マグヌス塩
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マグヌス塩 | |
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テトラアンミン白金(II)テトラクロリド白金(II) | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 13820-46-7 |
PubChem | 24880821 |
特性 | |
化学式 | H12Cl4N4Pt2 |
モル質量 | 600.09 |
外観 | 緑色固体 |
密度 | 3.7 |
融点 |
320 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
マグヌス塩(マグヌスえん、英: Magnus' green salt)は、化学式が [Pt(NH3)4][PtCl4] と表される白金の化合物である。一次元構造をとるために、材料化学や固体物理学において興味深い化合物である。[PtCl4]2− アニオンと [Pt(NH3)4]2+ カチオンの線形鎖からなり、白金原子同士は3.25 Å離れている[1]。これは半導体で、[PtCl4]2− を含む水溶液と [Pt(NH3)4]2+ を含む水溶液を混ぜることによって、深緑色の沈殿として得られる[要出典]。
歴史
[編集]この塩は、1830年代前半にハインリヒ・グスタフ・マグヌス (Heinrich Gustav Magnus) によって発見された。これは、アンモニアの金属錯体の最初の例の1つであった。アンモニアの錯体は、現在は非常に一般的である。これらは後のアルフレート・ヴェルナーの発見の基礎であった。マグヌス塩は cis-PtCl2(NH3)2(ペイロン塩)や trans-PtCl2(NH3)2 と同じ実験式をもつ。これらの化合物は分子性だが、マグヌス塩はポリマーである。
誘導体
[編集]近年、アンモニアをエチルヘキシルアミンと置き換えることで、可溶性のポリマーが発見された[2][3]。
出典
[編集]- ^ Atoji, M.; Richardson, J. W.; Rundle, R. E. (1957). “On the Crystal Structures of the Magnus Salts, Pt(NH3)4PtCl4”. J. Am. Chem. Soc. 79 (12): 3017–3020. doi:10.1021/ja01569a009.
- ^ Caseri, W. (2004). “Derivatives of Magnus' green salt; from intractable materials to solution-processed transistors”. Platinum Metals Rev. 48 (3): 91–100. doi:10.1595/147106704X1504.
- ^ Bremi, J.; Caseri, W. and Smith, P. (2001). “A new compound derived from Magnus' green salt: solid state structure and evidence for platinum chains in solution”. J. Mater. Chem. 11 (10): 2593–2596. doi:10.1039/b104675f.