コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

マリー・クヮント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マリー・クワントから転送)
マリー・クワント(1966年)

マリー・クヮント(Mary Quant, CH DBE FCSD RDI, 1930年2月11日[1] - 2023年4月13日[2])は、イギリスファッション・デザイナーで、ファッションブランドの名前でもある。マリー・クワント[3]メアリー・クワント[4]マリー・クアントとも表記される。スウィンギング・ロンドン英語版と呼ばれた1960年代にブレイクした。

人物・来歴

[編集]

ケント州ウェールズ人の両親の元に生まれる。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジでイラストを学んだ。1955年、ボーイフレンドのアレキサンダー・プランケット・グリーンとともに、ロンドンチェルシー地区に『バザー』(Bazaar)という店を開いた[5]

1958年頃から、スカート丈を短くして『ミニスカート』(Miniskirts) として売り出したところ、大ヒットする。ミニとは、クヮント自身が大好きな英国車『Mini』から採用した。同時期にフランスアンドレ・クレージュも、クヮントと関係はないがミニスカートを世に出している。カラフルなデザインのタイツを考案したのは彼女が最初で、これはクリストバル・バレンシアガにインスピレーションを受けたという。1960年代に入ってから、とびきり丈の短いホットパンツを考案。化粧品も売り出した。

1957年に上記1号店近くナイツブリッジに2号店を開店。1962年にはアメリカ市場に進出した。1966年には化粧品のデザインも始め、MARY QUANT COSMETICSを発表、同年、大英帝国勲章のオフィサー(OBE)に任命された。1969年には Royal Designer for industry (RDI) に選ばれ、英国ファッションの多大な貢献が認められ殿堂入りを果たした。2015年には、大英帝国勲章のデイム・コマンダー(DBE)に任命され、2023年には、コンパニオン・オブ・オナー勲章を授与された。

1988年、Miniの内装デザインを担当。

現在、全世界のすべての権利は『株式会社マリークヮントコスメチックス』に移行。

2012年現在日本国内125店舗、本拠地ロンドン、上海にて展開中。

2023年4月13日、死去[2]。93歳没。

日本での展開

[編集]

日本への展開は、1971年3月からライセンス会社マリークワントコスメチツクスジヤパン(東京・渋谷1丁目)を通して化粧品を販売開始した[6]。翌1972年には初来日した。以後、現在まで何度となく来日している。1983年にはレオタード、タイツ等のアパレルの発売も開始した。

2022年11月26日から翌年1月29日まで、Bunkamuraザ・ミュージアムで「マリー・クワント展」を開催[7]

2022年11月26日より、ドキュメンタリー映画『マリー・クワント スウィンギング・ロンドンの伝説』(原題:QUANT)がBunkamuraル・シネマほかで上映[8]

著書

[編集]
  • 『マリー・クワント自伝 : ミニの女王』 藤原美智子訳、鎌倉書房〈ファッション新書〉、1969年、全国書誌番号:75063023
  • 『マリー・クヮント』 野沢佳織訳、晶文社、2013年、ISBN 4794968361

関連文献

[編集]
  • 『時代を変えたミニの女王マリー・クワント』 ジェニー・リスター著、中野香織翻訳監修、石田亜矢子訳、グラフィック社、2022年、ISBN 978-4-7661-3691-3

脚注

[編集]
  1. ^ General Register Office. “Entry Information: Births Mar 1930 Quant Barbara M”. FreeBMD. ONS. 20 February 2020閲覧。
  2. ^ a b 共同通信 (2023年4月13日). “マリー・クワントさん死去 ミニスカブームの火付け役 | 共同通信”. 共同通信. 2023年4月13日閲覧。
  3. ^ デザイナーのマリー・クワント氏死去 ミニスカブーム火付け役”. NHK (2023年4月14日). 2023年4月14日閲覧。
  4. ^ 『ファッション辞典』(第2版第2刷)文化出版局、2001年2月26日、640頁。ISBN 4579501586 
  5. ^ 女性のファッションを変えたマリー・クワント、93歳で死去”. Harper's BAZAAR (2023年4月14日). 2023年4月14日閲覧。
  6. ^ マリー・クワントコスメティックス 企業沿革
  7. ^ 日本初の回顧展!Bunkamuraザ・ミュージアムで「マリー・クワント展」が開催中”. ウォーカープラス. KADOKAWA (2022年12月5日). 2023年4月14日閲覧。
  8. ^ 映画『マリー・クワント スウィンギング・ロンドンの伝説』60'sモードの先駆者に迫るドキュメンタリー”. FASHION PRESS (2022年8月23日). 2023年4月14日閲覧。

外部リンク

[編集]