コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ヘラクレス・アンド・ラヴ・アフェア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヘラクレス・アンド・ラヴ・アフェア
Hercules and Love Affair
Hercules and Love Affair 2012年
基本情報
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ジャンル ディスコ
ハウス
ニューディスコ
ダンス・パンク
活動期間 2004年 - 現在
レーベル DFAレコーズ
モシモシ・レコーズ
アトランティック・レコード
公式サイト herculesandloveaffair.net
メンバー Andy Butler
Rouge Mary
Gustaph

ヘラクレス・アンド・ラヴ・アフェア (Hercules and Love Affair、ハーキュリーズ・アンド・ラヴ・アフェア) は、アメリカ合衆国DJ アンディー・バトラーAndy Butler)による音楽プロジェクト。パフォーマーやミュージシャンで構成された流動的なバンドで、ハウスディスコニューディスコテクノダンス・パンクなどを演奏している。

元々はニューヨークのアンダーグラウンドなゲイ・ハウス・シーンを根城に活動していたが、現在はベルギーヘントを拠点に活動している。アンディ・バトラーがAnohniとコラボしたヒットシングル「Blind」をプロデュースしたことがきっかけでヘラクレス・アンド・ラヴ・アフェアとしての活動を始めた[1][2]

来歴

[編集]
ライブでのアンディー・バトラー(2014年)

アンディー・バトラー(Andy Butler)ことアンドリュー・バトラー(Andrew Butler)はコロラド州デンバーで生まれ育った。音楽に興味を持った彼はピアノを弾き、13歳からクラシックの曲を作曲し始めた[3]。アンディー・バトラーはYazooというバンドのレコードを購入したことをきっかけにダンスミュージックに傾倒するようになる[4]。15歳で初めてDJセットを披露し、ナイトクラブに通うようになる。アンディーは「ナイトクラブでは、自分を表現したり、家のように厳しく裁かれたりしない自由がたくさんあったんだ。僕はゲイであり、ある種の葛藤を抱えて育ってきたからこそ、僕には語るべき物語があるんだ」と述べている[5]

1990年代後半、バトラーはサラ・ローレンス大学に通うためにニューヨークに移り住んだ。そこでミュージシャンのアノーニ(当時は彼女の生名であるアントニー・ヘガティで活動していた)と親交を深め、2004年にバトラーが書いた「Blind」というタイトルの曲で彼女にヴォーカルを依頼した[6]

2007年、アノーニ(Anohni)がアントニー・アンド・ザ・ジョンソンズマーキュリー賞を受賞した後、バトラーは「Blind」のデモを聞かせ、リリースすることに合意した[7]。 バトラーはHercules and Love Affair名義でリリースすることにしたが、これは彼のグレコローマン神話への関心を反映したもので、HerculesとHylasとの「愛の情事」に言及しているからであった。バトラーは「ヘラクレスはボーイフレンドを探して島に滞在しました。地球上で最も強い男が、最も傷つきやすい時に失くした愛を探しているのです。強い男は強い感情を持つことができます。そして、彼らはその感情を経験し、痛みを経験し、痛みを表現し、ゲイであることができるのです」と述べている[8]2008年DFA Recordsからシングル「Blind」がリリースされ、批評家から絶賛された。音楽メディアピッチフォークメディアは年間ベストトラックに選んだ[9]

ライブでのヘラクレス・アンド・ラヴ・アフェア(2008年)

アンディー・バトラーはヘラクレス・アンド・ラヴ・アフェアを継続的な音楽プロジェクトにすることを決意し、パフォーマーやミュージシャンによる楽曲をリリースすることを表明した[10]2008年3月にデビューアルバム『Hercules and Love Affair』をリリースする。2008年5月17日、ニューヨーク・ブルックリンのスタジオBでのライブを皮切りに、欧米ツアーを行った[11]2010年にはロンドンのLovebox Festivalに出演した際にはヴォーグの取材を受けた[12]。1年間のツアーを経て、バトラーはレコード会社と別れ、故郷のデンバーに戻ってきた。

2011年モシモシ・レコーズから2ndアルバム『Blue Songs』をリリースした。メイン・ボーカルにショーン・ライト(Shaun Wright)とアエレーア・ネグロ(Aerea Negrot)を迎えた。楽曲「Step Up」には、Bloc Partyケリー・オケレケがゲスト・ヴォーカルとして参加している[13]。バンドの成功のストレスとプレッシャーの結果、バトラーはドラッグを多用するようになり、麻薬を断つためにニューヨークからオーストリアウィーンに移住した[14]

2012年8月、ロンドンのサウスバンクセンターで開催されたMeltdown Festival(アノーニがキュレーションを担当)に出演した。「Blind」のパフォーマンスではアノーニがヴォーカルとして参加し、ライブでの初共演となった。

2014年5月、3作目のアルバム『The Feast of the Broken Heart』がモシモシ・レコーズからリリースされた[15]。このアルバムについてバトラーは「意地悪なベースライン、嵐のように荒々しく、血走ったような目をしたサウンド、燃えるように荒々しく、タフでボロボロのオールドスクールハウスのプロダクションで、テクノのようなサウンドが欲しかった」と述べている[16]

2017年2月、The Horrorsのファリス・バドワンをフィーチャーしたシングル「Controller」をリリースした。9月1日アトランティック・レコードから4作目のアルバム『Omnion』をリリースした[17]。タイトル・トラックにはSharon Van Ettenが参加した[18]

メンバー

[編集]

現メンバー

  • Andy Butler
  • Rouge Mary
  • Gustaph

旧メンバー

  • DJ Whitney Fierce
  • Kim Ann Foxman
  • Mark Pistel
  • Aérea Negrot
  • Shaun Wright
  • Nomi Ruiz
  • Anohni
  • Morgan Wiley
  • Andrew Raposo
  • Jason Disu
  • Carter Yasutake
  • Guy Licata

ディスコグラフィ

[編集]

アルバム

DJミックス

  • Sidetracked (2009, Renaissance Recordings)
  • DJ-Kicks (2012, !K7 Records)

受賞歴

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ Dale Eisinger (February 8, 2017). “Hercules and Love Affair - Controller”. Spin. March 8, 2017閲覧。
  2. ^ Paul Lester (January 8, 2008). “New band of the day: No 251: Hercules and Love Affair”. The Guardian. October 17, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。January 4, 2016閲覧。
  3. ^ Elizabeth Day (January 30, 2011). “Hercules and Love Affair: 'Sometimes we feel like a basket of everybody's fears'”. The Observer. April 29, 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。January 4, 2016閲覧。
  4. ^ Elizabeth Day (January 30, 2011). “Hercules and Love Affair: 'Sometimes we feel like a basket of everybody's fears'”. The Observer. April 29, 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。January 4, 2016閲覧。
  5. ^ Elizabeth Day (January 30, 2011). “Hercules and Love Affair: 'Sometimes we feel like a basket of everybody's fears'”. The Observer. April 29, 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。January 4, 2016閲覧。
  6. ^ Hua Hsu (June 22, 2008). “Party Titans, Updating Disco's Sound”. The New York Times. January 4, 2016閲覧。
  7. ^ Hua Hsu (June 22, 2008). “Party Titans, Updating Disco's Sound”. The New York Times. January 4, 2016閲覧。
  8. ^ Hua Hsu (June 22, 2008). “Party Titans, Updating Disco's Sound”. The New York Times. January 4, 2016閲覧。
  9. ^ RA Poll: Top 30 tracks of 2008”. Resident Advisor (December 22, 2008). January 4, 2016閲覧。
  10. ^ Max Willens (June 30, 2009). “Hercules and Love Affair's Andy Butler on His Sidetracked Mix and Hercules' New Record”. Village Voice. January 4, 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。January 4, 2016閲覧。
  11. ^ Hercules & Love Affair @ Studio B, NYC (pics) & Tour Dates”. Brooklyn Vegan (May 9, 2008). September 11, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。January 4, 2016閲覧。
  12. ^ A Fashion And Music Lovebox – Exclusives – Vogue TV”. 2010年7月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年7月22日閲覧。
  13. ^ Adam Bychawski (October 12, 2010). “Kele Okereke features on new Hercules And Love Affair album”. NME. April 7, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。January 4, 2016閲覧。
  14. ^ David Whitehouse (May 24, 2014). “Hercules And Love Affair's Andy Butler and John Grant: making music mined in the soul”. The Guardian. September 3, 2014時点のオリジナルよりアーカイブ。January 4, 2016閲覧。
  15. ^ Hercules & Love Affair announce new album 'The Feast Of The Broken Heart'”. NME (March 4, 2014). April 2, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。January 4, 2016閲覧。
  16. ^ Hercules & Love Affair announce new album 'The Feast Of The Broken Heart'”. NME (March 4, 2014). April 2, 2015時点のオリジナルよりアーカイブ。January 4, 2016閲覧。
  17. ^ Myles Tanzer (February 8, 2017). “Hercules and Love Affair Announce New Album”. Fader. March 15, 2017閲覧。
  18. ^ “Hercules and Love Affair - Omniom | Rocktails Musica Online” (スペイン語). Rocktails. (2011年10月1日). http://www.rocktails.tv/musica/herculesloveaffair/omnion 2017年10月4日閲覧。 

外部リンク

[編集]