堤規至
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(堤のりゆきから転送)
堤 規至(つつみ のりゆき、1963年5月11日[1] - )は、アニメーター、CGIクリエイター。千葉県出身[1]。
来歴・人物
[編集]1982年3月21日に高校卒業と同時にシンエイ動画へ入社。仕事は『怪物くん』の動画から始まり、『フクちゃん』で原画を担当するようになる[1]。
『エスパー魔美』ではチーフディレクターを務めた原恵一と共に当時若手の1人であったが、プロデューサーの別紙壮一が総作画監督として抜擢(第7話までは作画監督補、第8話より富永貞義と共同で担当)。以降『チンプイ』や『21エモン』、『クレヨンしんちゃん』にアニメーターとして作画面から作品を支え続けた。
CGについては最初趣味で始めたものだったが、それを本郷みつるが「面白そうだ」と『クレヨンしんちゃん』に取り入れたのが始まりとなり[1]、作画と平行してCGを手掛けるようになった。『クレヨンしんちゃん映画大全』のインタビューでは「やっぱりメインは作監、次がCG」[1]と語っていたが、徐々にアニメーター業から離れていき[2]、CGの仕事がメインとなっていった。2020年代からは再びアニメーターとして作画を手掛けるようになる。
名義をつつみのりゆき、または堤のりゆきと表記することもあり、『映画クレヨンしんちゃん』では本名と合わせ3つの名義を使用したこともあった。堤によると「名前は別に使い分けてるんじゃなくて、一本の作品に仕事が何回も出てくるからという理由からだけ」だという[1]。
主な参加作品
[編集]テレビアニメ
[編集]- オバケのQ太郎(新)(1985年-1987年、作画監督・作画)
- 三国志 (日本テレビ) (1985年、原画)
- 三国志II 天翔ける英雄たち (1986年、作画監督補[3])
- エスパー魔美 (1987年-1989年、作画監督・#1-7作画監督補・原画)
- チンプイ (1989年-1991年、作画監督・原画)
- 21エモン (1991年-1992年、作画監督・原画)
- クレヨンしんちゃん (1992年-2000年、絵コンテ・作画監督・原画・CG[4])
- ドラえもん (2005年のテレビアニメ) (2011年・2015年・2024年、3DCG制作[5]・原画[6])
- スティッチ! 〜ずっと最高のトモダチ〜 (2010年、CGI)
- ふるさとめぐり 日本の昔ばなし (2017年、「米だし地蔵」原画)
劇場アニメ
[編集]- 映画ドラえもんシリーズ
- ドラえもん のび太の海底鬼岩城 (1983年、動画)
- ドラえもん のび太の魔界大冒険 (1984年、動画)
- ドラえもん のび太の宇宙小戦争 (1985年、動画)
- ドラえもん のび太と竜の騎士 (1987年、原画)
- ドラえもん のび太の南海大冒険 (1998年、デジタル合成)
- ドラえもん のび太の宇宙漂流記 (1999年、デジタル合成)
- ドラえもん のび太の太陽王伝説 (2000年、デジタル合成)
- ドラえもん のび太と翼の勇者たち (2001年、原画・デジタル合成)
- ドラえもん のび太とロボット王国 (2002年、デジタル合成)
- ドラえもん のび太とふしぎ風使い (2003年、CGI)
- ドラえもん のび太のワンニャン時空伝 (2004年、デジタル合成)
- 映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館 (2013年、モニターCG制作)
- 映画ドラえもん のび太の宝島(2018年、3Dレイアウト)
- エスパー魔美 星空のダンシングドール (1988年、作画監督)
- 映画クレヨンしんちゃんシリーズ
- クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王 (1993年、作画監督・原画)
- クレヨンしんちゃん ブリブリ王国の秘宝 (1994年、作画監督・原画)
- クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望 (1995年、作画監督・原画)
- クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険 (1996年、作画監督・原画[7])
- クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡 (1997年、作画監督・原画)
- クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦 (1998年、作画監督・原画・CGI)
- クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦 (1999年、作画監督・原画・CGI)
- クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル (2000年、作画監督・原画・CGI)
- クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲 (2001年、作画監督・CGI)
- クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦 (2002年、CGI)
- クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード (2003年、CGI)
- クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ (2004年、CGI)
- クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶブリブリ 3分ポッキリ大進撃 (2005年、CGI)
- クレヨンしんちゃん 伝説を呼ぶ 踊れ!アミーゴ! (2006年、CGI)
- クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 歌うケツだけ爆弾! (2007年、CGI)
- クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ 金矛の勇者 (2008年、CGI)
- クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国 (2009年、CGI)
- クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁 (2010年、CGI)
- クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦 (2011年、CGI)
- クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス (2012年、CGI)
- クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!! (2013年、CGI)
- クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん (2014年、CGI)
- クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃 (2015年、CGI)
- クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃 (2016年、CGI)
- クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ (2017年、CGI)
- クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ〜拉麺大乱〜(2018年、CGI)
- クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン 〜失われたひろし〜(2019年、CGI)
- クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者(2020年、CGI)
- クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園(2021年、CGI)
- クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝(2022年、CGI)
- 映画 あたしンち (2003年、CGI)
- 河童のクゥと夏休み (2007年、CG監督)
- 劇場版3D あたしンち 情熱のちょ〜超能力♪ 母大暴走! (2010年、CGI)
- 劇場版 からかい上手の高木さん (2022年、原画・動画)
Webアニメ
[編集]- あたしンちNEXT (2024年、作画監督・作画・3DCG)
脚注
[編集]- ^ a b c d e f 品川四郎・ブレインナビ『クレヨンしんちゃん映画大全』、双葉社、P.171。
- ^ 『ドラえもん (2005年のテレビアニメ)』で制作デスクを務めた岡田麻衣子は「もう、やり尽くしたみたいなことは言っていましたね、作画としては」と語っている(『藤子不二雄FCネオ・ユートピア』52号、P.57)。
- ^ 山本福雄と連名。
- ^ 絵コンテはつつみのりゆき、または堤のりゆき名義。CGは特番のアバンのみ。CGIクリエイターとなってからは作画としてテレビシリーズに参加はしていない。
- ^ 2011年11月25日放送「メカ・メーカー」を担当。クレジット上では「シンエイ動画」となっている(『藤子不二雄FCネオ・ユートピア』52号P.62参照)。2015年2月6日放送「恐竜ハンター」・3月13日放送「のび太のダンボール宇宙ステーション」では漢字表記で名前がクレジットされた。
- ^ 2024年9月7日放送「のび太とギリシャのケーキ伝説」(ドラえもん誕生日スペシャル)
- ^ この他、ヘンダー城の内部図解CGも担当している(ノークレジット)。