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問題解決学習

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
問題解決型学習法から転送)

問題解決学習法(もんだいかいけつがくしゅう、Problem-Solving-Learning。または「課題解決型学習 PBL、Project-Based Learning」)とは、米国の教育学者のジョン・デューイの学習理論。学習を能動的なものと規定し、知識の暗記にみられる受動的なものを脱却し、自ら問題を発見し解決していく能力を身につけていくことに本質をもとめた[1]

概要

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デューイは、マックマスター大学の付属の実験学校において、社会科の授業の中で初めて「問題解決学習」を試みた。教師が予め準備した授業案に従って学習するのではなく、与えられたテーマ(たとえば「私たちの町」というテーマ)について、個々の生徒が平素、疑問に思っていることについて、それぞれそれはどうしてだろう?と考え、その仮説が理にかなうかどうか、自分たちの足や頭、インタビューや実地調査をして確認していく。もし外れているなら、また新しい仮説として立ててみる。その悪戦苦闘を繰り返す、試行錯誤のプロセスの中に、学習の目的があるし、またその過程そのものが学習といってもいい、とデューイは考えた。すなわち、最終的に答え・正しい解決に到達したかどうかよりも、むしろその過程を重要視する学習理論 といえる。

教師が準備し、設計したステップを踏んで学んでいく系統学習ではなく、生徒自身の自発性、関心、能動的な姿勢から、自ら体験的に学んでいく努力の価値を評価するということである。人によっては、課題解決学習という言い方をすることもある。そうした学習方法のひとつの具体例として、生徒自らが問題を作り、解くというものがある。

PBLの起源は1960~70年代北アメリカでの医学教育にさかのぼるとされている。[2]

文部科学省は、大学教育改革のためにアクティブ・ラーニングを推奨しており、その一環として課題解決型学習をあげている[3][4]

脚注

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  1. ^ 用語集「倫理」編集委員会編 2012, p. 181.
  2. ^ PBL (Project-Based-Learning) 課題解決型学習九州工業大学
  3. ^ 用語集『新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~』平成24年8月28日中央教育審議会答申
  4. ^ 課題解決型の授業へ 議論始まる2014年12月08日、NHK for School ブログ

参考文献

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  • ジョン・デューイ『学校と社会』岩波書店岩波文庫〉、1957年。ISBN 4003365224 
  • ジョン・デューイ『民主主義と教育 上』岩波書店〈岩波文庫〉、1975年。ISBN 4003365232 
  • ジョン・デューイ『民主主義と教育 下』岩波書店〈岩波文庫〉、1975年。ISBN 4003365240 
  • 用語集「倫理」編集委員会編「問題解決学習」『用語集 倫理 最新第2版』清水書院、2012年8月。ISBN 978-4389216436 

関連項目

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外部リンク

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