ピアノ三重奏曲第7番 (ベートーヴェン)
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(大公トリオから転送)
ピアノ三重奏曲第7番(ピアノさんじゅうそうきょくだいななばん)変ロ長調 作品97 は、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが1811年に作曲したピアノ三重奏曲[1]。
概要
[編集]ルドルフ大公に献呈されたため、『大公』と通称されて親しまれている。その通称にふさわしく、優雅さと堂々とした気品がある曲想で、ピアノ三重奏団には必須のレパートリーとなっている。
ルドルフ大公はアマチュア・ピアニストとしては相当の水準にあったといわれ、ヴァイオリンソナタ第10番の初演も行っている。本作もピアノが主役を演じており、作曲者と献呈先との身分を越えた芸術的なつながりが指摘されている。
初演は1814年4月11日にウィーンのホテル「ローマ皇帝」(Zum römischen Kaiser)で行われた[2]。ベートーヴェン自身がピアノを弾き、ヴァイオリンはシュパンツィヒ弦楽四重奏団を率いていたイグナーツ・シュパンツィヒが、チェロはヨーゼフ・リンケが弾いたが、この当時ベートーヴェンは耳がほとんど聞こえなかったために、他の2人の音をかき消すほど乱暴な音で弾き、演奏そのものは決して良くなかったと言われている。これを最後に、ベートーヴェンは公の場での演奏をしなくなったという。
構成
[編集]全4楽章、演奏時間は約40分。
- 第1楽章 アレグロ・モデラート
- 第2楽章 アレグロ
- 変ロ長調、4分の3拍子。
- 明るいスケルツォ。変ロ長調の音階を基にした主題。
- 第3楽章 アンダンテ・カンタービレ
- 第4楽章 アレグロ・モデラート - プレスト
- 変ロ長調、4分の2拍子 - 8分の6拍子、ロンド形式。
- 3連符を効果的に取り入れた快活な楽章。変ロ長調であるが、主題は変ホ長調で始まる。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “The Autograph of Beethoven's “Archduke” Trio, Op.97 Seow-Chin Ong”. beethoven.ru. 2018年11月26日閲覧。
- ^ “Piano Trio in B flat major 'Archduke', Op 97”. www.hyperion-records.co.uk. www.hyperion-records.co.uk. 2023年9月1日閲覧。