スクッテルド鉱
スクッテルド鉱 skutterudite | |
---|---|
分類 | 砒化鉱物 |
化学式 | CoAs3 |
結晶系 | 等軸晶系 |
へき開 | 8方向明瞭 |
モース硬度 | 5.5 |
光沢 | 金属光沢 |
色 | 銀色、灰色 |
条痕 | 黒色 |
比重 | 6.5 |
蛍光 | なし |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
スクッテルド鉱(スクッテルドこう、skutterudite)はコバルトと砒素からなる砒化鉱物の1つ。方砒コバルト鉱、方コバルト鉱、スクテルド鉱とも。
ノルウェー・ブスケルー県モドゥム西部のスクテルド鉱山で発見されたことにちなみ、1845年にヴィルヘルム・カール・リッター・フォン・ハイディンガーにより命名された[1]。名称が確定する前には"kobaltglants"、"kobaltmalm"、"minera cobalti cinerea"、"cobaltum arsenico mineralisatum"、"speiskobalt"、"safflorite"、"smaltite"、"Arsenikkobaltkies"、"Arsenikkobalt"などの名称で呼ばれてきた。
スクッテルド鉱のコバルトがニッケルに置換されるとニッケルスクッテルド鉱(Nickelskutterudite)[2]に、鉄に置換されるとフェロスクッテルド鉱(Ferroskutterudite)[3]になり、これらは連続的に組成が変化する。
2016年に定義されたペロブスカイトスーパーグループ[4]の「非化学量論的ペロブスカイト(Non-stoichiometric Perovskites)」[5]内の「スクッテルド鉱サブグループ」[6]に属する。
産出
[編集]おもに熱水鉱床で産する。方解石と接した部分では結晶面が発達し、結晶が六面体、八面体、十二面体などが見られることもあるが、多くは緻密、または粒状の塊で産する。風化して生じたコバルト華を伴うことが多い。
用途
[編集]コバルトの鉱石となりうるが、ほとんどは輝コバルト鉱やコバルト華である。 本鉱の結晶構造はスクッテルダイト型といわれ、そのような結晶構造を持ち異なる元素から成る物質が人工的に合成され、超伝導材料や熱電材料としての研究がなされている。
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- 木下亀城・湊秀雄共著 『続原色鉱石図鑑』、保育社、1963、ISBN 4-586-30031-0
脚注
[編集]- ^ Skutterudite, mindat.org
- ^ Nickelskutterudite, mindat.org
- ^ Ferroskutterudite, mindat.org
- ^ Perovskite Supergroup, mindat.org
- ^ Non-stoichiometric Perovskites, mindat.org
- ^ Skutterudite Subgroup, mindat.org