プロトアビス

プロトアビス
	生息年代: 三畳紀, 210 Ma PreЄ Є O S D C P T J K Pg N ↓
分類
学名
	Protoavis Chatterjee, 1991
タイプ種
	Protoavis texensis
種
	†Protoavis texensis

プロトアビス（プロトエイビス、プロトエイヴィスとも）(Protoavis) は三畳紀に生息していた鳥類、あるいは獣脚類の一種である。

概要

1983年にテキサス工科大学の古生物学者シャンカール・チャタジー（英語版）によって化石が発見された。これは当初は小型肉食恐竜と考えられたが、その後の研究で、鳥類の特徴を備えている事が確認された^[1]。驚くべき事に、ジュラ紀後期の鳥類である始祖鳥よりも、より鳥類として進化した特徴を備えていたのである^[2]。これらの特徴からチャタジーはプロトアビスこそが鳥類の起源であると結論したのである^[3]。

これは古生物学者にとって、驚くべき発見であった。始祖鳥より7000万年前、最初の恐竜と同時期に、鳥類の祖先が存在した事になるのである^[3]。

BCF理論

この発見に基づき、1994年にジョージ・オルシェフスキー（オランダ語版）はBCF理論を発表した。従来考えられていたように恐竜から鳥が進化したのではなく、むしろ鳥類から恐竜が進化したのだ、という説である^[4]。

しかし結局の所はBCF理論は学会の受け入れる所にはならなかった。一番の問題はその根拠となるプロトアビスの化石が、あまりに不完全で保存状態が悪い事である。プロトアビスこそが鳥類の起源であるというチャタジーの結論は勇み足であり、そのような判断が下せるような状態ではなかったのである^[4]。

古生物学者カール・ジンマーが「鳥だと思って見る者には鳥に見え、恐竜だと思って見る者には恐竜に見えるロールシャッハ・テスト」と評したように、その信憑性に懐疑的な学者もいる。これらの懐疑的な意見が寄せられたことから、シャンカール・チャタジーはプロトアビスの化石を非公開にしており、当面は第三者による検証ができない状態となっている。

そして現在、より完全な状態のプロトアビスの化石は、未だに発見されていない。

脚注

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^ 日本博学倶楽部 2001, p. 88.
^ 「世紀の大発見」編集室 2020, p. 10.
^ ^a ^b 神明竜二 1992, p. 53.
^ ^a ^b 川上和人 2013, p. 53.

参考文献

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[FOOTNOTE日本博学倶楽部200188-1] 日本博学倶楽部 2001, p. 88.

[FOOTNOTE「世紀の大発見」編集室202010-2] 「世紀の大発見」編集室 2020, p. 10.

[FOOTNOTE神明竜二199253-3] 神明竜二 1992, p. 53.

[FOOTNOTE川上和人201353-4] 川上和人 2013, p. 53.

[1]

[2]

[3]

[4]

概要

BCF理論

関連項目

脚注

参考文献