コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

リポン侯爵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
リポン伯から転送)
リポン侯爵
Marquess of Ripon

紋章記述

Arms:Vert a Chevron between three Stags at gaze Or Crest:Out of a Coronet composed of Fleurs-de-lis a Mount Vert thereon a Stag at gaze Gold Supporters:On either side a Greyhound reguardant Sable
創設時期1871年6月23日
創設者ヴィクトリア
貴族連合王国貴族
初代初代侯ジョージ・ロビンソン
最終保有者2代侯フレデリック・ロビンソン
付随称号リポン伯爵
ド・グレイ伯爵
ゴドリッチ子爵
グランサム男爵
(ニュービーの)準男爵
現況廃絶
断絶時期1923年9月22日
旧邸宅レスト・パーク英語版
ニュービー・ホール英語版
スタッドリー・ロイヤル・パーク英語版
モットーQualis Ab Incepto
初代リポン侯爵に叙せられたジョージ・ロビンソン

カウンティ・オブ・ヨークにおけるリポン侯爵: Marquess of Ripon, in the County of York)は、かつて存在したイギリス侯爵位。連合王国貴族爵位。

第2代リポン伯爵・第3代ド・グレイ伯爵ジョージ・ロビンソン1871年に叙されたのにはじまる。爵位名はノース・ヨークシャーリポンにちなむ。

歴史

[編集]

庶民院議員を務めたウィリアム・ロビンソン英語版(1655–1736)は、1690年2月13日準男爵位を与えられた[1]

この初代準男爵の四男であるトマス・ロビンソン(1695頃–1770)は、外交官として在オーストリア大使英語版(在職1730年-1748年)、政治家として南方担当大臣英語版(在職1754年-1755年)や庶民院院内総務(同)を務めて活躍し、準男爵位を継承した兄たちと別に1761年4月7日に「カウンティ・オブ・リンカーンにおけるグランサムのグランサム男爵(Baron Grantham, of Grantham in the County of Lincoln)」に叙せられた[2]

その長男である第2代グランサム男爵トマス・ロビンソン(1738–1786)も外交官・政治家となり、外務大臣(在職1782年-1783年)を務めたのを経歴の頂点とする[2]。彼は第2代グレイ女侯爵ジェマイマ・ヨークの娘メアリーと結婚しており、その間に長男トマス英語版(1781–1859)と次男フレデリック(1782–1859)を儲けた。メアリーの姉であるアマベル・ヨーク(1751–1833)は、1816年10月25日にメアリーとその男系男子の子孫への特別継承権付きの連合王国貴族爵位「ド・グレイ女伯爵(Countess de Grey)」を与えられた。そのため彼女の死後には2代グランサム男爵とメアリーの長男トマスが第2代ド・グレイ伯爵を継承することになった。またトマスはそれまでに父から第3代グランサム男爵、本家から第6代準男爵位も継承していた[3]

一方2代グランサム男爵の次男であるフレデリック・ジョン・ロビンソン(1782–1859)は政治家として首相(1827年-1828年)まで上り詰め、兄とは別に1827年4月28日に「カウンティ・オブ・リンカーンにおけるノクトンのゴドリッチ子爵(Viscount Goderich, of Nocton in the County of Lincoln)」、1833年4月13日に「リポン伯爵(Earl of Ripon)」(いずれも連合王国貴族)に叙せられた[4]

その一人息子であるジョージ・フレデリック・サミュエル・ロビンソン(1827–1909)は、1859年1月に死去した父から第2代リポン伯爵位、また同年11月に死去した伯父トマスから第3代ド・グレイ伯爵位を継承している[4][3]。彼も政治家として活躍し、様々な閣僚職を歴任している。1880年から1884年にかけてはインド総督を務めている。その彼が1871年6月23日に叙されたのが連合王国貴族爵位「リポン侯爵(Marquess of Ripon)」だった[5]

しかしその一人息子である2代リポン侯フレデリック・オリヴァー・ロビンソン(1852–1923)に子供がなかったため、彼の死をもって全ての爵位・準男爵位(リポン侯爵位、リポン伯爵位、ド・グレイ伯爵位、グランサム男爵位、ロビンソン準男爵位)が廃絶した[5]

歴代当主

[編集]

ニュービーのロビンソン準男爵(1690年)

[編集]

グランサム男爵(1761年)

[編集]

ド・グレイ伯(1816年)

[編集]

ゴドリッチ子爵(1827年)

[編集]

リポン伯(1833年)

[編集]

リポン侯(1871年)

[編集]

系譜図

[編集]
系譜図
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ウィリアム・ロビンソン
初代準男爵
(1655-1736)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
メトカーフ・ロビンソン
第2代準男爵
(1683-1736)
 
タンクレッド・ロビンソン
第3代準男爵
(1685-1754)
 
トマス・ロビンソン
初代グランサム男爵
(1695頃-1770)
 
ジェマイマ・ヨーク
第2代グレイ女侯爵
(1723-1797)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ウィリアム・ロビンソン
第4代準男爵
(1713-1770)
 
ノートン・ロビンソン
第5代準男爵
(1713-1792)
 
トマス・ロビンソン
第2代グランサム男爵
(1738-1786)
 
メアリー・ヨーク
(1757-1830)
 
アマベル・ヨーク
初代ド・グレイ女伯爵
(1751-1833)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
トマス・ロビンソン
第2代ド・グレイ伯爵
第3代グランサム男爵
第6代準男爵
(1781-1859)
 
フレデリック・ロビンソン
初代リポン伯爵
初代ゴドリッチ子爵
(1782-1859)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ジョージ・ロビンソン
初代リポン侯爵
第3代ド・グレイ伯爵
第2代リポン伯爵
第2代ゴドリッチ子爵
第4代グランサム男爵
第7代準男爵
(1827-1909)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
フレデリック・ロビンソン
第2代リポン侯爵
第4代ド・グレイ伯爵
第3代リポン伯爵
第3代ゴドリッチ子爵
第5代グランサム男爵
第8代準男爵
(1852-1923)
 
 

出典

[編集]
  1. ^ Lundy, Darryl. “Sir William Robinson, 1st Bt.” (英語). thepeerage.com. 2015年9月26日閲覧。
  2. ^ a b Heraldic Media Limited. “Grantham, Baron (GB, 1761 - 1923)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2015年9月26日閲覧。
  3. ^ a b Heraldic Media Limited. “de Grey, Earl (UK, 1816 - 1923)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2015年9月26日閲覧。
  4. ^ a b Heraldic Media Limited. “Ripon, Earl of (UK, 1833 - 1923)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2015年9月26日閲覧。
  5. ^ a b Heraldic Media Limited. “Ripon, Marquess of (1871 - 1923)” (英語). Cracroft's Peerage The Complete Guide to the British Peerage & Baronetage. 2015年9月26日閲覧。