阿倍野橋駅
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(公園東門停留場から転送)
阿倍野橋駅(あべのばしえき)は、かつて大阪府大阪市天王寺区に存在した、大阪市電の駅(電停)。市南部のターミナルとして、多くの系統の始発・終着駅となっていた。
概要
[編集]阿倍野橋駅が位置していた現在の天王寺駅前交差点は、天王寺阿倍野線と霞町玉造線の交点で、1系統・3系統・4系統・8系統・11系統・14系統が発着していた。国鉄天王寺駅に隣接しており、近鉄南大阪線や南海天王寺支線、南海上町線、1938年以降は地下鉄1号線とも乗り換えができた。
1900年(明治33年)に大阪馬車鉄道の天王寺駅前駅として開業。1918年(大正7年)に霞町玉造線の阿倍野橋駅が開業。大阪馬車鉄道はのちに南海上町線となり、天王寺駅 - 天王寺駅前駅間が1921年(大正10年)に大阪市によって買収され、天王寺駅前駅は阿倍野橋駅に統合された。
駅名は阿倍野橋に由来し、駅名標も「阿倍野橋」表記だったが、方向幕では「あべの橋」とひらがなで表記されていた。
歴史
[編集]- 1900年(明治33年)9月20日:大阪馬車鉄道の天王寺駅 - 東天下茶屋停留場開業と同時に天王寺駅前駅が開業。
- 1907年(明治40年)
- 1909年(明治42年)12月24日:南海鉄道が浪速電車軌道を合併、南海上町線になる。
- 1918年(大正7年)6月15日:大阪市電の霞町玉造線霞町駅 - 阿倍野橋駅間が開業。
- 1921年(大正10年)12月21日:大阪市が南海上町線の天王寺駅 - 天王寺駅前駅間を買収、買収区間は大阪市電天王寺阿倍野線となり、天王寺駅前駅は阿倍野橋駅と統合される。
- 1945年(昭和20年)3月13日 - 7月1日:霞町玉造線阿倍野橋駅 - 玉造駅間が戦災のため休止。
- 1946年(昭和21年)9月1日:霞町玉造線阿倍野橋駅 - 玉造駅間が運行再開。
- 1961年(昭和36年)11月1日:霞町玉造線阿倍野橋駅 - 玉造間が廃止され、トロリーバスに転換。
- 1966年(昭和41年)4月1日:霞町玉造線全線廃止。
- 1968年(昭和43年)12月18日:天王寺阿倍野線の廃止に伴い、廃止。
隣の駅
[編集]- 1系統・4系統
- 動物園前駅 - 阿倍野橋駅 - 天王寺西門前駅
- 3系統・11系統
- 阿倍野橋駅 - 動物園前駅
- 8系統
- 阿倍野橋駅 - 南河堀町駅
- 14系統
- 阿倍野橋駅 - 天王寺西門前駅
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳 - 全線・全駅・全廃線』 10 大阪、新潮社、2009年2月18日。ISBN 978-4-10-790028-9。
- 大阪市交通局『大阪市電廃止記念誌「市電」 ―市民とともに65年―』大阪市交通局、1969年3月25日。
- 辰巳博 著、福田静二 編『JTBキャンブックス 大阪市電が走った街 今昔 水の都の路面電車 定点対比』(初版)JTB、2000年12月1日。ISBN 4-533-036511。