ラトランド
ラトランド | |
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ラトランドの旗 | |
カウンティカウンシルのモットー “Multum in parvo” (“Much in little”) | |
地理 | |
様態 | 典礼カウンティ |
リージョン | イースト・ミッドランズ |
面積 総面積 行政区画 |
45位 382 km2 (147 sq mi) 118位 |
カウンシル所在地 | オーカム |
ISO 3166-2 | GB-RUT |
ONSコード | 00FP |
NUTS 3 | UKF22 |
人口統計 | |
人口 総人口 (2018年中期推計値) 人口密度 行政区分 |
47位 38,300 97/km2 (250/sq mi) Ranked |
民族構成 | 94.8% 白色人種 |
政治 | |
ラトランド州議会 http://www.rutland.gov.uk | |
国会議員 | |
ディストリクト | |
N/A |
ラトランド(英: Rutland, [ˈrʌtlənd][1][2]、ラトランドシャーとも[3])は、イギリスのイースト・ミッドランズにある典礼カウンティ。北と西でレスターシャーと、北東でリンカンシャーと、南西でノーサンプトンシャーとそれぞれ隣接する。最大の町はオーカム。
面積は382平方キロメートル、人口は4万人あまり。シティ・オブ・ロンドンに次いで、イングランドで2番目に小さい典礼カウンティである。州内はおおむね農村部で、西部にオーカムとアッピンガムの町がある。州内に町はこのふたつだけである。東部では、ケトン村が最も大きな村である。地方行政上は単一自治体に分類される。州議会のモットーは、ラテン語で「小さいが中身は多い」という意味の Multum in Parvo である[4]。
地理的にはゆるやかな丘陵地帯で、コールド・オバートン・パークにある州の最高地点も標高197メートルに留まる。1970年代、中部に大規模な人造湖であるラトランド湖が造成された。この湖は現在自然保護区に指定され、カモの越冬地やミサゴの繁殖地となっている。州内の古い家屋は主に地元産の石灰岩や鉄鉱石で建てられており、屋根はコリーウェストン・ストーン・スレート葺きや茅葺きとなっている。
先史時代の遺跡は少ないが、ケトンの西で大規模なローマ風のモザイク画や農場跡とみられる発見があったことから、古代ローマには入植がはじまったものと考えられている[5]。5世紀にはアングル人が到来し、マーシア王国の版図となった。独自のカウンティとして最初に記録に現れるのは1179年のことで、ドゥームズデイ・ブックではノッティンガムシャーやノーサンプトンシャーの一部とされていた。中世盛期にはまだ大部分が森林で、狩猟場として使われていた。この伝統は、今日でもコッテスモア・ハントといった狩猟グループの活動などにみられる。1974年にレスターシャーに併合されたが、1997年に一州として再び独立した。
主要産業は農業で、16世紀には羊毛の生産で栄えた。ケトン近くの石灰岩の採石場も重要である。ランガム村では、ラトランド・ビターというエールの地酒がつくられる[6][7][8][9]。
オーカムにはノルマン朝の建造物として知られるオーカム城があり、法廷として利用されている[10]。
政治
[編集]ラトランド州議会の定数は27で、15の選挙区から議員が選出される。
庶民院の選挙区は、1918年にそれまでのラトランド選挙区が廃止され、リンカンシャーのスタンフォードとともにラトランド・アンド・スタンフォード選挙区となった。1983年にはレスターシャーのメルトンとハーバラの一部を編入し、ラトランド・アンド・メルトン選挙区となったが、2023年の国会議員選挙区定例レビューで再編され、2024年の総選挙から再びラトランド・アンド・スタンフォード選挙区となった[11]。
2024年の総選挙では、保守党のアリシア・ケアンズが得票率47.3パーセントで当選した。
人口統計
[編集]2021年の国勢調査によると、人口は41,049人で、前回2011年の37,369人から増加した。人口密度は1平方キロメートル当たり108人である。
年度 | 人口 |
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1831 | 19,380 |
1861 | 21,861 |
1871 | 22,073 |
1881 | 21,434 |
1891 | 20,659 |
1901 | 19,709 |
1991 | 33,228 |
2001 | 34,560 |
2011 | 37,400[12] |
2006年、ラトランドはイングランドのカウンティで最も高い出生率を誇ることが報告された。タイン・アンド・ウィアの1.67に対し、ラトランドは2.81であった[13]。
2006年12月、スポーツ・イングランドはラトランドの住民がイングランドで6番目にスポーツや他のフィットネス活動を積極的にしていると明らかにした調査を発行した。人口の27.4パーセントは少くとも週3回30分間スポーツなどを行っている[14]。
2012年、国家統計局は[15]、ラトランドはイギリス本土で"最も幸せなカウンティ"であると発表した[16]。
名所・旧跡
[編集]- バーンズデール・ガーデンズ
- リディントン・ビード・ハウス
- ノルマントン・ホール
- ラトランド・カウンティ博物館
- ラトランド鉄道博物館
- ラトランド湖
- ステイプルフォード・ミニチュア鉄道
- トルソープ・ホール
脚注
[編集]- ^ 「ラトランド」または「ラットランド」と発音する(三省堂『エクシード英和辞典』より)。
- ^ 英国政府観光庁公式ホームページでは「ルートランド」と表記されていた。“アーカイブされたコピー”. 2009年9月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年6月24日閲覧。 “アーカイブされたコピー”. 2009年7月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年6月24日閲覧。 2010年6月24日 (木) (UTC) 閲覧。
- ^ Hill, John Harwood (1871) (英語). Notes on Rutlandshire: A Paper Read Before the Northamptonshire and Leicestershire Architectural Societies at Their Annual Meeting Held on the 6th Day of June 1871 at Uppingham. Ward
- ^ Scott-Giles, C Wilfrid (1953). Civic Heraldry of England and Wales, 2nd edition. London: J M Dent & Sons. p. 318
- ^ “Extraordinary Roman Mosaic and Villa Discovered Beneath Farmer's Field in Rutland, East Midlands”. Historic England (25 November 2021). 2023年12月13日閲覧。
- ^ Encyclopædia Britannica (英語). Vol. 23 (11th ed.). 1911. pp. 943–945. .
- ^ “Rutland: General introduction”. British History Online. 2023年6月29日閲覧。
- ^ “Rutland | History & Smallest County | Britannica” (英語). www.britannica.com. 2023年6月29日閲覧。
- ^ “Ketton Quarry | Leicestershire and Rutland Wildlife Trust” (英語). www.lrwt.org.uk. 2023年6月29日閲覧。
- ^ 『ロンリープラネットの自由旅行ガイド 英国』(メディアファクトリー 2003年)より。
- ^ “The 2023 Review of Parliamentary Constituency Boundaries in England – Volume one: Report – East Midlands | Boundary Commission for England”. boundarycommissionforengland.independent.gov.uk. 2023年7月25日閲覧。
- ^ Rutland County Council: Census and Population Information
- ^ “アーカイブされたコピー”. 2007年7月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年8月29日閲覧。.
- ^ Sports England Archived 2007年1月20日, at the Wayback Machine.
- ^ First ONS Annual Experimental Subjective Well-being Results
- ^ BBC News: ONS well-being report reveals UK's happiness ratings