ボーフォート海
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ボーフォート海(英: Beaufort Sea[† 1][† 2])とは北極海の一部で、カナダのノースウェスト準州とユーコン準州、北極諸島、アメリカ合衆国アラスカ州に面した海。名称はアイルランドの海洋学者フランシス・ボーフォートに由来する[1]。
概要
[編集]北西の境界はアラスカのバロー岬とプリンスパトリック島の端を結んだ線と定義されている。面積は約476,000km2。一年の大半は海が完全に凍り、北部を海氷が覆う。水深は他の北極海の縁海と違って深く、最深4,683 mに達する。
カナダ・ノースウエスト準州を北流するマッケンジー川やアンダーソン川が注ぎ、鯨と海鳥の重要な生息地である。北西航路と呼ばれる大西洋・太平洋間の最短航路が通るが、一年の大半を海氷に覆われるため、商業航路としては使用されていない。一方、アラスカ・ノーススロープ沿岸には豊富な石油資源が海底下に眠っていることから1960年代に石油探査が始まり、1977年にはプルドーベイ油田で石油採掘が開始された。未開発のエリアはアラスカ国家石油保留地となっている。また、マッケンジー川が注ぐカナダ海域でアモーリガク油田 (Amauligak) が発見されたが、生産開始に至っていない。
アメリカ合衆国とカナダの間で経済水域の境界問題があり、採掘の障害となっている。アメリカ合衆国は海岸からの等距離方式を主張し、カナダ側はアメリカ(アラスカ州)・カナダ陸上国境の西経141度線を延長した線を主張している[2][3][4]。紛争海域の面積は21,000平方キロメートル以上となる[5]。
注釈
[編集]- ^ イギリス英語発音:[ˈbəʊfət siː] ボウファットゥ・スィー
- ^ アメリカ英語発音:[ˈboʊfərt siː] ボウファートゥ・スィー
脚注
[編集]- ^ “ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説”. コトバンク. 2018年5月3日閲覧。
- ^ The Law of the Sea Convention (BP-322E) Archived 2007年2月28日, at the Wayback Machine.. Dsp-psd.communication.gc.ca. Retrieved on 2013-03-21.
- ^ Donald Rothwell (1996). The Polar Regions and the Development of International Law. Cambridge studies in international and comparative law. 3. Cambridge University Press. pp. 174, 176. ISBN 978-0-521-56182-2
- ^ Summary of claims, Department of Defense, p. 10
- ^ US-Canada Arctic border dispute key to maritime riches, BBC News, 2 August 2010