福州路 (上海)
福州路(ふくしゅうろ、フージョウルー)は旧名が四馬路(スーマールー、またはスマロ)で、中華人民共和国上海黄埔区にある通りである。東は外灘の中山東一路から始まり、西は西蔵中路に至り、長さは1,544メートル、幅は11.6 ~ 21.7メートルで、上海の中心東西道路ともいえる南京東路の南側3つ目の通りで、共に並行して東西を結ぶ。
福州路は上海の地域文化の源とも言え、1897年にここに商務印書館が開設され、中国の近代的な出版産業が始まった。そのため福州路は中国文化の最初の街として知られるようになり、沿道には多くの書店や文房具店があり[1][2]、その中で有名なのは上海書城と上海文化商業ビルである。
福州路はまた食文化の街でもあり、上海杏花楼酒家 (343 号、広東料理)、老正興 (556 号、蘇州料理)、老半齋 (600 号、淮揚料理) など、有名な中国老舗の美食店が多い。
福州路の終点にある西蔵中路の交差点はかつて「会楽里」(赤線地域)と呼ばれた有名な歓楽街で、1948年以前にはここに150を超す売春宿があったが、現在は近代的な商業ビルが林立し、来福士広場 (Raffles City Shopping Mall)もそこにある。
上海の福州路は日本でも古くから、かつての名称である四馬路(スマロ)で知られていて、明治維新前夜に高杉晋作がここで遊んでおり、芥川龍之介もその著作『上海游記』(1921年)で書店をあさるなどの記録を残している[3]。往時流行った歌謡、津村謙の「上海帰りのリル」やディック・ミネの「夜霧のブルース」にも「夢の四馬路(スマロ)」として歌われている。[4]
参照項目
[編集]脚注
[編集]外部リンク
[編集]座標: 北緯31度13分57秒 東経121度28分50秒 / 北緯31.2325809度 東経121.4805142度