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メーガン・ザ・スタリオン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Megan Thee Stallion
Megan Thee Stallion 2019年
基本情報
出生名 メーガン・ジョヴォン・ルース・ピート
Megan Jovon Ruth Pete
別名
  • Meg Thee Stallion
  • Tina Snow
  • Suga
生誕 (1995-02-15) 1995年2月15日(29歳)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国テキサス州ベア郡
出身地 テキサス州ピアランド
ジャンル Hip hop
職業
  • ラッパー
  • 歌手
  • シンガーソングライター
担当楽器 ヴォーカル
活動期間 2016年 -
レーベル
  • 1501 Certified
  • 300
共同作業者
公式サイト www.megantheestallion.com

メーガン・ザ・スタリオンMegan Thee Stallion、本名: Megan Jovon Ruth Pete、1995年2月15日 - )は、アメリカ合衆国ラッパー歌手ソングライターヒップホップミュージシャン。なお、名前の発音は「Megan the Stallion」で、日本語では「ミーガン・ジー・スタリオン」の表記も見られる[1][2][3]。身長178cm[4]

2016年、SoundCloudで音源をリリースするようになり、2018年に300 Entertainmentと契約する。2019年、初のフルレングス・ミックステープ『Fever』をリリースし、批評家から絶賛を受けた[5]。2020年にはビヨンセをフィーチャリングしたシングル「Savage」のリミックスと、カーディBとのシングル「WAP」がいずれも全米ナンバーワンヒットを記録し、世界的に知られるようになる。同年、タイム誌世界で最も影響力のある100人のリストに選ばれた[6][7]

来歴

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ライブでのMegan Thee Stallion(2019年)

1995年2月15日、メーガン・ザ・スタリオンはテキサス州ベア郡で生まれ、ヒューストンのサウスパーク地区で育った[8]。 母親はHolly-Woodという名前でラッパーをしており、メーガンを保育園に入れる代わりにレコーディング・セッションに参加させていた[9]。メーガンは14歳の時に母親と一緒にヒューストン郊外のテキサス州ピアランドに引っ越し、18歳まで住んでいた[10]。2013年にはピアランド高校を卒業している[11]

2013年、Prairie View A&M大学の学生だった頃に、メーガンがサイファーで男性の対戦相手と戦っている映像が流行した[12]。この映像をきっかけに、メーガンはソーシャルメディア多数のフォロワーを獲得する[13]。メーガンは高身長で体格も良く思春期に種馬と呼ばれていたため、メーガン・ザ・スタリオンという芸名を採用した[14]

2016年4月、メーガンはデビューシングル「Like A Stallion」をSoundCloudでリリースする。2016年後半には『Rich Ratchet』、2017年初頭に『Megan Mix』などのミックステープをリリースした[15]

2017年9月、メーガンは初の商業作品となるEP『Make It Hot』でデビューを果たす[16]

2018年初頭、メーガンは1501 Certified Entertainmentと契約する。3月にはSXSWでパフォーマンスを行った[17]。6月、10曲入りのEP『Tina Snow』をリリース。ピッチフォークなどの批評家から好意的な評価を受ける[18]

2019年5月17日、初のフルレングス作品となる2作目のミックステープ『Fever』をリリースする。アルバムは批評家から高い評価を受け、いくつものメディアの年間ベストリストに選出された[19]。6月20日、メーガンはXXLの第12回Freshman Classに選ばれる。8月9日、ニッキー・ミナージュとタイ・ダラ・サインをフィーチャーしたシングル「Hot Girl Summer」(ホット・ガール・サマー)をリリースする。この曲はBillboard Hot 100で最高11位を記録するなどメーガンにとって初のヒット曲となった[20]

2020年初頭、所属レーベル1501 Certifiedとの契約再交渉を試みた結果、EP『Suga』の発売が延期されてしまう[21]。その後レーベルとの交渉が泥沼化し、裁判官がレーベルに対する一時的な接近禁止命令を下した[22]

3月6日、メーガンは1501の意向に反してEP『Suga』をリリースする。収録曲「Savage」がTikTokでバイラルヒットし、4月29日には同曲のビヨンセをフィーチャリングしたリミックスがリリースされ、ミーガンにとって初の全米ナンバーワンヒットを記録する[23]

8月7日、カーディBのシングル「WAP」にフィーチャリングで参加し、ミュージックビデオにも出演する。性的で露骨な歌詞と過激なミュージックビデオが話題となり、政治家までも巻き込む論争に発展するなど社会現象となった[24]。同曲はBillboard Hot 100で1位になるなど、世界的な大ヒットを記録する。この曲は女性の性的抑圧を解放する社会的意義を持つアンセムとして、批評家から極めて高い評価を受けた[25]音楽メディアが発表した年間ベストソングのリストでは、ピッチフォークNMEローリング・ストーンなどが1位に選んでいる[26][27]

9月、メーガンはタイム誌世界で最も影響力のある100人のリストに選ばれた[6][7]。11月20日、デビュー・アルバム『Good News』をリリースし、全米2位を記録する[28]

人物

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メーガン・ザ・スタリオンは大学を休学した後、テキサスサザン大学で保健管理学の勉強を再開しており、2020年現在も大学生である[29]

メーガンは日本のアニメが好きであることを公言していて[30]、自身のSNS上に「僕のヒーローアカデミア」のコスプレや、「鬼滅の刃」のネイル写真などをアップしている[3]。2022年8月には「SUMMER SONIC 2022」への出演のため初来日し、当時東京・池袋で開催されていた「ジョジョの奇妙な冒険 アニメ10周年記念展」に赴いた後、SUMMER SONIC大阪会場のステージには美少女戦士セーラームーンからインスピレーションを受けたという衣装で現れた[31]。ただしセーラームーンのストーリーには不満があり、外見が好きなだけで作品ファンではないという[32][33]

またバイセクシュアルであることをカミングアウトしている[34]

銃撃事件

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2020年7月15日、メーガン・ザ・スタリオンは車内で交際中のトリー・レーンズから銃撃を受けたと主張している[35]。事件のすぐ後に車は警察に止められ、トリー・レーンズは銃の容疑で現行犯逮捕された[36]。メーガンは足を負傷し弾丸を取り除く手術を受けている[37]。当初メーガンはトリー・レーンズを庇い、割れたガラスの上で足を負傷したという報道に反論せず、警察にも言わないでいた[38]。しかし事件の真相を疑う報道が出ると、トリー・レーンズがメーガンとそのチームが彼を「はめようとしている」と主張しはじめる[39]。そこでメーガンは事件の真相を明らかにしたが、トリー・レーンズはこれを否定した[40]

2023年8月8日、ロサンゼルスの裁判所はトリー・レーンズに禁錮10年の判決を言い渡した[41]

ディスコグラフィ

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主なアルバムとミックステープ

  • Fever (2019年)
  • Good News (2020年)
  • Traumazine (2022年)

受賞歴

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脚注

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  1. ^ Megan Thee Stallion's ABCs”. 2020年5月9日閲覧。
  2. ^ Megan Thee Stallion Sings Rihanna, Beyoncé and Khalid in a Game of Song Association | ELLE”. 2020年5月9日閲覧。
  3. ^ a b 「僕のヒーローアカデミア」の轟焦凍になりきったフィメールラッパーのミーガン・ジー・スタリオン”. ガジェット通信 (2019年8月13日). 2020年5月9日閲覧。
  4. ^ Megan Thee Stallion” (英語). IMDb. 2022年12月25日閲覧。
  5. ^ (英語) Fever by Megan Thee Stallion, https://www.metacritic.com/music/fever/megan-thee-stallion 2020年10月30日閲覧。 
  6. ^ a b The Weeknd, Megan Thee Stallion Among 'Time' Magazine's '100 Most Influential People' of 2020” (英語). Complex. 2020年10月30日閲覧。
  7. ^ a b Facebook (2020年8月8日). “Review: Cardi B and Megan Thee Stallion's 'WAP' is a savage, nasty, sex-positive triumph” (英語). Los Angeles Times. 2020年10月30日閲覧。
  8. ^ Meet the electrifying Megan Thee Stallion” (英語). The FADER. 2020年10月30日閲覧。
  9. ^ Harris, Hunter (2019年4月25日). “How Did Megan Thee Stallion Become the Next Hottest Rapper Out of Houston?” (英語). Vulture. 2020年10月30日閲覧。
  10. ^ Harris, Hunter (2019年4月25日). “How Did Megan Thee Stallion Become the Next Hottest Rapper Out of Houston?” (英語). Vulture. 2020年10月30日閲覧。
  11. ^ Harvin, Darian Symoné (2019年6月25日). “Megan Thee Stallion Prepares for ‘Hot Girl Summer’ With a Pageant (Published 2019)” (英語). The New York Times. ISSN 0362-4331. https://www.nytimes.com/2019/06/25/style/self-care/megan-thee-stallion-rap-cognac-queen.html 2020年10月30日閲覧。 
  12. ^ October 24, Robby Seabrook IIIPublished:. “The Break Presents: Megan Thee Stallion - XXL” (英語). XXL Mag. 2020年10月30日閲覧。
  13. ^ Rapper Megan Thee Stallion Answers Our Questions (and Releases an EP)” (英語). Houstonia Magazine. 2020年10月30日閲覧。
  14. ^ Rapper Megan Thee Stallion Answers Our Questions (and Releases an EP)” (英語). Houstonia Magazine. 2020年10月30日閲覧。
  15. ^ 5 Songs Every Megan Thee Stallion Superfan Should Know” (英語). Billboard. 2020年10月30日閲覧。
  16. ^ Megan Thee Stallion is the freaky new rapper who might make you feel yourself” (英語). The FADER. 2020年10月30日閲覧。
  17. ^ SXSW Announces Full 2018 Artist Lineup, Conference Details & More” (英語). Billboard. 2020年10月30日閲覧。
  18. ^ (英語) Listen to “Tina Montana” by Megan Thee Stallion, https://pitchfork.com/reviews/tracks/megan-thee-stallion-tina-montana/ 2020年10月30日閲覧。 
  19. ^ Megan Thee Stallion - Fever” (英語). Album of The Year. 2020年10月30日閲覧。
  20. ^ https://twitter.com/billboardcharts/status/1163546773383798785”. Twitter. 2020年10月30日閲覧。
  21. ^ Holmes, Charles (2020年3月5日). “Why Megan Thee Stallion Sued Her Own Label” (英語). Rolling Stone. 2020年10月30日閲覧。
  22. ^ Sheffield, Rob (2020年3月9日). “Megan Thee Stallion is at Her Peak on 'Suga'” (英語). Rolling Stone. 2020年10月30日閲覧。
  23. ^ Megan Thee Stallion & Beyonce's 'Savage' Surges to No. 1 on Billboard Hot 100” (英語). Billboard. 2020年10月30日閲覧。
  24. ^ Facebook (2020年8月7日). “California congressional candidate slams Cardi B and Megan Thee Stallion's 'WAP'” (英語). Los Angeles Times. 2020年10月30日閲覧。
  25. ^ Best Music Of 2020” (英語). NPR.org. 2020年12月9日閲覧。
  26. ^ The 50 best songs of 2020” (英語). NME | Music, Film, TV, Gaming & Pop Culture News (2020年12月8日). 2020年12月9日閲覧。
  27. ^ Sheffield, Jonathan Bernstein,Jon Blistein,Emily Blake,Jon Dolan,Brenna Ehrlich,Jon Freeman,Kory Grow,Christian Hoard,Elias Leight,Angie Martoccio,Claire Shaffer,Rob (2020年12月7日). “The 50 Best Songs of 2020” (英語). Rolling Stone. 2020年12月9日閲覧。
  28. ^ Megan Thee Stallion Shares Much-Needed 'Good News' With Debut Album Announcement” (英語). Billboard. 2020年11月20日閲覧。
  29. ^ Two & Fro : NPR”. web.archive.org (2019年6月26日). 2020年10月30日閲覧。
  30. ^ 「日本のアニメに詳しすぎる」米国女性ラッパー、グラミー賞で注目される「実力と正体」”. マネー現代 (2021年2月19日). 2023年3月19日閲覧。
  31. ^ Megan Thee Stallion Rocks Sailor Moon-Inspired Outfit at Japan’s Summer Sonic Festival” (英語). billboard (2022年8月21日). 2023年3月19日閲覧。
  32. ^ A Brief, Otaku History of Megan Thee Stallion’s Unabashed Anime Fandom” (英語). CBR.com (2020年4月28日). 2023年3月19日閲覧。
  33. ^ 『セーラームーン』をディスりプチ炎上したメーガン・ジー・スタリオン、サマソニでセーラームーンに”. フロントロウ (2022年8月22日). 2023年3月19日閲覧。
  34. ^ Megan Thee Stallion Says She'd Top Yung Miami” (英語). www.out.com (2022年8月26日). 2022年12月25日閲覧。
  35. ^ Aswad, Jem (2020年7月15日). “Megan Thee Stallion Says She ‘Suffered Gunshot Wounds as a Result of a Crime’ Over the Weekend” (英語). Variety. 2020年10月30日閲覧。
  36. ^ Megan Thee Stallion Says She's 'Incredibly Grateful to Be Alive' After Being Shot Multiple Times” (英語). www.billboard.com (2020年7月15日). 2020年10月30日閲覧。
  37. ^ Aswad, Jem (2020年8月21日). “Megan Thee Stallion Claims Tory Lanez Shot Her (Watch)” (英語). Variety. 2020年10月30日閲覧。
  38. ^ Bloom, Madison. “Megan Thee Stallion Says Tory Lanez Shot Her” (英語). Pitchfork. 2020年10月30日閲覧。
  39. ^ Megan Thee Stallion Names Tory Lanez As The Person Who Shot Her” (英語). BuzzFeed News. 2020年10月30日閲覧。
  40. ^ Aswad, Jem (2020年10月8日). “Tory Lanez Charged With Assault in Megan Thee Stallion Shooting” (英語). Variety. 2020年10月30日閲覧。
  41. ^ “米女性歌手銃撃で禁錮10年 カナダ人ラッパーに”. 産経新聞. (2023年8月9日). https://www.sankei.com/article/20230809-MEBKX35WGVNQ7LXES7PRJDEWNY/ 2023年8月9日閲覧。 

外部リンク

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