水素7
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(七重水素から転送)
水素7 | |
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概要 | |
名称、記号 | 水素7,七重水素,7H |
中性子 | 6 |
陽子 | 1 |
核種情報 | |
天然存在比 | 0 |
半減期 | (6.52±5.58)×10−22 秒[1] |
同位体質量 | 7.05275(108) u |
スピン角運動量 | 1/2+ |
余剰エネルギー | 49140± 1010 keV |
結合エネルギー | 940.1 keV |
水素7 (すいそ7、Hydrogen-7・7H) とは、水素の同位体の1つ。
概要
[編集]7Hは、陽子1個と中性子6個から構成されている、最も重い水素の放射性同位体である[2][3]。陽子に対して中性子が6倍も多い極端な中性子過剰核であり、この割合は10Heや12Liよりも多く、全ての核種で最大である[2]。
7Hの崩壊モードの詳細は不明であるが、2個の中性子を放出する中性子放出で崩壊し、5Hに変化する可能性がある。5Hもやはり8.6×10−23 秒という短い半減期をもって2個の中性子放出で3Hに変化し、最終的には12.32年の半減期を以って3Heにベータ崩壊する[1]。
合成
[編集]7Hは2003年、理化学研究所の装置を用いた日本・ロシア・イギリス・フランス・スウェーデンの共同研究チームにより初めて合成された。18Oから生成した8Heを加速し、軽水素分子 (1H2) に衝突させることで行われた。合成の成功は、(1Hと8Heが衝突することで生じる2個の陽子 (1H) を理研テレスコープで捉えることにより確認された。この成功以前には、水素の同位体は5Hまでしか合成することが出来ないと考えられていた[4]。
2006年には、9Beや11Bにπ-を照射することにより7Hの合成に成功したことが発表された[5]。2007年には、GANILを用いたヨーロッパの研究チームにより、8Heを12Cに照射することで7Hが合成されたことが発表された[6]。
出典
[編集]- ^ a b Kondev, F.G.; Wang, M.; Huang, W.J.; Naimi, S.; Audi, G. (2021-03-01). “The NUBASE2020 evaluation of nuclear physics properties *”. Chinese Physics C (IOP Publishing) 45 (3): 030001. doi:10.1088/1674-1137/abddae. ISSN 1674-1137.
- ^ a b The NUBASE evaluation of nuclear and decay properties National Nuclear Data Center
- ^ 7H
- ^ Hydrogen-7 makes its debut physics world
- ^ Searches for the superheavy hydrogen isotope 7H in the absorption of stopped π − mesons ingenta connect
- ^ Discovery of hydrogen-7, the most exotic nuclear system ever observed. National Center for Scientific Research
関連項目
[編集]軽量 6H |
水素7は 水素の同位体である |
重量 (未発見) |
(未発見) の崩壊生成物 |
水素7 の崩壊系列 |
5H (2n) へ崩壊 |