国鉄7550形蒸気機関車
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(北海道官設鉄道B7形蒸気機関車から転送)
7550形は、かつて日本国有鉄道の前身である鉄道院、鉄道省に在籍したテンダ式蒸気機関車である。
概要
[編集]元は、北海道官設鉄道がアメリカのアメリカン・ロコモティブから1904年(明治37年)3両(製造番号29651 - 29653)を輸入した、車軸配置2-6-0(1C)単式2気筒の飽和式機関車である。製造工場は、スケネクタディ工場であった。1905年(明治38年)の北海道官設鉄道の国有鉄道への編入にともなって、国有鉄道籍を得たものである。北海道官設鉄道時代はB7形と称し、番号は31 - 33であったが、官設鉄道(鉄道作業局)編入後はEf形と称した。1909年(明治42年)の鉄道院の車両形式称号規程制定にともなって、7550形(7550 - 7552)と改番された。
形態的には典型的アメリカ古典機スタイルで、機関車部分はB6形(鉄道院7500形)とほぼ同等である。ボイラーは第2缶胴で少し太くなったワゴントップ式であり、第2缶胴上に砂箱、第3缶胴上に蒸気ドームが設置されている。また、当初から電灯式の前照灯を装備しており、その直後のボイラー上に蒸気タービン式発電機を備えていた。炭水車の台車は3軸片ボギー式で、ボギー台車は釣合梁式である。
当初の使用線区は上川線、十勝線、天塩線で、客貨両用に使用された。国有化後は旭川、音威子府、浜釧路に配置されていた。1932年(昭和3年)3月に全車が廃車され、払下げられたものや、保存されたものはない。
主要諸元
[編集]- 全長 : 14,135mm
- 全高 : 3,587mm
- 最大幅 : 2,362mm
- 軌間 : 1,067mm
- 車軸配置 : 2-6-0(1C)
- 動輪直径 : 1,219mm
- 弁装置 : スチーブンソン式アメリカ形
- シリンダー(直径×行程) : 406mm×508mm
- ボイラー圧力 : 11.3kg/cm2
- 火格子面積 : 1.32m2
- 全伝熱面積 : 81.8m2
- 煙管蒸発伝熱面積 : 73.6m2
- 火室蒸発伝熱面積 : 8.2m2
- ボイラー水容量 : 3.1m3
- 小煙管(直径×長サ×数) : 51mm×3,073mm×150本
- 機関車運転整備重量 : 39.26t
- 機関車空車重量 : 35.17t
- 機関車動輪上重量(運転整備時) : 33.93t
- 機関車動輪軸重(第2動輪上) : 11.79t
- 炭水車運転整備重量 : 22.15t
- 炭水車空車重量 : 10.48t
- 水タンク容量:9.1m3
- 燃料積載量 : 2.54t
- 機関車性能
- シリンダ引張力(0.85P) : 6,540kg
- ブレーキ装置 : 手ブレーキ、空気ブレーキ