プロパティ
プロパティ(英: property)は所有物や附帯情報など所有者や従属先がある物体や情報を指す言葉である。[1]特に情報分野以外では、所有者の移転が可能であったり所有者による処分が可能なものを指し、特に所有物の中でも財産[2][3]を指す場合もある。情報の分野では何らかの主体に保持される附帯情報を指す。
類義語との関係
[編集]アイテム
[編集]日本では物として扱われ、しばしば英語圏でも比較されるアイテム(英: item)[4][5]は、本来項目や品目を表すものであり[6]所有物そのものを表す言葉ではない。プロパティとは財産品目のような併用されることもある。[7]
属性
[編集]日本の情報分野ではしばしば属性(英: attribute)と混同されることもある。属性とは「赤い」であったり「硬い」であったり人であれば「誠意がある」「適応性がある」といった主体についての情報を表すものであり[8][9] ただ所有されているだけのものを含むプロパティとは全く意味がことなる。ただし、情報分野では附帯情報の中に属性が格納されていることが多い。[10]
情報分野
[編集]プログラミング言語以外
[編集]Windowsにおけるプロパティ
[編集]Microsoft Windowsにおけるプロパティは、コンピュータ、ファイル、アプリケーションの各種設定などの情報を保持した附帯情報のことである。
プログラミング言語
[編集]言語の機能としてのプロパティ
[編集]デザインパターンとしてのプロパティ(附帯情報)
[編集]Smalltalk から始まったオブジェクトに付随するメンバー変数の変わりに連想配列を用いる方法を指す。日本語では附帯情報とも呼ぶ。附帯情報は元々、派生型のために変数を用意しようとすると変数が莫大になってしまう画面部品(Morphic)の基底型などで使われていたが[11]、後に附帯情報以外の変数をオブジェクトから取り除いたSelfが生まれ、その思想を引き継いだJavaScript も同様に附帯情報のみでオブジェクトを構成するようになった。
Java標準ライブラリにおけるプロパティ
[編集]標準Javaクラスライブラリにおけるプロパティは、System.getProperties()
によって取得できるシステムプロパティjava.util.Properties
や、java.util.ResourceBundle
クラスで管理できる情報や、それらのクラスが管理するプロパティファイルのことを指す。
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ “What Is Property? Definition, Types, Valuation, and Taxation” (英語). Investopedia. 2023年10月16日閲覧。
- ^ “Item of Property Definition” (英語). Law Insider. 2023年10月16日閲覧。
- ^ “What is Property? Definition of Property, Property Meaning” (英語). The Economic Times. 2023年10月16日閲覧。
- ^ ghogen (2023年3月10日). “Comparing Properties and Items - MSBuild” (英語). learn.microsoft.com. 2023年10月16日閲覧。
- ^ “Property vs Items - What's the difference?” (英語). WikiDiff (2019年10月9日). 2023年10月16日閲覧。
- ^ “Definition of ITEM” (英語). www.merriam-webster.com (2023年10月16日). 2023年10月16日閲覧。
- ^ “Personal Property Items | FEMA.gov” (英語). www.fema.gov (2023年9月16日). 2023年10月16日閲覧。
- ^ “Definition of ATTRIBUTE” (英語). www.merriam-webster.com (2023年10月6日). 2023年10月16日閲覧。
- ^ “Attributes You Should Include On Your Resume | GRIT” (英語) (2022年3月7日). 2023年10月16日閲覧。
- ^ “Attribute properties” (英語). www.ibm.com (2016年11月10日). 2023年10月16日閲覧。
- ^ ケント・ベックのSmalltalkベストプラクティス・パターン―シンプル・デザインへの宝石集. ピアソンエデュケーション. (2003/3/1)