山原
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山原(やんばる)は、沖縄県沖縄本島北部の、山や森林など自然が多く残っている地域を指す。
また、広義には沖縄本島の、北部地域[1][2]の名護市および国頭郡に属する市町村全域を指す。
定義及び範囲
[編集]歴史的経緯のある国頭(国頭郡)・中頭(中頭郡)・島尻(島尻郡)とは異なり、行政上の明確な定義は存在しない。ただし、沖縄県は「やんばる観光ガイドマップ」などで、「広義の山原」全域を紹介している[3]。
また、やんばる国立公園が主に沖縄本島の名護市以北の山地部(国頭郡大宜味村、東村、国頭村)に集中していることから、この周辺を特に「やんばる(山原)」と指す場合もある。
地理
[編集]市町村
[編集]おおむね広義の「山原(やんばる)」と呼ばれる地域に相当する。市町村は以下となる(市町村コード順)。町村はすべて国頭郡に属する。
- 名護市(なごし)
- 国頭村(くにがみそん)
- 大宜味村(おおぎみそん)
- 東村(ひがしそん)
- 今帰仁村(なきじんそん)
- 本部町(もとぶちょう)
- 恩納村(おんなそん)
- 宜野座村(ぎのざそん)
- 金武町(きんちょう)
統計
[編集]面積は約764㎢、人口は約12万人である。
地形
[編集]本島中南部地域(概ね中頭・島尻)が隆起珊瑚礁からなる低い丘陵地で、明確な山は存在せず、川がほとんどないのに比べ、この地域は低いながらも山並みが続き、多くの河川がある。
- 沖縄本島最高峰の与那覇岳(標高503m)が国頭村にある。その他に嘉津宇岳・多野岳・名護岳・恩納岳などがある。
- 貴重な動植物の宝庫。奄美大島・徳之島に共通するものも多い。照葉樹林が続く地域にはそれらの動植物が生き残っている。
- 奥間ビーチ、部瀬名ビーチなどの保養施設などの整った観光地としても人気を集める。
- かつて現在の国道58号などの整備以前、国頭村奥集落は、陸路がなく、そこに行くためには船が必要とされていたため、陸の孤島と呼ばれていた。
自然
[編集]山原の名を持つ生物に、以下のようなものがある。
- ヤンバルホオヒゲコウモリ
- ヤンバルクイナ
- ヤンバルテナガコガネ
- ヤンバルクロギリス
- ヤンバルトサカヤスデ(外来種)
- その他、ヤンバルナスビ・ヤンバルハグロソウ・ヤンバルセンニンソウ・ヤンバルマユミ・ヤンバルアカメガシワ・ヤンバルゴマ・ヤンバルミョウガ・ヤンバルキヌラン・ヤンバルタマシダ・ヤンバルフモトシダ
この他にもノグチゲラ、ハナサキガエルなど、山原固有種も多く存在する。そのため、山原は「東洋のガラパゴス」と称されている。
自然保護施設
[編集]- やんばる野生生物保護センター「ウフギー自然館」
- ヤンバルクイナ生態展示学習施設 クイナの森