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奈良県立奈良高等学校

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奈良県立奈良高等学校
正門(平城学舎)
地図北緯34度43分10.32秒 東経135度47分37.27秒 / 北緯34.7195333度 東経135.7936861度 / 34.7195333; 135.7936861座標: 北緯34度43分10.32秒 東経135度47分37.27秒 / 北緯34.7195333度 東経135.7936861度 / 34.7195333; 135.7936861
過去の名称 奈良縣立奈良中學校
国公私立の別 公立学校
設置者 奈良県の旗奈良県
学区 奈良県内全域
併合学校
  • 奈良市立高等学校
  • 奈良県立奈良商工高等学校
理念 「自主創造」の学びを通して、日本、世界のよりよい未来に貢献していくグローバルリーダーの育成[1]
校訓 無し
設立年月日 1924年2月13日 (100年前) (1924-02-13)
創立記念日 11月1日
共学・別学 男女共学
課程 全日制課程
単位制・学年制 単位制[2][3]
設置学科 普通科
学期 3学期制
学校コード D129210000192 ウィキデータを編集
高校コード 29103A
所在地 631-0806
奈良県奈良市朱雀二丁目11番地
外部リンク 公式ウェブサイト
ウィキポータル 教育
ウィキプロジェクト 学校
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奈良県立奈良高等学校(ならけんりつ なら こうとうがっこう、: Nara Prefectural Nara High School)は、奈良県奈良市朱雀二丁目に所在する県立高等学校。略称および通称は奈高なこう

概要

公立学校では、奈良市内唯一の全日制普通科の単科高校である。

2004年(平成16年)度から文部科学省よりSSH(スーパーサイエンスハイスクール)の指定を4期連続で受け、2023年令和5年)度から認定枠の指定を受けている。

また、2024年度より、大学入学共通テストを受験する生徒が7割以上といった、生徒の進学希望や進学プロセスの状況を踏まえ、奈良県教育委員会より「進学教育重点校」の指定を受けており、指導力向上に向けた教員研修の機会の創出と、中核教員が配置されている[4]

スクール・ミッション

「自主創造」の学びを通して、日本、世界のよりよい未来に貢献していくグローバルリーダーの育成[1]

教育方針

アドミッション・ポリシー

「自主創造」型自己変革の追求

高い理想と目標に向けて、絶えず知性を磨き、自主的な判断と行動を通じて、真摯に人格の成長を目指す生徒を求める。

  1. 積極的な勉学や課外活動を通して、豊かな知性の創造を目指していくような、明るく豊かな活力のある生徒
  2. 人間としての在り方・生き方を自覚し、堅い意志をもって自らの行動を律する主体性をもった生徒
  3. 自由と責任を自覚するとともに、人間尊重の精神を基盤として、多くの人と敬愛と信頼に満ちた人間関係を築くことができる生徒[1]

カリキュラム・ポリシー

主体的・未来志向型の学び

未来を生きる生徒の能力や個性を最大限に伸ばすため、「自主創造」の学びを通して、深い思考力・豊かな知識の涵養を図る教育を創造する。

  1. 主体的・探究的な学習により、生徒の高い理想と多様な未来につながるような確かな資質・能力を身に付けることができる教育課程を編成する。
  2. 科学的思考力に企画提案力・マネジメント力を付加していく教育プログラムにより、科学技術系グローバルリーダーを育成する。
  3. 生徒が「自主創造」の精神を発揮しながら、笑顔が輝く学校生活を実現していくような教育内容を創造する。また、地域との双方向の連携を構築する中で、地域から世界に発展的に貢献していく人材を育成する[1]

グラデュエーション・ポリシー

次世代型competenceの育成

「自主創造」の精神を承継し、「自ら学び、自ら考え、自ら開拓する」姿勢を身に付け、日本、世界のよりよい未来に貢献していく人材を育成する。

  1. 豊かな知識、論理的・科学的思考力及び客観的判断力を基盤として、物事を様々な角度から多面的に捉え、本質を見極める力を育成する。
  2. 人の優しさ、心の痛みに気付き、そこから他人への感謝や相手を気遣うような「繊細で温かい心」を育てる。
  3. 国籍、文化の違いを超えて物事を捉え、日本や世界のよりよい未来の実現に主体的に貢献していくグローバルリーダーを育成する[1]

校訓

校訓は無い。校風を表す言葉として「自主創造」が掲げられる。「自主創造」とは、「何者にもとらわれず、個を大切にし、創造性豊かであること」を言い表した言葉であり、学習面だけでなく体育・文化活動や生徒会活動に於いてもこの精神は強調され、大切にされている[5]

沿革

略歴

1924年大正13年)創立の奈良県立奈良中学校旧制中学校)を前身とする。

かつては定時制課程(夜間部)と通信制課程が設置されていたが、両課程の統合に伴って奈良県立大和中央高等学校が新設され、その定時制課程・通信制課程に移管された。2008年(平成10年)3月に通信制課程が、2011年3月に定時制課程がそれぞれ閉課程された。

長く法蓮の地にあったが、2022年令和4年)4月1日、閉校となった奈良県立平城高等学校の学舎へ移転した。

年表

奈良中学校・奈良高等学校(男子校)

奈良高等学校(男女共学)

奈良高等女学校・奈良市立高等学校(女子校)

  • 1941年(昭和16年)4月1日 - 奈良市立奈良高等女学校が開校[7]
  • 1947年4月1日 - 生徒募集を停止し、「奈良市立奈良高等女学校併設中学校」[注釈 5]を併設。
  • 1948年
    • 4月1日 -「奈良県新制高等学校設置要項」(暫定案)により、奈良市立奈良高等女学校を奈良市立高等学校(新制・女子校)に転換[注釈 6]。併設中学校を継承し、「奈良市立高等学校併設中学校」に改称。
    • 9月1日 - 奈良市立高等学校を閉校、廃止。

基礎データ

所在地

奈良県立奈良高等学校の位置(奈良県内)
奈良県立奈良高等学校

通学区域

  • 奈良県内全域

交通アクセス

  • 奈良交通「朱雀二丁目」停留所より南西へ約100m(徒歩約2分)
  • 近鉄京都線「高の原駅」より南東へ徒歩650m(徒歩約9分)

象徴

校章

校章の「宝相華」ほうそうげ)は、オリエントギリシャ中国を起源とする種々の花や植物の文様が、唐代の中国において融合されて我が国に伝来し、奈良朝仏教美術の中に開花した理想の花[注釈 7]であるとされている。東大寺三月堂二月堂正倉院などに保存される織物や工芸の意匠としても現存している。

東西文化を融合した、天平文化の粋である「宝相華」の校章は、聖武天皇の大仏造営の詔に表れる、平和希求と万物繁栄を願う天平仏教の崇高な理想を表現するとともに、個性豊かな新しい文化の創造と発展に寄与する人間を育成しようとする精神を具現化したものと言える[5]

奈良県立奈良中学校の校章を承継したもので、元々は「宝相華」(ほうそうげ)の中央に「奈中」の文字が縦書きで刻まれていたが、1952年昭和27年)に総合制が廃止された際に「奈高」に改められた。宝相華の名称は、同窓会やセミナーハウス(研修施設)の名称にもなっている。

校歌

現在の校歌は1953年2月11日に制定された。作詞は佐佐木信綱、作曲は信時潔による。歌詞は3番まであり、各番に校名の「奈良高校」が登場する。

4種類の校歌があり、古い順に「奈良中学校 校歌」「奈良高等女学校 校歌[注釈 8]」「奈良高等学校(総合制)校歌」、現在の「奈良高等学校 校歌」である[5]

奈高賛歌

校歌以外に応援歌賛歌が存在する。応援歌は漢語調[要出典]で、賛歌は「奈高賛歌」と称され[要出典]、同校の精神や校内の自然などが謳われており[要出典]卒業式などの行事の際には校歌と並んで演奏される[要出典]

設置する課程、学科及び定員

2018年度まで募集人員は400名(10クラス)であったが[8]、2019年度より40名(1クラス)減員での生徒募集となる。2022年度および2023年度は18名増員での生徒募集が実施された。

教育課程

元々は学年制であったが、多様な進路に対応するため、1995年(平成7年)入学生から単位制に移行した。カリキュラムは、ホームページなどによれば200通り以上ある[9]。一般的な単位制高校ではなく、進学型単位制普通科である。

部活動

野球部が1991年(平成3年)に春の甲子園に出場したほか、バレーボール部が2006年(平成18年)に、テニス部が2009年(平成21年)に、バスケットボール部が2010年(平成22年)に全国大会、ロボット研究会が2011年(平成23年)ロボカップジュニア世界大会(トルコイスタンブール)に出場した。アーチェリー部は、平成11年度全国高等学校総合体育大会において、男子が団体の部で全国制覇を果たした。

文化系クラブと部局

体育系クラブ

研究会

  • 数学研究会
  • 鉄道愛好会

高校関係者と組織

高校関係者組織

  • 奈良県立奈良高等学校学校運営協議会 - 保護者、地域住民、校長、関係行政機関の職員の中から委嘱された委員による機関。学校運営及び当該運営への必要な支援に関して協議する。
  • 宝相華会- 奈良中学校・奈良高等女学校・奈良高等学校卒業生による同窓会組織。校章に因んだ名称を持つ。
  • 奈良県立奈良高等学校育友会 - 生徒保護者による保護者会組織で、会員は入会金及び年会費を納入する。
  • 奈良県高等学校PTA協議会 - 奈良県立教育研究所内に事務局を置くPTA協議会。奈良県立奈良高等学校育友会の会員をもって会員とし、会員は単位PTA分担金として会費を納入する。

高校関係者一覧

著名な出身者

政治
学術
経済
文化
芸能
アナウンサー
その他

脚注

注釈

  1. ^ 奈良中学校の1・2年修了者を併設中学校2・3年生として収容。併設中学校は経過措置としてあくまで暫定的に設置されたため、新たに生徒募集は行われず、在校生が2・3年生のみの中学校であった。奈良中学校3・4年修了者はそのまま奈良中学校に在籍し、4・5年生となった(4年で卒業することもできた)。
  2. ^ 奈良中学校卒業生(5年修了者)を奈良高等学校3年生、奈良中学校4年修了者を奈良高等学校2年生、併設中学校卒業生を奈良高等学校1年生として収容。
  3. ^ 在校生が1946年奈良中学校へ最後に入学した3年生のみとなる。
  4. ^ その後、1967年に奈良県立奈良工業高等学校奈良県立奈良商業高等学校に分離するが、2007年に奈良県立奈良朱雀高等学校として再統合。2021年に奈良県立奈良商工高等学校に改称。
  5. ^ 高等女学校1・2年修了者を併設中学校2・3年生として収容。高等女学校3・4年修了者はそのまま高等女学校に在籍し、4・5年生となる。
  6. ^ 奈良高等女学校卒業生(5年修了者)を奈良市立高校3年、奈良高等女学校4年修了者を奈良市立高校2年、併設中学校卒業生を奈良市立高校1年生として収容。
  7. ^ 唐草模様の一種。唐草に架空の5弁花の植物を組み合わせた空想的な花文で、中国では唐代、日本では奈良・平安時代に装飾模様として使用された。
  8. ^ 作詞・作曲は東京音楽学校による。

出典

  1. ^ a b c d e 奈良県立奈良高等学校 中期計画” (pdf). 奈良県立奈良高等学校. p. 1. 2024年5月6日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年8月14日閲覧。
  2. ^ 特色ある取組の概要”. 2020年4月1日閲覧。
  3. ^ 2.単位制高等学校の設置 > 近畿 ー文部科学省”. 2020年4月1日閲覧。
  4. ^ 高校の特色づくり推進課. “県立高等学校における特色ある教育等の推進について” (PDF). 奈良県. 奈良県教育委員会. p. 1. 2023年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年8月14日閲覧。
  5. ^ a b c 校訓・校章・校歌・校旗”. 奈良県立奈良高等学校. 2024年5月6日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年2月7日閲覧。
  6. ^ 跡地は興東公民館大平尾分館となっている。
  7. ^ 奈良のあゆみ - 奈良市ウェブサイト
  8. ^ 平成30年度奈良県立高等学校入学者募集人員”. 奈良県教育委員会 (2017年10月12日). 2021年12月4日時点のオリジナルよりアーカイブ2024年8月15日閲覧。
  9. ^ 公立高等学校・特別支援学校紹介 奈良高等学校”. 奈良県教育委員会 (2014年). 2016年4月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月7日閲覧。
  10. ^ 前身の「ロボット研究会」から2024年度に部活動へ昇格する。
  11. ^ 前身の「ダンス愛好会」結成から10年目となる2014年度に部活動へ昇格する。
  12. ^ 河合幹雄 OFFICIAL SITE”. 2015年8月12日閲覧。

関連項目

外部リンク