西南方言 (朝鮮語)
西南方言(朝鮮語) | |
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4番の濃いピンク色は西南方言 | |
話される国 | 大韓民国 |
話者数 | — |
言語系統 | |
言語コード | |
ISO 639-3 | — |
西南方言または湖南方言、全羅道方言、とは朝鮮半島西南部で使用される朝鮮語の方言の一つである。一般的に光州広域市、全羅南道、全北特別自治道などの湖南地方一帯の地域で使用される。西南方言は中部方言と西北方言と共に音長地域で結ばれるため、この地域の音長は、単語の意味を区別する機能をもつ。西南方言の子音体系は中部方言と同じである。小白山脈を境に東南方言と分けられる。
特徴
[編集]西南方言は、いわゆるウムラウト化現象が多く起こるが、「퇴끼」(토끼、ウサギ)、「괴기」(고기、肉)、「가랭이」(가랑이、股)などがあげられる。また、「ㅓ」が「ㅡ」で発音されたり「ㅔ」が「ㅣ」と発音されたりするなどの高母音化現象が特徴であり、このような現象は、長母音で頻繁におこる。「그짓말」(거짓말、嘘)、「비개」(베개、枕)などがその例である。そして通常、最後に「~디」、「~잉」などが来る。
逆行同化が特に多いのもこれらの方言の特徴である。「잽히다」(잡히다、捕まる)や「괴기/게기」(고기、肉)などの逆行同化の分布は全国的にかなり多く、「뱁이다, 맴이다」のように名詞が名詞が後に助詞に会って逆行同化を起こす現象は、忠清道の一部地方でも発見されるが、この南部の方言で著しく現れる特徴と言える。
西南方言で「ㅅ」不規則活用が見られる「짓-」などの一部の用言を除いて「ㅅ」不規則用言は存在しない。「ㅂ」不規則用言は、いくつかの慶尚道に隣接する地域で「ㅂ」規則活用を一つ、これらの地域を除いては、不規則な活用を見せる(잇고・이서서[이어서]・춥다・추워). 西南方言で「ㄺ、ㄼ」などの用言末子音群は子音の前で「ㄹ」を脱落させて発音する(익다[읽다], 익고[읽고], 넙다[넓다], 넙고[넓고])。
西南方言で中期朝鮮語のアレアは、第1音節で概ね「아」に変化したが、「ㅁ・ㅂ・ㅍ」など唇音の下では、ほとんど「오」に変化した。
助詞「의」を「으」と発音する特徴がある。 南部西南方言では、現在時制先語末語尾「-느-」が使用されていない場合が多い(잡은다[잡는다])。西南方言の特徴的な語尾では하대(下待)の疑問形終結語尾「-능가」、存在の説明または疑問形終結語尾の「-(지)라오, -(지)라우」、丁寧先語末語尾「-게-, -기-, -겨-」などがある。「가셔라우」(가셔요)、「할머니가 외게서」(할머니가 오셔서)のように「-게/겨-」が使われる現象も特記するに値する。 理由表示語尾には「-응깨」と「-응개」があるが、前者は南部南西方言では、後者は北南西方言で使用される。主に南部の西南方言がアクセントが強く、光陽の場合慶尚道と接していて、たまに東南方言と混ざることもある。
方言区分
[編集]全北方言の下位区分
[編集]言語分化基準
[編集]語彙分化を基準に東部と西部に区画した基準。[1]
┌─ 東北地域: 茂朱 * 東部地域─┤ └─ 東南地域: 長水、淳昌、南原 ┌─ 西北地域: 沃溝、益山、金堤、完州、扶安 * 西部地域─┤ └─ 西南地域: 扶安、井邑、高敞、任実
- ‘ㅇㆍ’の音が‘아’に変わった地域<完州、益山、沃溝、金堤、扶安、茂朱> (ここでㆍはアレアを意味する) ㅁㆍㄹ→말, ㅍㆍㄹ→팔, ㅍㆍ리→파리
- ‘ㅇㆍ’の音が‘오’に変わった地域<淳昌、高敞、南原、井邑、任実> <見る> ㅁㆍㄹ→몰>말, ㅍㆍㄹ→폴, ㅍㆍ리→파리