ読むだけ

以上の4原則のみで、感想や記録などは取らない[1]

行政の支援

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文部科学省が、2001年を「教育新生元年」と位置づけ、「21世紀教育新生プラン」と銘打って、あいさつのできる子、正しい姿勢と合わせて、朝の読書運動を3つの柱のひとつとして取り上げてから盛んになった。文部科学省は5年計画で1,000億円を図書購入の費用として支援する。

脚注

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  1. ^ a b c d 朝の読書」『図書館情報学用語辞典 第5版』https://kotobank.jp/word/%E6%9C%9D%E3%81%AE%E8%AA%AD%E6%9B%B8コトバンクより2022年2月18日閲覧 
  2. ^ 飯田一史 (2022年7月7日). “学校でマンガを読んでもOK!? 「マンガ感想文コンクール」が初めて本格実施された理由とは”. マネー現代. 講談社. 2022年7月13日閲覧。
  3. ^ 「朝の読書」の実施状況”. 市川伸一研究室. 東京大学. 2024年3月6日閲覧。

関連文献

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  • 船橋学園読書教育研究会編著『朝の読書が奇跡を生んだ - 毎朝10分、本を読んだ女子高生たち』高文研、1993年、ISBN 978-4874981443
  • 林公・高文研編集部編『続 朝の読書が奇跡を生んだ』高文研、1996年、ISBN 4874981836
  • 林公『朝の読書 実践ガイドブック―一日10分で本が好きになる』メディアパル、1997年、ISBN 978-4896100334
  • 林公 『心の教育は朝の読書から―できることから始めよう 』メディアパル、1998年、ISBN 978-4896100419
  • 林公『朝の読書の原点を求めて―生きる力を育む授業』メディアパル、2000年、ISBN 978-4896100488
  • 岡山落合町立落合中学校「朝の読書」推進班編『「朝の読書」が学校を変える』高文研、2001年、ISBN 978-4874982655
  • 吉田法子『先生、いっしょに本を読もうよ』メディアパル、2004年、ISBN 978-4896100617
  • 静岡県総合教育センター教職研修部実務研修員 村松裕子編『高等学校における朝読書の実態 : 静岡県立高等学校教員実務研修研究報告書 平成15年度』、2004年
  • 林公『子どもの学ぶ力を伸ばす「朝の読書」―自ら考え、自ら学ぶ意欲を育てる』メディアパル、2006年、ISBN 978-4896100730
  • 林公『朝の読書―その理念と実践』編集工房一生社、2007年、ISBN 978-4900028012
  • 鳥取県立智頭農林高等学校朝読書委員会編『「朝の一斉読書」記録集 : 「朝読書」1年目の取り組み 平成21年度』鳥取県立智頭農林高等学校、2009年?
  • 岩岡千景『生きる力を育む「朝の読書」 静寂と集中』高文研、2019年、ISBN 978-4874986752

関連項目

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外部リンク

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