ENEOS大分製油所
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(九州石油大分製油所から転送)
ENEOS大分製油所(エネオスおおいたせいゆしょ)は、大分県大分市にあるENEOSの製油所である。2008年10月に新日本石油精製に統合されるまでは、九州石油唯一の製油所であった。
概要
[編集]1964年4月に大分臨海工業地帯への初の進出企業として操業を開始。九州で唯一の製油所であるとともに、九州石油唯一の製油所であった。操業開始と同時に、国鉄日豊本線鶴崎駅と製油所間の専用線も開業したが、1997年2月28日に廃止されている。
1990年には、隣接する昭和電工大分コンビナートと連携して、石油化学事業を開始。また、1999年には日本で初めて電力会社への卸供給電力事業を開始している。
2008年10月には、九州石油の新日本石油への統合にともない、九州石油から分割された上、新日本石油精製に統合された。これにより、新日本石油は北海道から九州に及ぶ製油所のネットワークを完成することになった。2010年7月1日には、JXホールディングス傘下の事業会社の再編により、JX日鉱日石エネルギーの事業所となった。
データ
[編集]主な生産品
[編集]主要設備
[編集]- 常圧蒸留装置(136,000バレル/日)
- 減圧蒸留装置(66,000バレル/日)
- 溶剤抽出装置(6,000バレル/日)
- 連続触媒再生式接触改質装置(30,000バレル/日)
- ガソリン脱硫装置(11,000バレル/日)
- 灯軽油脱硫装置(43,000バレル/日)
- 軽油深度脱硫装置(30,000バレル/日)
- 重質軽油脱硫装置(40,000バレル/日)
- 残油流動接触分解装置(26,000バレル/日)
- 水素化分解装置(11,000バレル/日)
- 揮発油洗浄装置(4,500バレル/日)
- LPG回収装置(500トン/日)
- ガス・LPG洗浄装置(ガス 270,000Nm3/日、LPG 450トン/日)
- イオウ回収装置(190トン/日)
- 水素製造装置(400,000Nm3/日)
- 液化炭酸ガス製造装置(100トン/日)
- 改質ガソリン精留装置(180,000トン/年(キシレン))
- 芳香族製造装置(120,000トン/年(ベンゼン))
- パラキシレン製造装置(420,000トン/年)
- 発電設備(発電能力149,400kW)
沿革
[編集]- 1962年(昭和37年)11月 - 大分製油所建設工事起工。
- 1964年(昭和39年)4月 - 操業開始。原油処理能力は40,000バレル/日。
- 1969年(昭和44年)4月 - 原油処理能力を100,000バレル/日に増強。
- 1972年(昭和47年)10月 - 原油処理能力を170,000バレル/日に増強。
- 1983年(昭和58年)10月 - 装置の一部休止により原油処理能力を130,000バレル/日に削減。
- 1990年(平成2年)10月 - キシレン製造設備(90,000トン/年)完成
- 1994年(平成6年)9月 - 芳香族製造設備(50,000トン/年)完成
- 1995年(平成7年)8月 - 原油処理能力を136,000バレル/日に増強。
- 1997年(平成9年)2月28日 - 日豊本線鶴崎駅 - 大分製油所間の専用線廃止。
- 1997年(平成9年)3月 - パラキシレン製造設備(300,000トン/年)完成
- 1997年(平成9年)4月 - 原油処理能力を142,000バレル/日に増強。
- 1998年(平成10年)4月 - 原油処理能力を155,000バレル/日に増強。
- 1999年(平成11年)4月 - IPP事業開始(発電能力137,000KWH)。
- 2007年(平成19年)6月 - 原油処理能力を160,000バレル/日に増強。
- 2008年(平成20年)10月 - 新日本石油精製株式会社に統合。
- 2010年(平成22年)5月 - 原油処理能力を136,000バレル/日に削減。
- 2010年(平成22年)7月1日 - JX日鉱日石エネルギー発足により、同社の大分製油所となる。
- 2016年(平成28年)1月1日 - JX日鉱日石エネルギーがJXエネルギーに商号変更。
- 2017年(平成29年)4月1日 - JXエネルギーがJXTGエネルギーに商号変更。
- 2020年(令和2年)6月25日 - JXTGエネルギーがENEOSに商号変更。
外部リンク
[編集]座標: 北緯33度15分59.3秒 東経131度41分22.1秒 / 北緯33.266472度 東経131.689472度