ミルウォーキー
ミルウォーキー市 City of Milwaukee | |||||
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愛称 : Cream City Brew City Mil Town The City of Festivals | |||||
位置 | |||||
ミルウォーキー市の位置(ウィスコンシン州) | |||||
座標 : 北緯43度03分08秒 西経87度57分21秒 / 北緯43.05222度 西経87.95583度 | |||||
歴史 | |||||
成立 | 1846年1月31日 | ||||
行政 | |||||
国 | アメリカ合衆国 | ||||
州 | ウィスコンシン州 | ||||
郡 | ミルウォーキー郡 ワシントン郡 ワウケシャ郡 | ||||
市 | ミルウォーキー市 | ||||
市長 | キャバリエ・ジョンソン(代理) (民主党) | ||||
地理 | |||||
面積 | |||||
市域 | 251.0 km2 | ||||
陸上 | 248.8 km2 | ||||
水面 | 2.2 km2 | ||||
標高 | 188 m | ||||
人口 | |||||
人口 | (2020年現在) | ||||
市域 | 577,222人 | ||||
備考 | [1] | ||||
その他 | |||||
等時帯 | 中部標準時 (UTC-6) | ||||
夏時間 | 中部夏時間 (UTC-5) | ||||
公式ウェブサイト : city.milwaukee.gov |
ミルウォーキー(英語: Milwaukee; [mɪlˈwɔːki], 地元では [məˈwɔːki][2])は、アメリカ合衆国ウィスコンシン州にある都市。同州最大の都市である。人口は57万7222人(2020年)。
概要
[編集]ミルウォーキーは、機械・印刷・食品・醸造などの工業が盛んである。有名な企業としては、大型二輪車の大手メーカーであるハーレーダビッドソンの本社がある。シカゴに近いが、独自の都市圏を形成している。アメリカの中でも、ウィスコンシン州はミルウォーキーを含めてカトリック派のゲルマン系ドイツ系住民が最も多い。
ウィスコンシン州は小麦の主産地であり、世界規模の小麦の集散地・積出港として有名である。また日本の札幌・ドイツのミュンヘンと並び、世界3大ビール生産地としても有名で、かつて日本のサッポロビールは、ビール造りの盛んな北緯43度線付近の都市として「ミュンヘン・札幌・ミルウォーキー」というキャッチコピーを使用していた。
ミルウォーキーは、日本ではアニメ『あらいぐまラスカル』の舞台の1つとしても知られている。
歴史
[編集]ミルウォーキーの名はアルゴンキン語族インディアンの言葉で「良い所、土地」を意味する。古くからインディアン部族の交易の場として町が発達していたが、フランス人のジュノーが毛皮取引のために都市を創設し、18世紀当時には全米最大の都市であった。特にプロイセン王国(ドイツ帝国)およびオーストリア帝国(神聖ローマ帝国)の失政続きのため、生活が苦しくなったドイツの人々が、1840年に職を求めて大量に移民したことにより、ドイツ人の伝統職業であるビール工場が発展した。今日でもミラーを始め、世界的に知られるビール醸造の町として知られる。郊外では酪農を営み、チーズを製造する個人経営者も存在する。
地理
[編集]ミルウォーキーはシカゴからほぼ真北に150キロメートルのミシガン湖の西岸の五大湖工業地帯の西端に位置している。アメリカ合衆国統計局によると、この都市は総面積251.0km2(96.9mi2)である。このうち248.8km2(96.1mi2)が陸地で2.2km2(0.9mi2)が水地域である。総面積の0.88%が水地域となっている。
気候
[編集]ケッペンの気候区分では亜寒帯湿潤気候(Dfa)に属する。冬季は11月~4月上旬頃までと長く、最低気温は-20°C以下になる日もある。夏季は6月中旬頃~8月までと短く、年によっては最高気温30°C以上の日が続くこともあるものの、全体的には爽やかで涼しい。
ミルウォーキー(ジェネラル・ミッチェル国際空港)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 19 (66) |
20 (68) |
28 (82) |
33 (91) |
34 (94) |
40 (104) |
41 (105) |
39 (103) |
37 (99) |
32 (89) |
25 (77) |
20 (68) |
41 (105) |
平均最高気温 °C (°F) | −1.7 (28.9) |
0.3 (32.5) |
5.8 (42.4) |
12.1 (53.8) |
18.3 (64.9) |
24.1 (75.3) |
26.7 (80.1) |
25.8 (78.5) |
21.8 (71.3) |
15.2 (59.3) |
7.8 (46.0) |
0.4 (32.8) |
13.1 (55.5) |
平均最低気温 °C (°F) | −9.1 (15.6) |
−7.1 (19.3) |
−2.4 (27.7) |
2.9 (37.3) |
8.1 (46.5) |
13.9 (57.1) |
17.5 (63.5) |
17.2 (63.0) |
12.7 (54.9) |
6.2 (43.2) |
0 (32.0) |
−6.6 (20.1) |
4.4 (40.0) |
最低気温記録 °C (°F) | −32 (−26) |
−32 (−26) |
−23 (−10) |
−11 (12) |
−4 (24) |
1 (33) |
4 (40) |
6 (42) |
−2 (28) |
−8 (18) |
−26 (−14) |
−30 (−22) |
−32 (−26) |
降水量 mm (inch) | 44.7 (1.76) |
41.9 (1.65) |
57.7 (2.27) |
90.4 (3.56) |
86.4 (3.40) |
99.1 (3.90) |
93.2 (3.67) |
100.8 (3.97) |
80.8 (3.18) |
67.3 (2.65) |
68.8 (2.71) |
51.8 (2.04) |
882.9 (34.76) |
降雪量 cm (inch) | 38.9 (15.3) |
28.4 (11.2) |
18.5 (7.3) |
5.1 (2.0) |
0.3 (0.1) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0 (0) |
0.8 (0.3) |
6.1 (2.4) |
28.7 (11.3) |
126.7 (49.9) |
平均降水日数 (≥0.01 in) | 11.4 | 9.7 | 11.4 | 12.1 | 11.4 | 10.4 | 9.8 | 9.5 | 8.8 | 10.0 | 11.3 | 10.9 | 126.7 |
平均降雪日数 (≥0.1 in) | 9.8 | 7.5 | 1.6 | 0.4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.3 | 2.5 | 7.8 | 29.9 |
日照率 | 44 | 47 | 50 | 53 | 60 | 65 | 69 | 66 | 59 | 54 | 39 | 38 | 54 |
出典1:NOAA[3]National Weather Service - Extremes[3] | |||||||||||||
出典2:NOAA[4]NCDC 1981–2010 Climate Normals[4]Average Percent Sunshine through 2009[5] |
人口動勢
[編集]ミルウォーキー市 年代別人口 [1] | |
1850年 - 20,061人 |
2000年現在の国勢調査[6]で、ミルウォーキーの人口は596,974人、232,188世帯および135,133家族が暮らしている。人口密度は2,399.5/km2(6,214.3/mi2)である。1,001.7/km2(2,594.4/mi2)の平均的な密度に249,225軒の住宅が建っている。この都市の人種的な構成は白人49.98%、アフリカン・アメリカン37.34%、インディアン0.87%、アジア2.94%、太平洋諸島系0.05%、その他の人種6.10%および混血2.71%である。人口の12.00%はヒスパニックまたはラテン系である。
ミルウォーキー市内の住民は28.6%が18歳未満の未成年、18歳以上24歳以下が12.2%、25歳以上44歳以下が30.2%、45歳以上64歳以下が18.1%および65歳以上が10.9%にわたっている。中央値年齢は31歳である。女性100人ごとに対して男性は91.6人である。18歳以上の女性100人ごとに対して男性は87.2人である。
ミルウォーキーの世帯ごとの平均的な収入は32,216米ドルであり、家族ごとの平均的な収入は37,879米ドルである。男性は32,244米ドルに対して女性は26,013米ドルの平均的な収入がある。この都市の一人当たりの収入(per capita income)は16,181米ドルである。人口の21.3%および家族の17.4%は貧困線以下である。全人口のうち18歳未満の31.6%および65歳以上の11.0%は貧困線以下の生活を送っている。
スポーツ
[編集]ミルウォーキーは多数のプロフェッショナル・スポーツチームを含めた本拠地でもある。
- ミルウォーキー・ブルワーズ(野球、MLB) - 2001年開場のアメリカンファミリー・フィールドが本拠地
- ミルウォーキー・バックス(バスケットボール、NBA) - 2018年開場のファイサーブ・フォーラムが本拠地
- ミルウォーキー・アドミラルズ(アイスホッケー、AHL) - ファイサーブ・フォーラムが本拠地
- ミルウォーキー・ウェーブ(インドアサッカー、MISL) - USセルラー・アリーナが本拠地
また、同じウィスコンシン州に本拠地を持つNFLチーム、グリーンベイ・パッカーズ(本拠地はグリーンベイ)のファンもかなり多く、1933年から1994年まで準フランチャイズとして試合が行われていたこともある。
文化
[編集]ミルウォーキー美術館は、屋根が72個のスチールの羽根で構成され、飛び立つ鳥のように見える斬新なデザインで知られる。この斬新なデザインは、スペイン人建築家サンティアゴ・カラトラバによって設計された。
教育
[編集]交通
[編集]空港
[編集]郊外にジェネラル・ミッチェル国際空港を擁するが、日本からの直航便はない。成田国際空港などからシカゴ・オヘア国際空港、デトロイト・メトロポリタン・ウェイン・カウンティ空港、ミネアポリス・セントポール国際空港などの各国際空港で乗り継ぎとなる。
鉄道
[編集]アムトラックのミルウォーキー駅はウエスト・セント・ポール・アヴェニュー433にある[7]。ミルウォーキー駅はシカゴ・ユニオン駅とミルウォーキー間を結ぶ昼行短距離列車ハイアワサ・サービスの北の起点であり、1日7往復発着する[8]ほか、シカゴとシアトル・オレゴン州ポートランド[9]とを結ぶ長距離夜行列車のエンパイア・ビルダー号も1日1往復停車する[10]。また、郊外にあるジェネラル・ミッチェル国際空港近隣のサウス6通り5601にミルウォーキー空港鉄道駅があり[11]、同じくハイアワサ・サービスが1日7往復停車する。
市内交通
[編集]2018年、路面電車が開業した。
道路
[編集]ミルウォーキーはシカゴから自動車で2時間弱の距離である。グレイハウンド、Coach USA(Megabus、Wisconsin Coach Lines)などの都市間バスがある。州都マディソンからも航空路線や都市間バスで行き来できる。
姉妹都市
[編集]ミルウォーキーはSister Cities International,Inc.(SCI)によって指定された8の姉妹都市を有している。
- ゴールウェイ(アイルランド共和国)
- フランスの旗 ミュルーズ(フランス共和国)
- ヌエビタス(キューバ共和国)
- オムスク(ロシア連邦)
- パルマ(イタリア共和国)
- クイーンズタウン(南アフリカ共和国)
- シュヴェリーン(ドイツ連邦共和国)
- ティカンテペ(ニカラグア共和国)
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ “Quickfacts.census.gov”. 17 August 2023閲覧。
- ^ "27 Things People From Milwaukee Have To Explain To Out-Of-Towners". Movato.com.
- ^ a b “Normals and Extremes for Milwaukee and Madison”. National Weather Service. 2012年1月9日閲覧。
- ^ a b “NCDC 1981–2010 Climate Normals”. National Climatic Data Center. 2012年1月9日閲覧。
- ^ “Average Percent Sunshine through 2009”. National Climatic Data Center. 2012年11月16日閲覧。
- ^ American FactFinder, United States Census Bureau 2008年1月31日閲覧。
- ^ Milwaukee, WI. Amtrak. 2016年7月2日閲覧
- ^ Hiawatha Service. P2. Amtrak. 2016年5月21日. 2016年6月27日閲覧 (PDFファイル)
- ^ 途中スポケーン駅(ワシントン州)で分割併合。
- ^ Empire-Builder. P1. Amtrak. 2018年4月29日. 2018年11月27日閲覧 (PDFファイル)
- ^ General Mitchell International Airport, WI. Amtrak. 2016年7月2日閲覧
関連項目
[編集]- クリプトスポリジウム - 1993年に多数の感染者を出し、対策が行われるきっかけとなった。
- 下水管社会主義 - ミルウォーキーでは1910年から1960年にかけて、中断を挟みながら3人のアメリカ社会党出身の市長が長期にわたって市政を運営した。
外部リンク
[編集]- 公式
- 観光
- その他
- ミルウォーキー商工会議所
- Wisconsin Coach Lines - Coach USA傘下。シカゴ・オヘア国際空港発のミルウォーキー行き都市間バスを運行。
- Megabus - Coach USA提携。シカゴにあるユニオン駅発のミルウォーキー行およびミネアポリス行き都市間バスを運行。
- Badger Coaches - ジェネラル・ミッチェル国際空港~ミルウォーキーと州都マディソンとを結ぶ都市間バスを運行。
- Googleマップ