サンリオタイムネット
ジャンル | ロールプレイングゲーム |
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対応機種 | ゲームボーイ |
開発元 | イマジニア(現・ロケットカンパニー) |
発売元 | イマジニア(現・ロケットカンパニー) |
人数 | 1人、2人(通信) |
メディア | ROMカセット |
発売日 | 1998年11月21日 |
『サンリオタイムネット』は、1998年11月27日にゲームボーイで発売されたソフト。過去編(かこへん)・未来編(みらいへん)の2バージョンが同時リリースされた。『冒険時空タイムネット』のタイトルで漫画化もされた。
ストーリー
[編集]ある日、主人公のパソコンに一通のメールが届いた。そのメールの送り主は、タイムネットの世界を救って欲しいと頼む。そして主人公はタイムネットの世界へ旅立つ。
概要
[編集]このゲームは「ときのかけら」と呼ばれるモンスターを、ゲットカード(レベル10まで)やデジカメというアイテムで捕まえ、何者かによって壊され、失われた「ときのはしら」とよばれる時間軸の修復をし、過去と未来に引き裂かれた世界を現在に戻すことを目的とするゲームである。なお、ストーリー完結後もすべての種類のときのかけらを集め終え、タイムネットの称号を得るまでゲームは続く。
発売当時、タイムサーファーなどのレアモンスターはイベント配布でしか入手できないため、モンスターのコンプリートにはイベント開催を待つしかなかった。後の2019年にレアモンスターが入手可能となる隠しコマンドが発覚し、モンスターのコンプリートが可能となった。
キャラクター
[編集]ゲームオリジナル
[編集]- 男の子
- 主人公を決める際に選ぶことが出来るキャラ。男の子を選ぶと、女の子がライバルとして現れる。
- 女の子
- 主人公を決める際に選ぶことが出来るキャラ。女の子を選ぶと、男の子がライバルとして現れる。
- 時の老人
- タイムネットに住む謎の老人。本編では主人公をサポートすることが多い。
- ザッキー
- タイムネットを破壊しようとする本作の敵。その存在は謎に包まれている。名前の由来は『ドンラゴン』の「モンスターザッキー」。
- 謎の女の子
- 主人公がタイムネットへ旅立つ際に現れる。しかし、すぐさま姿を消してしまう。
サンリオ(五十音順)
[編集]ゲーム発売当時の新旧サンリオキャラクターが、多数登場。スター・システムを採用している。
- エンジェルキティ
- 「ピューロランド」に登場。「ウイングクリスタ」を返すと「ほしがたCD」と「アースウォッチ」を渡してくれる。
- おはなちゃん(ぽこぽん日記)
- 過去世界の「しずかのもり」に登場。人間に化けて登場し、モンスター勝負を挑んでくる。
- キキとララ(リトルツインスターズ)
- 未来世界と過去世界を繋ぐ「はしご」の番人。初登場時は何を言っているのか分からないが、「ほしがたCD」というアイテムを手に入れると言葉が分かるようになる。ちなみにキキは「ちえのき」、ララは「ときのいずみ」を司っている。
- ギミーファイブ
- 未来世界の「キャンプじょう」でモンスター勝負を仕掛けてくる5人の男の子。
- きんぎょちゃん(ハンギョドン)
- 過去世界の「いけ」に登場。モンスター勝負を挑んでくる。
- グッドはな丸(バッドばつ丸)
- 未来世界の「スカイシティ」に登場。モンスター勝負を挑んでくる。
- ゲーターギャグス
- 未来世界の「ちょすいち」に登場。モンスター勝負を挑んでくる。
- けろっぴ、けろりーぬ(けろけろけろっぴ)
- 未来世界の「うんが」に登場。モンスター勝負を挑んでくる。
- ゴロ・ピカ・ドン
- 過去世界の「てんくうのむら」に登場。ドンとのモンスター勝負に勝つと、「こうくうしゃしん」を渡してくれる。
- セブン シリー ドゥワーフス
- 「はしご」がある未来世界の「うしなわれたたいりく」及び、過去世界の「しんたいりく」にいる7人の小人。このゲームでは、世界が過去と未来に裂けたショックで7人に分裂した設定となっている。モンスター勝負を挑んでくる。
- たあ坊(みんなのたあ坊)
- 未来世界の「ウラニュームこうざん」に登場。モンスター勝負を挑んでくる。
- タキシードサム
- 海賊団の団員として登場。モンスター勝負を挑んでくる。
- ティラン、プテラ、ブロント(ウィアー ダイナソアーズ)
- 過去世界の「おがわ」にいる恐竜。モンスター勝負を挑んでくる。
- てつなぎクマ
- 未来世界の「バイオのうえん」の南、過去世界の「のはら」の南の両方で序盤に2匹でとおせんぼをしている。
- てるみ、まいこ、なおみ、とも(るるるがくえん)
- 過去世界の「ビッグシティ」にある、「がっこう」の女子生徒達として登場。よしことちえの2人は登場しない。なおみとのモンスター勝負に勝つと、「ソーラーバイク」を渡してくれる。
- トゥイー ディー ドロップス
- 3匹の兎。海賊団の団員として登場し、一人ずつモンスター勝負をする。ちなみに、元々が海賊ルックをしているキャラクターである。
- ドラくん、まじょちゃん、ミイラくん(ようかいきっず)
- 未来世界の「ゆうれいやしき」に登場。まじょちゃんとのモンスター勝負に勝つと、「ソーラーバイク」を渡してくれる。
- ねずみこぞう(ボ・ボクねずみ小僧だい!)
- 未来世界の「ビッグいせき」の南、過去世界の「ビッグシティ」の南に、「ソーラーバイク」を手に入れていると登場する。モンスター勝負を挑んでくる。
- パティ&ジミー
- 未来世界の「ベイシティ」でデートをしている女の子と男の子。話しかけると、モンスター勝負を挑んでくる。
- バッドばつ丸
- 未来世界の「スカイシティ」にいるハッカー集団の親玉。モンスター勝負に勝つと、「こうくうしゃしん」を渡してくれる。
- はなこ(ハンギョドン)
- ハンギョドンロボの肩に乗って登場する。
- バニラビーン
- 「タワー」に住む、世界の理を知る三人のうちの一人。デジカメを作ってくれる。
- パピー(パタパタペッピー)
- ハチの女の子。世界の理を知る3人のうちの一人。「もりのおく」に住んでいる。
- ハローキティ
- モンスターの回復をしてくれる休憩所や、アイテムを売るショップの受付として登場。後に出てくるベビーキティとエンジェルキティとは別のキャラクターである。
- ハンギョドン
- 最後のダンジョン「マーズタワー」で勝負をすることになるモンスターとして登場(デジカメで捕まえることが出来る)。倒すたびに形態が変わり、ハンギョドン→グレートハンギョ→ハンギョドンロボとパワーアップしていく。
- パンダバ(バッドばつ丸)
- 未来世界の「スカイシティ」に登場。モンスター勝負を挑んでくる。
- ピーター デイビス
- 未来世界の「ビッグ遺跡」に登場。モンスター勝負を挑んでくる。このゲームではおじいさんと言う設定。
- ピッケ(パタパタペッピー)
- 「もりのおく」の2階に森の番人として登場。
- ピッケビッケ
- 未来世界の「バイオのうえん」に登場。モンスター勝負に勝つと、主人公を「スカイシティ」へと連れて行ってくれる。
- プワワ、ポワワ
- 過去世界の「のはら」に登場。モンスター勝負に勝つと、主人公を「てんくうのむら」へと連れて行ってくれる。
- ペッピー(パタパタペッピー)
- 「もりのおく」の1階に森の番人として登場。
- ペックル(アヒルのペックル)
- 海賊団団長。世界の理を知る三人のうちの一人。モンスター勝負に勝つと、主人公を「はしご」がある大陸へと連れて行ってくれる。
- ベビーキティ
- 未来世界の「ビッグいせき」、過去世界の「ビッグシティ」で会員制のお店を開いている。
- ボゴ(ボゴ・ザ・シティボーイ)
- 「もりのおく」の入り口に森の番人として登場。
- ぽこぽん(ぽこぽん日記)
- 過去世界の「しずかのもり」に登場。人間に化けて登場し、モンスター勝負を挑んでくる。
- ポチャッコ
- 未来世界の「バイオのうえん」に登場。
- マイメロディ
- 過去世界の「のはら」に登場。
- ミミックマイク
- 過去世界の「みなとまち」に登場。モンスター勝負に勝つと、「スペシャルキー」を渡してくれる。
- もんきち(おさるのもんきち)
- 過去世界の「ちかどうくつ」に登場。モンスター勝負を挑んでくる。
アイテム・用語
[編集]アイテム
[編集]- アースウォッチ
- 訪れたことのある街に移動可能なアイテム。
- ゲットカード
- レベル10までのモンスターが捕獲可能なアイテム。消耗品。
- デジカメ
- モンスターのレベルに関係なく捕獲が可能なアイテム。ゲットカードと違い、使用しても無くならず何回でも使用可能。
- フライトマシン
- 風の強い場所で使用すると飛べるアイテム。
用語
[編集]- ときのかけら
- 所謂モンスター。捕獲して味方にしたり、敵トレーナーが繰り出してくる。
- ときのはしら
- 時間を司る柱。この柱が壊れたことで過去と未来に世界が分かれてしまった。これの修復がゲームの目的のひとつとなる。
タイムネットの世界
[編集]タイムネットの世界は、過去と未来に分かれている。たとえば過去編であれば、主人公はまず最初に過去へ行くこととなる。そして、その世界にどこかに過去と未来を行き来できる場所がある。ゲームをクリアすると、過去と未来を行き来できなくなり、現在という世界に留まることになる。
過去
[編集]- のはら
- おはなばたけ
- てんくうのむら
- ビッグシティ
- がっこう
- ちかどうくつ
- しずかのもり
- みなとまち
- そうこがい
- かいぞくせん
- しんたいりく
- あたらしきひょうざん
- うみのしんでん
- おがわ
- いけ
未来
[編集]- バイオのうえん
- ビニールハウス
- スカイシティ
- ビッグいせき
- ゆうれいやしき
- ウラニュームこうざん
- キャンプじょう
- ベイシティ
- ベイダンジョン
- かいぞくせん
- わすれられたたいりく
- いにしえのひょうざん
- うみのいせき
- うんが
- ちょすいいけ
同じ名称
[編集]- タワー
- もりのおく
- ピューロランド
- かせいきち
- マーズタワー
評価
[編集]ゲットカードが「モンスターボール」、スキルパックが「わざマシン」といったように登場するアイテムのほとんどが『ポケットモンスター』と共通している他、「ノーマル」属性の攻撃が「れい」(ポケットモンスターでいう「ゴースト」)属性に無効化されるなど、類似点が非常に多い。モンスターとして登場している既存のサンリオキャラクターはハンギョドンのみであり、ハローキティやマイメロディなど、それ以外の既存サンリオキャラクターは一般のキャラクターとして登場しており、ポケモントレーナーと同等の立場としていることが非常に多い。本作のモンスターは基本的にサンリオキャラクターとしての扱いであり、大便をモチーフにしたモンスター、しぼんだ顔のグロテスクな老婆のモンスター、死んだ女の化粧と怨念がこびりついたモンスターなど、やや悪趣味なモンスターが多い。後に行われた「サンリオキャラクター大賞」(『いちご新聞』の項目を参照)にはこのゲーム独自のキャラクターは一切ノミネートされていない。
ゲームスタッフ
[編集]- HOLON
- 監督:CROSS(黒須一彦)
- シナリオ:やまださくらまる
- Inspace
- キャラクターデザイン:いのうえヒサト
- エグゼクティヴプロデューサー・監修:つじしんたろう
- グラフィックスアドバイザー:さきやまゆうこ
- エグゼクティヴプロデューサー:かみくらたかゆき
- スーパーバイザー:たしろせいじ
- プロデューサー:うえのひでのり
- プロダクトマネージャー:いしかわけいこ
- ディレクター:たにごうもとあき
- セールスマネージャー:なかののぶひろ、わたなべよしかず
- マーケティングマネージャー:みつざわかいちろう
- プロモーションマネージャー:ほりきりただし
- アドバタイジング:まつもとじゅんいち
- プログラマー:ひらおまさき、もとやまてつや
- グラフィックデザイナー:せきちなおー、たなかよしお、ぎょうてん、うみうみ、けんに
- ミュージックコンポーザー:こうもとじろう
- コーディネーター:りのかたたかお、やましん
- コーディネート・サポート:はやしじゅん
- モニター:かみやあんこ、おおつのみこ、せんこうまたきち
- duplex inc.
- パッケージデザイン:どうぞのしげなり
- スペシャルサンクス:もりゆうこ、かめがいやすし、かかわってくれたすべてのみなさん、キティちゃん
冒険時空タイムネット
[編集]1999年にスタート、『小学五年生』、『小学六年生』でそれぞれ1999年4月号 - 2000年2月号(小六では2000年2・3月合併号)にかけて連載された。また、『小学五年生』1999年3月号では予告編が掲載された。1999年4月号と2000年2月号(2・3月合併号)のみ小五・小六共に同じストーリー(第1話と最終話)が掲載されている(それ以外の号では全て別々のストーリーとなっている)。原作は山田桜丸、作画は征矢浩志。サンリオとの協力こそ受けてはいるものの、既存のサンリオキャラクターは一切登場せず、人間キャラクターやサンリオキャラクター扱いのモンスター達だけでストーリーが進行している。所々にお色気シーン・流血シーンがある。
あらすじ
[編集]小宮市在住のトールとエールは、ある日理科の授業で見た映画にデジャビュを覚え、 この原因がタイムネットの世界の異変によることを、時の老人から告げられる。そして、トールは過去世界へ、エールは未来世界でモンスターを捕まえて時の柱を復元を目指して冒険がスタートする。
登場キャラクター
[編集]人間
[編集]- トール
- 主人公の男の子。過去世界へ行くことになる。
- エール
- もう一人の主人公の女の子。未来世界へ行くことになる。
- 時の老人
- タイムネットに住む謎の老人。タイムネットの復元のため、人間界に住むトールとエールをタイムネットの世界へ連れ出す。
- 黒マント
- タイムネットを征服しようとする悪者。ゲームオリジナルキャラクターのザッキーに相当する。元々は、タイムネットの創成者で普通の人間(女性、人間名:リナ)であったが、ある原因で黒マントに変身し、時の柱を破壊した。くまのペンダントを身につけている。『小学五年生』の1999年11月号から2000年1月号までは、本来の普通の人間(リナ)に変装しトール達を誘惑したことがある。また、『小学六年生』の1999年10月号でも本来の普通(リナ)の人間に変装した姿だと思われる人物が登場している(くまのペンダントを身につけていたことから。ただし、顔を見せることはなかった)。
- リナ
- タイムネットの創成者。黒マントに変身する前の本来の姿。くまのペンダントを身につけている。
モンスター
[編集]- ヒューポ、ピカポチ、ウンチンボーヤ
- トールの仲間モンスター。ウンチンボーヤのみ台詞がない。
- イーピー、エレビ、チコット
- エールの仲間モンスター。チコットのみ台詞がない。
- プワトン
- 雲の形をしたモンスター。トールを時の柱を壊した犯人と見て、トールを襲いかかる。
- バサディアン
- ドラゴン系のモンスター。トールを時の柱を壊した犯人と見て、トールを襲いかかり、マンモを爆破させた疑いをかけられ長らくトールと対立していたが、マンモの復活により和解し、トール達と共に旅することになる。
- レスクウォーカー
- 蛙のモンスター。未来世界から時のはしごを使って過去世界にやってくる。黒マントの命令でトールを懲らしめようとする。時の柱に戻されそうになるが、時の老人のくしゃみが原因でシールが取れ、未来世界へ落下してしまう。
- ポンピューター
- コンピューターの形をした狸モンスター。変装が得意であり、トールとエールを騙し不仲にさせる。語尾に「ポン」とつけて言う。
各話リスト
[編集]掲載号 | 話数 | サブタイトル | 巻数 | |
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『小学五年生』 | 1999年4月号 | 第1話 | 不思議の世界 | 1 |
『小学六年生』 | ||||
『小学五年生』 | 1999年5月号 | 第2話 | 異世界への扉 | |
1999年6月号 | 第3話 | 地球に帰れない!? | ||
第4話 | バサディアン来襲!! | |||
1999年7月号 | 第5話 | マンモとの友情 | ||
1999年8月号 | 第6話 | 時の超人、タイムサーファー | ||
『小学六年生』 | 1999年5月号 | 第7話 | ウンチンライダー誕生 | |
1999年6月号 | 第8話 | 失われた現在 | ||
1999年7月号 | 第9話 | 正義の味方(?)レクスウォーカー参上!! | ||
1999年8月号 | 第10話 | 未来へ! | ||
1999年9月号 | 第11話 | “時のはしご”を探して | ||
1999年10月号 | 第12話 | エール絶対絶命!? | ||
『小学五年生』 | 1999年9月号 | 第13話 | 仲間割れだポン! | 2 |
1999年10月号 | 第14話 | タイムパラドックス | ||
『小学六年生』 | 1999年11月号 | 第15話 | カミサマの正体!? | |
『小学五年生』 | 1999年11月号 | 第16話 | 浮遊都市スカイシティ | |
1999年12月号 | 第17話 | “さまよえる村”を救え! | ||
2000年1月号(途中まで) | 第18話 | リナの影(シャドウ) | ||
『小学六年生』 | 1999年12月号 | 第19話 | 黒い創造主 | |
『小学五年生』2000年1月号(途中から) 『小学六年生』2000年1月号 |
第20話 | さよならバサディアン | ||
『小学五年生』2000年2月号 『小学六年生』2000年2・3合併号 |
第21話 | 終わり、そして始まり |
備考
[編集]トールとエールが住む小宮市は、東京都・八王子市の小宮町がモデルであると思われる。
単行本
[編集]- 第1巻 ISBN 4-09-149591-5 (1999年9月28日)
- 第2巻 ISBN 4-09-149592-3 (2000年3月28日)
脚注
[編集]
外部リンク
[編集]- サンリオタイムネット - ウェイバックマシン(2001年6月21日アーカイブ分)