一リン化カルシウム
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一リン化カルシウム | |
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別称 一リン化カルシウム | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 39373-03-0 |
EC番号 | 254-431-6 |
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特性 | |
化学式 | CaP (Ca2P2) |
外観 | 黒色固体 |
水への溶解度 | 分解 |
危険性 | |
Rフレーズ | R15/29 R28 R50 |
Sフレーズ | (S1/2) S22 S43 S45 S61 |
関連する物質 | |
関連物質 | 二リン化三カルシウム |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
一リン化カルシウム(いちリンかカルシウム、羅: Calcium monophosphoratum, Calcii Monophosphidum)は無機化合物の一種であり化学式はCaP。単にリン化カルシウムと呼ばれる事もあるが、通常「リン化カルシウム」は化学式Ca3P2の二リン化三カルシウムを指す。両者は完全に異なる物質であり、CaPは黒色、Ca3P2は赤褐色である。一リン化カルシウムCaPは600°Cで分解し二リン化三カルシウムCa3P2となる。
- 3 CaP → Ca3P2 + 1/4 P4
構造と特性
[編集]CaPは過酸化ナトリウム(Na2O2)の構造と非常に類似している[1]。この固体の構造は(Ca2+)2P24−或いは Ca2P2と表される。これはイオン性化合物であるため、その中の二つのリン化物イオンは負に帯電し、容易にプロトン化される。加水分解されると一リン化カルシウムはジホスフィン(P2H4)を放出する[2]。
- Ca2P2 + 4 H2O → 2 Ca(OH)2 + P2H4
一リン化カルシウムの反応により生じるジホスフィンが自然発火することを除けば、CaPは炭化カルシウム(CaC2)と加水分解反応が類似しており、よってCaPは空気から遠ざけねばならない。
関連項目
[編集]参考文献
[編集]- ^ Iandelli, A. and Franceschi, E., "On the crystal structure of the compounds CaP, SrP, CaAs, SrAs and EuAs", Journal of the Less Common Metals, 1973, volume 30, pp. 211-216. doi:10.1016/0022-5088(73)90107-0
- ^ Marianne Baudler, Klaus Glinka (1993). “Monocyclic and polycyclic phosphines”. Chem. Rev. 93 (4): 1623–1667. doi:10.1021/cr00020a010.