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塩化イットリウム(III)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
塩化イットリウムから転送)
塩化イットリウム(III)
識別情報
CAS登録番号 10361-92-9 チェック
ChemSpider 59696 チェック
RTECS番号 ZG3150000
特性
化学式 YCl3
モル質量 195.26 g/mol
外観 白色固体
密度 2.67 g/cm3
融点

721 °C, 994 K, 1330 °F

沸点

1507 °C, 1780 K, 2745 °F ([2])

への溶解度 82 g/100 mL
溶解度 60.1 g/100 mL エタノール (15 °C)
60.6 g/100 mL ピリジン (15°C)[1]
構造
結晶構造 単斜晶, mS16
空間群 C12/m1, No. 12
危険性
EU Index Not listed
引火点 不燃性
関連する物質
その他の陰イオン フッ化イットリウム(III)
臭化イットリウム(III)
ヨウ化イットリウム(III)
その他の陽イオン 塩化スカンジウム(III)
塩化ランタン(III)
塩化アクチニウム(III)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

塩化イットリウム(III)(えんかイットリウム さん、: yttrium(III) chloride)はイットリウム塩化物で、組成式は YCl3 である。室温では固体の塩であり、水によく溶ける潮解性の物質である。固体のYCl3は、YCl6八面体が隣の八面体と3つの角を共有する結果、層状構造を成している[3]。この構造は三塩化アルミニウムに代表される一連の化合物で共通のものである。

YCl3 は触媒として使われたり、超伝導体内に使われる。また、肺水腫肝臓病と関係がある[2][4]

反応

[編集]

塩化イットリウム(III)は塩酸酸化イットリウム(III)の反応で得られる[5]。また、他の方法でも得られる[1]

分解は、

出典

[編集]
  1. ^ a b Spencer, James F. (1919), The Metals of the Rare Earths, New York: Longmans, Green, and Co, pp. 135, https://books.google.co.jp/books?id=W2zxN_FLQm8C&pg=PA135&redir_esc=y&hl=ja 2008年5月29日閲覧。 
  2. ^ a b Yttrium & Compounds, United States Occupational Safety and Health Administration, (2007-01-11), オリジナルの2013年3月2日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20130302060936/http://www.osha.gov/SLTC/healthguidelines/yttriumandcompounds/recognition.html 2008年5月29日閲覧。 
  3. ^ Wells A.F. (1984) Structural Inorganic Chemistry 5th edition Oxford Science Publications ISBN 0-19-855370-6
  4. ^ Gangolli, S. (1999), The Dictionary of Substances and Their Effects, London: Royal Society of Chemistry, pp. 666–7, ISBN 9780854048380, https://books.google.co.jp/books?id=UKL762QhOlAC&pg=PA666&dq=%22Yttrium+chloride%22&redir_esc=y&hl=ja 2008年5月29日閲覧。 
  5. ^ Turner, Jr., Francis M.; Berolzheimer, Daniel D.; Cutter, William P.; Helfrich, John (1920), The Condensed Chemical Dictionary, New York: Chemical Catalog Company, pp. 492, https://books.google.co.jp/books?id=y8y0XE0nsYEC&pg=PA492&dq=%22Yttrium+chloride%22&redir_esc=y&hl=ja 2008年5月29日閲覧。