沖縄県立八重山病院
沖縄県立八重山病院 | |
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情報 | |
英語名称 | Okinawa Prefectural Yaeyama Hospital |
前身 |
八重山民政府立慈善病院 八重山総合病院 八重山中央診療所 八重山診療所 八重山病院 |
標榜診療科 | 内科、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、小児科、外科、呼吸器外科、消化器外科、精神科、泌尿器科、整形外科、産婦人科、耳鼻咽喉科、皮膚科、眼科(休診中)、リハビリテーション科、脳神経外科、麻酔科、放射線科、救急科、歯科口腔外科[1] |
許可病床数 |
302床[1] 一般病床:258床[1] 精神病床:38床[1] 感染症病床:3床[1] 結核病床:6床[1] |
職員数 |
508名 医師:54名 看護師:232名 看護補助:23名 コメディカル:60名 事務員職他:139名 (2018年8月時点)[1] |
開設者 | 沖縄県知事[1] |
管理者 | 篠崎裕子(病院長)[1] |
地方公営企業法 | 全部適用[1] |
開設年月日 | 1949年7月9日 |
所在地 |
〒907-0002 |
位置 | 北緯24度20分37秒 東経124度11分02秒 / 北緯24.34361度 東経124.18389度 |
二次医療圏 | 八重山 |
PJ 医療機関 |
沖縄県立八重山病院(おきなわけんりつやえやまびょういん)は、沖縄県石垣市にある県立の医療機関である。
概要
[編集]八重山医療圏(八重山列島)の地域中核病院であり[2]、沖縄県災害拠点病院の指定を受けている。また、八重山列島の西表島東部・西部、小浜島、波照間島に4ヶ所の付属診療所を有している。
1949年(昭和24年)に10床の八重山民政府立慈善病院として創設[3]。しかし、最初の病院はわずか5か月で焼失してしまった[3]。数度の名称の変更と移転があり、1960年(昭和35年)の新築移転で琉球政府立八重山病院となり、1972年(昭和47年)の沖縄返還で沖縄県立八重山病院となった[4]。1980年(昭和55年)には石垣市大川に移転した[3]。
2013年の平成25年台風第7号で建物の一部が損壊し打撃を受けたため新病院の建設計画が出された[3][5]。2018年10月1日に石垣空港跡地に移転。新病院は2016年2月3日に着工した[6][7]。建設地の石垣空港跡地は、第二次世界大戦中に海軍石垣島南飛行場(通称平得飛行場)として使用されており[8]、工事中に不発弾が相次いで発見されたため、開院は当初予定していた2018年3月から遅れることになった[9]。鉄筋コンクリート構造地上5階建てで、敷地面積は約4万m2、延床面積は約2万3200m2と、それぞれ旧病院の1.6倍、1.4倍。病床数は302床で[10]、診療科目には新たに歯科口腔外科が加わった[11]。
沿革
[編集]- 1949年(昭和24年)7月9日 - 石垣市字大川12番地(現在の八重山郵便局の所在地)に八重山民政府立慈善病院として開設(10床)[12][13]。
- 1950年(昭和25年)6月30日 - 同市字登野城3番地へ移転し、八重山総合病院と改称する(10床)。
- 1951年(昭和26年)4月1日 - 八重山中央診療所となる(10床)。
- 1954年(昭和29年)7月1日 - 八重山診療所となる。
- 1957年(昭和32年)10月17日 - 八重山療養所となる(32床)。
- 1960年(昭和35年)
- 11月1日 - 同市字真栄里436番地へ移転。
- 12月23日 - 八重山病院となる(146床)。
- 1980年(昭和55年)4月1日 - 同市字大川732番地に移転し、沖縄県立八重山病院と改称する(116床)。
- 1984年(昭和59年)7月3日 - 救急病院の指定を受ける。
- 1985年(昭和60年)2月1日 - 総合病院の承認を受ける。
- 2018年(平成30年)10月1日 - 現在地に移転[14]。
西表西部診療所
[編集]西表島西部の祖納に位置する。
- 1966年(昭和41年)
- 7月1日 - 診療所開設。
- 8月 - 借家にて診療開始。
- 1967年(昭和42年)2月22日 - 竹富町字西表851番地に診療所新築。
- 1984年(昭和59年)3月31日 - 竹富町字西表694番地に診療所新築。
大原診療所
[編集]西表島東部の大原に位置する。
- 1961年(昭和36年)
- 2月7日 - 診療所開設。
- 2月1日 - 借家にて診療開始。
- 6月29日 - 竹富町字南風見201番地に診療所新築。
- 1977年(昭和52年)9月1日 - 診療休止。
- 1992年(平成4年)10月1日 - 診療再開。
- 2002年(平成14年)3月29日 - 改築工事竣工。
小浜診療所
[編集]小浜島に位置する。
- 1960年(昭和35年)
- 3月29日 - 診療所開設。
- 7月 - 借家にて診療開始。
- 1962年(昭和37年)6月27日 - 竹富町字小浜2565番地に診療所新築。
- 1974年(昭和49年)10月25日 - 建物老朽化のため竹富町字小浜60番地に診療所を新築。
- 1984年(昭和59年)7月1日 - 診療休止。
- 1990年(平成2年)5月1日 - 診療再開。
- 1995年(平成7年)3月16日 - 診療所新築工事竣工。
波照間診療所
[編集]波照間島に位置する。
- 1960年(昭和35年)
- 3月29日 - 診療所開設。
- 7月 - 借家にて診療開始。
- 1962年(昭和37年)6月29日 - 竹富町字波照間6217番地に診療所新築。
- 1972年(昭和47年)5月15日 - 診療休止。
- 1984年(昭和59年)3月31日 - 老朽化のため建物を撤去。
- 1985年(昭和60年)
- 4月30日 - 廃止。
- 5月1日 - 竹富町立診療所(竹富町字波照間6214番地)の建物を借用し県立診療所として開設。
- 1994年(平成6年)3月4日 - 竹富町字波照間2750-1番地に診療所新築。
鳩間診療所
[編集]休止中。鳩間島に位置していた。
- 1960年(昭和35年)
- 3月29日 - 診療所開設。
- 7月 - 借家にて診療開始。
- 1962年(昭和37年)6月29日 - 竹富町字鳩間3番地に診療所新築。
- 1972年(昭和47年)5月15日 - 診療休止。
伊原間診療所
[編集]2019年(令和元年)に診察終了。石垣島北部の伊原間に位置していた。
- 1961年(昭和36年)2月7日 - 診療所開設。伊原間公衆衛生看護婦駐在所に間借り。
- 1970年(昭和45年)10月23日 - 石垣市伊原間79番地に診療所新築。
- 1972年(昭和47年)5月15日 - 診療休止。
- 1975年(昭和50年)7月16日 - 診療再開。
- 1977年(昭和52年)8月1日 - 診療休止。
- 1986年(昭和61年)2月7日 - 診療再開。
- 2011年(平成23年)4月1日 - 診療休止(巡回診療を実施)。
- 2019年(令和元年)9月11日 - 巡回診療終了[15][16][17][18]。
診療科等
[編集]- 内科
- 循環器内科
- 呼吸器内科
- 消化器内科
- 小児科
- 外科
- 呼吸器外科
- 消化器外科
- 精神科(こころ科)
- 泌尿器科
- 整形外科
- 産婦人科
- 耳鼻咽喉科
- 皮膚科
- 眼科(休診中)
- リハビリテーション科
- 脳神経外科
- 麻酔科
- 放射線科
- 救急科
- 歯科口腔外科[1][11]
医療機関の指定等
[編集]- 救急告示医療機関(救急病院指定)
- 災害拠点病院指定
- 保険医療機関
- へき地医療拠点病院指定
- 労災保険指定
- 原子爆弾被害者一般疾病医療取扱医療機関指定
- 助産施設指定
- 精神保健指定医の配置されている医療機関(精神保健法指定)
- 身体障害者福祉法指定医の配置されている医療機関(身体障害者福祉法指定)
- 年金受給者障害検診病院指定
- 更生医療指定
- 第二種感染症指定医療機関
- 臨床研修指定病院(協力型)
- 心神喪失者等医療観察法に基づく指定通院医療機関
- 母体保護法指定
- 応急入院指定病院[1]
附属診療所
[編集]- 西表西部診療所 - 沖縄県八重山郡竹富町字西表694(西表島西部・祖納)
- 大原診療所 - 沖縄県八重山郡竹富町字南風見201-131(西表島東部・大原)
- 小浜診療所 - 沖縄県八重山郡竹富町小浜30(小浜島)
- 波照間診療所 - 沖縄県八重山郡竹富町字波照間2745(波照間島)
-
西表西部診療所
-
大原診療所
交通
[編集]- 車 - 石垣港離島ターミナルから約15分、新石垣空港から約20分[19]。
- バス - 東運輸が市街地と新病院とを周回する新路線(八重山病院線)を運行している。2018年12月1日から3ヶ月間の試験運行を経て[20][21][22]、その後も運行を継続[23]。2019年9月には、路線が市街地西側の真喜良・新川方面に延長された[24]。
近隣の施設
[編集]脚注
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m “病院概要”. 沖縄県立八重山病院. 2018年10月3日閲覧。
- ^ “八重山保健医療圏域の新たな拠点へ、新県立八重山病院開院(10月1日)”. 沖縄県 (2018年11月7日). 2018年10月12日閲覧。
- ^ a b c d “muruuchina No.3”. 沖縄県地域医療支援センター. 2021年1月5日閲覧。
- ^ “「新沖縄県立八重山病院」の建設のあり方について調査結果報告書”. 八重山広域市町村圏事務組合 沖縄県立八重山病院新築検討部会. 2021年1月5日閲覧。
- ^ “知事が石垣視察 台風7号の被害確認”. 琉球新報. 2022年1月5日閲覧。
- ^ “市民ら60人が建築現場見学 新県立八重山病院”. 八重山毎日新聞. (2017年5月15日)
- ^ “10月開院、進捗率90% 謝花副知事が新病院視察”. 八重山日報. (2018年4月19日)
- ^ “中山市長「大規模な磁気探査を」 不発弾への対応で考え示す 旧空港跡地”. 八重山毎日新聞. (2015年4月10日). オリジナルの2015年7月14日時点におけるアーカイブ。 2024年8月22日閲覧。
- ^ “沖縄戦の傷跡ここにも 不発弾発見で開院遅れも 新八重山病院”. 琉球新報. (2018年5月31日)
- ^ “新八重山病院が起工式 旧石垣空港跡地”. 八重山毎日新聞. (2016年2月4日)
- ^ a b “歯科口腔外科あす新設 新県立八重山病院”. 八重山毎日新聞. (2018年9月30日)
- ^ 『平成26年度 病院概要』沖縄県立八重山病院、2015年3月 。(以下、「沿革」節の出典は特記なき限り本資料に拠る)
- ^ 崎原恒新『八重山ジャンルごと小事典』ボーダーインク、1999年8月1日、225頁。
- ^ “新八重山病院が開院”. 八重山毎日新聞. (2018年10月1日)
- ^ “建物老朽化、患者減少、職員不足で…石垣・伊原間診療所9月廃止 八重山病院が石垣市に通知”. 琉球新報. (2019年3月12日)
- ^ “伊原間診療所 廃止へ/9月に県立八重山病院”. 沖縄タイムス. (2019年3月13日)
- ^ “伊原間診療所 巡回診療が来月終了”. 八重山毎日新聞. (2019年8月28日)
- ^ “八重山病院付属伊原間診療所が終了”. 八重山毎日新聞. (2019年9月12日)
- ^ “アクセスマップ”. 沖縄県立八重山病院. 2018年10月12日閲覧。
- ^ “新八病院バス運行遅れ 開院日に間に合わず”. 八重山毎日新聞. (2018年9月27日)
- ^ “来月1日から試験運行へ 八重山病院線”. 八重山毎日新聞. (2018年11月15日)
- ^ “八重山病院バス 試験運行を開始”. 八重山毎日新聞. (2018年12月2日)
- ^ “八重山病院線の運行継続 東運輸が4月以降”. 八重山毎日新聞. (2019年3月26日)
- ^ “東運輸 来月1日から新規路線”. 八重山毎日新聞. (2019年8月29日)
- ^ a b “八重山管内の関係機関”. 沖縄県 (2017年1月6日). 2018年10月12日閲覧。