近江鉄道多賀線
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(多賀線から転送)
多賀線 | |||
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多賀線を走る220形電車 (2007年5月13日 高宮駅) | |||
基本情報 | |||
通称 | 彦根・多賀大社線(本線米原駅 - 高宮駅 - 多賀大社前駅間) | ||
国 | 日本 | ||
所在地 | 滋賀県彦根市、犬上郡多賀町 | ||
起点 | 高宮駅 | ||
終点 | 多賀大社前駅 | ||
駅数 | 3駅 | ||
路線色 | 赤 | ||
開業 | 1914年3月8日 | ||
所有者 | 近江鉄道線管理機構 | ||
運営者 | 近江鉄道 | ||
車両基地 | 彦根電車区 | ||
使用車両 | 近江鉄道#車両を参照 | ||
路線諸元 | |||
路線距離 | 2.5 km | ||
軌間 | 1,067 mm (狭軌) | ||
線路数 | 単線 | ||
電化方式 | 直流1,500 V 架空電車線方式 | ||
閉塞方式 | 自動閉塞式 | ||
保安装置 | ATS | ||
最高速度 | 70 km/h[1][2] | ||
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停車場・施設・接続路線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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多賀線(たがせん)は、滋賀県彦根市の高宮駅から同県犬上郡多賀町の多賀大社前駅までを結ぶ近江鉄道の鉄道路線である[3][4]。
2013年3月16日から本線米原駅 - 高宮駅間とともに彦根・多賀大社線(ラインカラー: 赤)の愛称が付けられている[5][6][7]。
当線は多賀大社への参詣路線であり[2][8]、彦根方面への通勤・通学路線を兼ねている。かつては住友セメント多賀工場やキリンビール滋賀工場への引き込み線があり[8]、高宮駅にはこの中継のための貨物ヤードがあった[3]。
路線データ
[編集]- 路線距離(営業キロ):2.5km[2][4]
- 軌間:1067mm[2]
- 駅数:3駅(起終点駅含む)
- 複線区間:なし(全線単線)[2]
- 電化区間:全線電化(直流1500V)[2]
- 閉塞方式:自動閉塞式[2]
- 最高速度:70km/h[1][2]
運行形態
[編集]ワンマン運転を行っている。線内折り返し運転のほか、本線の彦根駅や米原駅まで直通運転する列車もある。なお、車両限界の拡張工事(後述)を行う前は使用車両を限定していたが、現在はその制限が解除された。
歴史
[編集]多賀線は三浦泉ほか7名の発起により多賀軽便鉄道に対し下付された犬上郡高宮村-同郡多賀村大字多賀間の免許を近江鉄道が無償で譲り受け開業したものである。多賀大社への路線開通は近江鉄道の業績向上に寄与したという[9]。
- 1912年(大正元年)9月12日 - 多賀軽便鉄道に対し鉄道免許状下付(犬上郡高宮村 - 同郡多賀村大字多賀 軌間2ft6)[10][11]。
- 1914年(大正3年)3月8日 - 高宮駅 - 多賀駅(現在の多賀大社前駅)間が開業[3][12][13][14]。高宮駅・土田駅・多賀駅が設置される[12]。
- 1925年(大正14年)3月12日 - 全線電化(当初は600V)[12][13][15]。
- 1943年(昭和18年)10月 - 土田駅休止。
- 1953年(昭和28年)10月 - 土田駅廃止[16]。
- 1960年(昭和35年)11月10日 - 東亜セメント(後の住友セメント、現在の住友大阪セメント)多賀工場(廃止、現在はダイニック滋賀工場)と野沢セメント(同)彦根工場(廃止、現存せず)間を結ぶ石灰石輸送を開始[13]。
- 1974年(昭和49年)6月1日 - キリンビール滋賀工場への引き込み線と多賀線が結ばれる[16]。
- 1976年(昭和51年)5月1日 - ワンマン運転開始[16]。
- 1984年(昭和59年)10月1日 - キリンビールの貨物輸送を廃止[13]。
- 1986年(昭和61年)3月27日 - セメント工場間の石灰石輸送を廃止[13]。
- 1998年(平成10年)4月1日 - 多賀駅を多賀大社前駅に改称[16][17]。
- 2008年(平成20年)3月15日 - 高宮駅 - 多賀大社前駅間にスクリーン駅開業[16][17]。
- 2013年(平成25年)
- 2022年(令和4年)2月7日 - 多賀大社駅発米原行きの電車が高宮駅構内で脱線(「近江鉄道多賀線脱線事故」を参照)。1両目の全軸と2両目前側の1軸がレールを外れた。乗客・乗客約100人は無事。翌2月8日には国土交通省の鉄道事故調査委員会が現地調査を行った[18]。
- 2024年度(令和6年度) - 滋賀県と近江鉄道沿線の地方公共団体が鉄道設備を保有する公有民営による上下分離方式へ移行予定[4][19][20]。
駅一覧
[編集]駅番号 | 駅名 | 駅間キロ | 営業キロ | 接続路線 | 線路 | 所在地 |
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OR07 | 高宮駅 | - | 0.0 | 近江鉄道:本線(■彦根・多賀大社線、■湖東近江路線) | | | 彦根市 |
OR08 | スクリーン駅 | 0.8 | 0.8 | | | ||
OR09 | 多賀大社前駅 | 1.7 | 2.5 | ∧ | 犬上郡 多賀町 |
廃駅
[編集]- 土田駅:高宮駅から1.9km、多賀駅(現在の多賀大社前駅)から0.6km
脚注
[編集]- ^ a b 鉄道事故調査報告書 - 国土交通省
- ^ a b c d e f g h 寺田 2013, p. 130.
- ^ a b c “New門@滋賀 地域の足存続へレール”. 読売新聞オンライン. (2021年2月20日). オリジナルの2021年2月22日時点におけるアーカイブ。 2022年2月1日閲覧。
- ^ a b 近江鉄道線4区間の線区愛称の命名について - 近江鉄道
- ^ a b 結解善幸『DJ 鉄ぶらブックス 031 路線百科 東海道本線』交通新聞社、2020年10月30日、49頁。ISBN 978-4-330-08020-8。
- ^ a b “「滋賀なのにライオンズ推し、なぜ?」 ブルーの“元”西武車が元気に走る「近江鉄道」懐かしの旅”. ねとらぼ (2020年8月27日). 2022年2月1日閲覧。
- ^ a b 朝日 2011, p. 10.
- ^ 白土貞夫「近江鉄道」『私鉄車両めぐり特集』3、鉄道図書刊行会、1982年、267頁
- ^ 朝日 2011, p. 12.
- ^ 「軽便鉄道免許状下付」『官報』1912年9月17日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ a b c 朝日 2011, p. 13.
- ^ a b c d e 寺田 2013, p. 274.
- ^ 「軽便鉄道運輸開始」『官報』1914年3月17日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『地方鉄道及軌道一覧 : 附・専用鉄道. 昭和10年4月1日現在』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ a b c d e 朝日 2011, p. 14.
- ^ a b 寺田 2013, p. 275.
- ^ “近江鉄道が駅構内で脱線 運輸安全委が調査官派遣”. 産経新聞 (2022年2月8日). 2022年2月7日閲覧。
- ^ “近江鉄道 2024年度から上限分離方式に”. 朝日新聞デジタル. (2020年12月18日). オリジナルの2020年12月18日時点におけるアーカイブ。 2022年2月1日閲覧。
- ^ “近江鉄道、「辛苦是経営」の120年 上下分離で存続模索”. 日本経済新聞. (2021年3月25日) 2022年2月1日閲覧。
参考文献
[編集]- 『週刊歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄 29 近江鉄道/信楽高原鐡道/伊賀鉄道/養老鉄道』朝日新聞出版、2011年10月9日。
- 寺田裕一『改訂新版 データブック日本の私鉄』ネコ・パブリッシング、2013年1月19日。ISBN 978-4-7770-1336-4。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 各駅のご案内 - 近江鉄道