東急マニ50形客車
東急マニ50形客車(とうきゅうまに50けいきゃくしゃ)は2020年に運行を開始した東急電鉄の客車である。「THE ROYAL EXPRESS」用の電源車として使われている。
東急マニ50形客車 | |
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基本情報 | |
運用者 | 東急電鉄 |
改造所 | 長津田車両工場 |
改造年 | 2019年 |
改造数 | 1両 |
運用開始 | 2020年8月28日 |
投入先 | 大井町線[注 1] |
主要諸元 | |
軌間 | 1,067 mm |
全長 | 20,000 mm |
車体長 | 19,500 mm |
全幅 | 2,893 mm |
車体幅 | 2,800 mm |
全高 | 3,865 mm |
車体高 | 3,650 mm |
床面高さ | 1,240 mm |
車体 | 鋼製 |
台車 | TR230 |
発電機 | 三相交流270kVA/440V |
概要
[編集]伊豆急行2100系「THE ROYAL EXPRESS」を用いたツアー列車「THE ROYAL EXPRESS ~HOKKAIDO CRUISE TRAIN~」用の電源車として、リゾートエクスプレスゆう用の電源車であったマニ50 2186が2019年(令和元年)7月2日から3日にかけて東急長津田車両工場に回送され[1]、同月3日に譲渡された。現車車体の表記番号はJR時代のままであるが、車籍上は「形式マニMN50形・車両番号マニMN50号」であり、大井町線所属とされた[2]。通常は伊豆急行伊豆高原駅に隣接する車庫または留置線に常駐されている。
沿革
[編集]マニ50 2186はそれまでの荷物車を置き換えるために1980年に新潟鉄工所で製造された。しかし1986年に鉄道荷物輸送が廃止されたため本来の仕事を失い救援車として使用されるようになった。
その後リゾートエクスプレスゆうが水郡線など非電化区間直通運転時の電源車として、大宮工場で荷物室の半分をディーゼル発電機(三相交流270kVA/440V)を収容する機械室に改造され、機械室側は荷物扉を撤去して通風孔と採光窓を設けた。これにより、荷物室の荷重は8tに減少したが、車両記号の変更はなかった。空気ブレーキ↔︎電気指令式ブレーキの読み替え装置を搭載された。非電化区間では機関車の次位に本車を連結するため、連結器は電車・機関車のどちらとも連結できる双頭連結器に交換された。外部塗色は「ゆう」編成と同様の配色に変更された。鉄道ファンからは通称「ゆうマニ」と呼ばれていた[3]。水郡線営業所に配置された。
リゾートエクスプレスゆう運転終了後は双頭連結器・電源供給設備・ブレーキ読み替え装置の機能を活用できることから、配給輸送や廃車回送など、電車編成を機関車で牽引する際の控車としても頻繁に使用されていた。2018年7月26日に長野総合車両センターへ回送され[4]、一度除籍の上で留置されていたが、THE ROYAL EXPRESSを北海道で運行する際の電源車として、2019年7月3日に東京急行電鉄へ譲渡された[3][5]。
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電源車 マニ50 2186
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THE ROYAL EXPRESS
専用電源車に改造後
運用
[編集]THE ROYAL EXPRESS | |||||||||||||||||||||
← 伊豆急下田駅 伊東駅・横浜駅 →
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北海道および四国でTHE ROYAL EXPRESSを運行する際の電源車として使用されている。2020年8月28日より北海道で運行を開始した。四国では2024年1月26日より運行を開始した。
脚注
[編集]- ^ “マニ50 2186が東急に譲渡される”. 鉄道ニュース (交友社). (2019年7月3日) 2019年7月4日閲覧。
- ^ 鉄道ピクトリアル通巻991号(2021年10月号)p.126
- ^ a b 「東急、道内運行の電源車公開」『日経産業新聞』2019年7月11日(食品・日用品・サービス面)。
- ^ “「ゆうマニ」が長野へ|鉄道ニュース|2018年7月27日掲載|鉄道ファン・railf.jp” (日本語). 鉄道ファン・railf.jp 2018年9月6日閲覧。
- ^ “JR東日本の電源車「ゆうマニ」東急に譲渡 「ザ・ロイヤル・エクスプレス」と北海道へ”. 乗りものニュース (2019年7月2日). 2019年7月2日閲覧。