コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ルノートラック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ルノートラックスから転送)
ルノー・トラックス
Renault Trucks
以前の社名
1956年:サヴィエム
1978年:ベリエと合併しRenault Véhicules Industriels
1992年:Renault V. I.
種類
子会社
業種 輸送用機械
前身 サヴィエム(Saviem)
ベリエ(Berliet)
設立 1894年[1]
創業者 マリウス・ベリエ ウィキデータを編集
本社 メトロポール・ド・リヨン サン=プリエスト
主要人物
社長:ブルーノ・ブラン(Bruno Blin)
製品 貨物自動車
軍用車両の製造開発
売上高 増加 4.85億ユーロ[2] (2018年)
営業利益
増加 0.07億ユーロ[2] (2018年)
従業員数
7,554名[2] (2018年)
親会社 ボルボ・グループ
子会社 アーキュス(Arquus)ボルボ・ディフェンスグループ
旧:Renault Trucks Defense
ウェブサイト renault-trucks.com

ルノー・トラックスRenault Trucks)とは、フランスメトロポール・ド・リヨンサン=プリエストに本拠を置く自動車メーカー商用車軍用車両の製造を行っており、元々はルノーの商用車部門であったが、2001年スウェーデングローバル自動車メーカーボルボ・グループによって買収され、現在はボルボグループ企業となっている。

1978年の初めから2002年まで正式名称は「Renault Véhicules Industriels」であり、1992年から1999年までは「Renault V. I.略称:RVI」であった。また1999年まではバスの製造も行われていた。

歴史

[編集]

起源

[編集]

1894年、自動車製造会社マリウス・ベリエを興したフランス人起業家であるマリウス・ベリエMarius Berliet)は、この年エンジンの開発を行っている。開発されたエンジンを基に1906年ルイ・ルノーに対し自動車製造を依頼しており、このエンジンを搭載したトラックとバスの製造が行われている[3]。翌年の1907年にはベリエ自身で車両製造も開始し、トラックの製造を行っている。

子会社合併:商用車部門として

[編集]

1956年にルノーブランドとしての商用車製造を中止しており、ルノー商用車部門の子会社であったソムア(Somua)ラチィル(Latil)をまとめたサヴィエムSaviem)社を設立し[4]、サヴィエムブランドとしてトラックとバスの製造を行っている。また、小型商用車はルノーブランドとしての製造が継続して行われている。

1975年国有企業であったルノーは、フランスの産業政策によって、当時ミシュランが所有していた自動車メーカーシトロエンの子会社でトラックとバスの製造業者であるベリエBerliet)を買収[5]。1978年にサヴィエムとベリエが合併し、ルノー・ビークルズ・インダストリーズ(Renault Véhicules Industriels )へと名称が変更されている。

1971年にサヴィエムはパリに拠点を置く「ユーロ・トラック開発グループ」または「Club of Four」と呼ばれた欧州における大手トラックメーカー4社による共同開発グループに参加。この4社はサヴィエム、ボルボ、DAFマギルス=ドイツから構成され、1975年以降、この共同開発によって生まれたモデルは2001年までサヴィエム(その後のルノー)によって製造が行われている[6]。またこれらの車両はマック・ミッド=ライナー(Mack Mid-Liner)やマネージャー(Manager)として北米での販売も行われている。

1980年に再びルノーブランドとしての販売が行われている。2002年に社名をルノーVI(Renault V. I.)に変更。

1997年、ルノーV. I.はフィンランドのトラック生産者であるシスオートと協力協定を締結。2002年、ルノーVI社は中国の東風汽車とエンジンの製造契約を結んでいる[7]

ルノー・トラックスは、FIA欧州トラック選手権に参加し、13,000ccのDXi13エンジンを搭載したルノー・プレミアムを走らせており、ルノートラックス-MKRテクノロジーチームは2010年に総合2位と4位の結果を残している[8]

2001年、RVIはルノーからボルボ・グループに売却され、2002年に社名をルノー・トラックスに変更。

2017年にボルボグループは軍用車部門ルノー・トラックディフェンスの売却を撤回し、2018年アーキュスフランス語版に改称した[9][10]

2024年にボルボグループはアーキュスを売却した。

所有権の変移

[編集]

1996年に行われた民営化後、ルノーのリストラの一環として、バスとトラック部門の売却が行われた。1999年にカローザKarosa)バスとコーチ部門をルノー・ビークルズ・インダストリーズから切り離し、フィアットと合併したことによりイヴェコのバス部門であるイリスバスとなっている[11]2003年にイリスバスはイヴェコの完全子会社となり、ルノーで扱っていたバス車両は全てイリスバスブランドへと変更が行われた。

2001年1月2日にルノーV. I.がボルボに売却されたことにより[12]2002年、社名をルノー・トラックスへと改名。2012年12月、最終的にルノーはそれまで保有していたボルボの株式の全てを売却した[13]

製品

[編集]
ルノーT
ロンドンで稼働するルノーC コンクリートポンプ車

トラック

[編集]

LONGUE DISTANCE - EURO 6[14] (大型長距離モデル)

[編集]

CONSTRUCTION LOURDE - EURO 6[15] (大型建設工事向け)

[編集]
  • K
  • C
  • D

DISTRIBUTION - EURO 6[16] (中型一般配送向け)

[編集]
  • Dワイド(D WIDE
  • D
  • DワイドZ.E.(D WIDE Z.E.
  • DワイドCNG(D WIDE CNG

VÉHICULES UTILITAIRES - EURO 6[17] (バン車両)

[編集]

生産完了モデル

[編集]
ルノー・マグナム

軍用車両

[編集]
ルノー・シェルパ

画像

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ ABOUT RENAULT TRUCKS”. RENAULT TRUCKS. 2020年6月16日閲覧。
  2. ^ a b c Renault Trucks” (French). Verif.com. 13 July 2017閲覧。
  3. ^ Renault magazine du centenaire, octobre 1998.
  4. ^ Carroll, John; Davies, Peter James (2007). Complete Book Tractors and Trucks. Hermes House. pp. 66–67. ISBN 1-843-09689-7 
  5. ^ Carroll, John; Davies, Peter James (2007). p. 59.
  6. ^ Davies, Peter J. (2001). An Illustrated A-Z of World Trucks: A Directory of Classic and Contemporary Trucks Around the Globe. Southwater Publishing. p. 169. ISBN 1-842-15459-1 
  7. ^ bnet.com December 2002[リンク切れ]
  8. ^ About team”. MKR Technology team. 2020年9月8日閲覧。
  9. ^ ボルボグループ、軍用車事業部門ルノートラックスディフェンスの売却を白紙撤回” (2017年10月19日). 2019年11月21日閲覧。
  10. ^ Renault Trucks Defense renamed Arquus”. Jane's 360 (2018年6月29日). 2020年9月7日閲覧。
  11. ^ Pavlínek, Petr (2008). “Restructuring of the Czech Commercial Vehicle Industry”. A Successful Transformation?: Restructuring of the Czech Automobile Industry. Contributions to Economics. Springer Publishing. p. 151. ISBN 978-3-7908-2039-3 
  12. ^ AB Volvo – press release”. Cision Wire. 22 July 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。2 January 2001閲覧。[リンク切れ]
  13. ^ Renault sells remaining Volvo stake”. Reuters (12 December 2012). 16 April 2013閲覧。[リンク切れ]
  14. ^ LONGUE DISTANCE - EURO 6”. RENAULT TRUCKS. 2020年9月8日閲覧。
  15. ^ CONSTRUCTION LOURDE - EURO 6”. RENAULT TRUCKS. 2020年9月8日閲覧。
  16. ^ DISTRIBUTION - EURO 6”. RENAULT TRUCKS. 2020年9月8日閲覧。
  17. ^ VÉHICULES UTILITAIRES - EURO 6”. RENAULT TRUCKS. 2020年9月8日閲覧。

外部リンク

[編集]