利用者:かず坊/作業用/JR東日本E531系電車
- グリーン車の組み込み
2007年3月18日のダイヤ改正から上野駅を発着する常磐線中距離電車の全列車でグリーン車の営業が開始された。JR発足後、首都圏での普通列車のグリーン車連結は東海道本線・横須賀線・総武快速線に限定されていたが、2004年10月16日に湘南新宿ライン・宇都宮線(東北本線)・高崎線に連結列車を拡大したところ、利用客が順調に増加したことを受けて、常磐線への導入決定に至った。
グリーン車はE217系やE231系と同一のダブルデッカー構造で、連結位置もE231系と同じ基本編成の4・5号車である。グリーン車の導入は製造当初の計画にはなかったため、本系列の製造計画は変更となった。
1995年7月9日に行われたダイヤ改正よりグリーン車抜きの基本編成(10両編成)6本がすでに営業運転で使用されており、また、新津車両製作所では新造車の製造が順次行われていた。
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新造車をすでに営業運転に投入されている編成と同じ10両編成で製造すると、グリーン車を組み込む際に4・5号車のサハE531形が余剰となり廃車とする必要がある。
4・5号車のサハE531形を新造編成へ転用して、編成を組成した場合、6号車(サハE530形)と9号車(サハE531形)の位置に組み込むことになる。しかし、6号車はコンプレッサー付きのサハのE530形である必要があるため、コンプレッサーが付いていないサハE531形を転用する場合、コンプレッサーを取り付けるなどのサハE530形への改造工事が必要となる。また、腰掛の配置が編成によって異なることにもなる。
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以上のような理由から次のように計画が変更された。
- すでに営業運転で使用されている基本編成6編成(便宜上Aグループとする)から4・5号車を抜き取る。
- 基本編成の7本目から11本目までの5編成(便宜上Bグループとする)の4・5号車を本来のサハE531形ではなくサハE530形で製造する。
- 基本編成の12本目から22本目までの11編成(便宜上Cグループとする)を4・5・6・9号車抜きの6両編成で製造する。
- Aグループから捻出されたサハE531形をCグループの9号車として組み込む。
- BグループからサハE530を抜き取り、Cグループの6号車として組み込む。
- A・B・Cグループの5号車にサロE531形、4号車にサロE530形を組み込む。
2006年11月をもって製造メーカーからの甲種車両輸送および新津車両製作所からの配給輸送を完了したが、組み替えに備えて落成した車両の一部は運用には投入されずに我孫子駅や尾久車両センター・高萩駅構内などに留置されていた。基本編成に各2両連結する44両のグリーン車は、同年11月16日から東急車輛製造および川崎重工業から順次勝田車両センターに甲種車両輸送された。同年11月17日に勝田車両センターにて K411・K422 編成にグリーン車を連結し、K411 編成が同年11月23日に、K422 編成が同年12月13日に試運転を実施した。その後郡山総合車両センターで順次基本編成へのグリーン車組み込みが実施された。
2007年1月6日よりグリーン車を組み込んだ基本編成の運用が開始されるが、同年3月17日まではグリーン車車両は普通車扱いとされた[1]。暫定使用中は、グリーン車車両の客用ドアの横と室内広告枠に普通車扱いを示すステッカーが貼付された。
K410 編成では、組成予定の サロE531-14・サロE530-14 に不具合が発生して組成が遅延し、2007年4月に営業運転に復帰した。