しかたしん
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(四方晨から転送)
しかた しん(本名・四方晨(読み同じ)、1928年3月6日 - 2003年12月7日)は、日本の児童文学作家・劇作家。
来歴・人物
[編集]1928年日本統治時代の朝鮮京城府(現:ソウル特別市)生まれ。
父は京城帝国大学教授、岐阜大学学長、愛知県立大学学長を歴任した朝鮮社会経済学者の四方博。母は洋画家、四方れい[1][2]。
第二次世界大戦の日本敗戦に伴い引き上げ、愛知大学卒業後、中部日本放送に勤務する[3]。児童番組のディレクターを務めながら、1973年に児童劇団「うりんこ」を創設。1982年まで代表、のち名誉代表。愛知大学短期大学部教授を務めた。
2003年12月7日、入院先の名古屋市昭和区内の病院にて、呼吸器不全により75歳で死去[4]。
著書
[編集]- 『むくげとモーゼル』(牧書店、新少年少女教養文庫) 1972
- 『むくげと9600』(牧書店、新少年少女教養文庫) 1973
- 『笑えよ! ヒラメくん』(新日本出版社、新日本創作少年少女文学) 1974
- 『さらばバハンの城よ』(新日本出版社、新日本少年少女の文学) 1975
- 『ふたつの太陽』(国土社、国土社の創作どうわ) 1975
- 『ぼくと化け姉さん』(金の星社) 1975、のちフォア文庫
- 『ばけねこがまちにやってきた』(金の星社) 1976.4
- 『はばたけ! リコの太陽』(PHP研究所) 1976.7
- 『消えた化けねこ帝国』(童心社) 1976.7、のちフォア文庫
- 『乗り出せペンギン号』(金の星社) 1976.8
- 『ペンギンロトのぼうけん』(小峰書店、こみね創作童話) 1976.12
- 『走れあまんじゃく』(国土社) 1977.8
- 『お蘭と竜太』(新日本出版社、新日本少年少女の文学) 1977.11
- 『でぶっちょらいおんくん』(小峰書店、はじめてのどうわ) 1978.2
- 『少年ツイガのぼうけん』(岩崎書店) 1978.7
- 『タヌ子先生と4人の名探偵』(ポプラ社) 1978.7
- 『子どもが生き生きとする劇あそび』1 - 5(鳩の森書房、鳩の森文庫) 1978.9
- 『どろんばっけてねこのみち』(国土社) 1978.12
- 『マサオは名ディレクター』(ポプラ社) 1979.6
- 『おはなしまどかちゃん』(PHP研究所) 1979.9
- 『なにをもってにげるか』(ポプラ社、絵本・すこしむかし) 1980.1
- 『ぼくおしっこしたい』(佼成出版社) 1981.1
- 『Sサインだぜ! 黒ねこ団』(新日本出版社、新日本にじの文学) 1981.6
- 『どろぼう天使』(ポプラ社、文学の館) 1981.12
- 『さつき館の秘密』(学校図書) 1981.12
- 『キリンのしっぽはともだちだ』(草炎社) 1981.10
- 『ねこふんじゃった』(小学館) 1982.9
- 『妖精戦士たち』(金の星社、文学の扉) 1983.9
- 『のらねこムチャラの黒い夢』(国土社) 1984.7
- 『はしれカヌー、冒険の海へ!』(金の星社) 1984.11
- 『しゅっぱつ! デパートたんけんたい』(草炎社) 1986.2
- 『国境[5]』 第1 - 3部 (理論社) 1986 - 1989
- 『国境』全1冊 1995
- 『えほんまるみちゃんの冒険』(ささら書房) 1987.5
- 『宇宙からきた妖精ねこ』(ポプラ社) 1989.6
- 『旅の友だち』(小峰書店) 1991.1
- 『闇を走る犬』(講談社) 1993.1
- 『半猫、本猫…きみはどっち?』(草炎社) 1993.2
- 『わたしの猫時間』(童心社、童心社のジョイブックス) 1995.5
- 『0を追っかけろ!』(ポプラ社、ミステリー&ホラー文学館) 1996.6
- 『ドラゴン伝説 秘宝の玉』(小峰書店) 1996.7
- 『中国・17C動乱に生きた少女』(ポプラ社、心にのこる文学) 1997.8
- 『文学と演劇の間 語りの世界が拓くもの』(愛知書房) 1998.1
「黒ねこ探偵団」シリーズ
[編集]- 『黒ねこ探偵団 竜切手にドッキリ』(くもん出版) 1984.8
- 『黒ねこ探偵団 ヨットそうなん事件』(くもん出版、くもんのユーモア文学館) 1987.7
「略奪大作戦」シリーズ
[編集]- 『略奪大作戦 1』(ポプラ社) 1985.8
- 『略奪大作戦 秘密指令発信』(ポプラ社) 1986.5
- 『略奪大作戦 勝利への暗号』(ポプラ社) 1987.4
「4年1組」シリーズ
[編集]- 『4年1組 エラー切手事件』(小峰書店) 1985.1
- 『4年1組 なぞのゆうれい船事件』(小峰書店) 1986.3、のちてのり文庫
- 『4年1組 なぞの雪男事件』(小峰書店) 1987.11
再話
[編集]- 『里見八犬伝』1 - 4(曲亭馬琴、ポプラ社文庫) 1992 - 1994
脚注
[編集]- ^ 「四方れい」『20世紀日本人名事典』 。コトバンクより2023年12月3日閲覧。
- ^ LITERA 2018, "著者のしかた氏…父は京城帝国大学の教授、母は洋画家で、当時ではリベラルな空気の中で育ったという。".
- ^ 『4年1組 エラー切手事件』小峰書店、1985年、ISBN 4-338-05211-2、単行本奥付の記述より。
- ^ “四方晨氏死去 元愛知大短期大学部教授、児童文学”. 47NEWS. (2003年12月10日). オリジナルの2015年4月2日時点におけるアーカイブ。 2019年9月14日閲覧。
- ^ 「高畑監督が撮るはずだった“幻の映画”の原作『国境』とは」“「火垂るの墓では戦争は止められない」高畑勲監督が「日本の戦争加害責任」に向き合うため進めていた幻の映画企画”. LITERA (2018年4月13日). 2023年12月2日閲覧。
関連項目
[編集]参考
[編集]- 「里見八犬伝」著者紹介