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フナフティ島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フナフティ環礁から転送)
フナフティ
Funafuti
南部の市街地(2011年)
南部の市街地(2011年)
位置
フナフティ環礁の位置の位置図
フナフティ環礁の位置
位置
フナフティの位置(オセアニア内)
フナフティ
フナフティ
フナフティ (オセアニア)
フナフティの位置(ツバル内)
フナフティ
フナフティ
フナフティ (ツバル)
フナフティ環礁の衛星写真の位置図
フナフティ環礁の衛星写真
地図
座標 : 南緯8度31分 東経179度12分 / 南緯8.517度 東経179.200度 / -8.517; 179.200
行政
ツバルの旗 ツバル
 環礁 フナフティ
地理
面積  
  環礁域 2.4 km2 (0.9 mi2)
人口
人口 (2017年現在)
  環礁域 6,716人
    人口密度   2,798.3人/km2(7,462.2人/mi2
その他
等時帯 UTC+12
ISO 3166-2 TV-FUN

フナフティ島(フナフティとう、英語: Funafuti Island)は、ツバルを構成する環礁の1つで、ツバルの首都が置かれている。1つの島ではなく、フナフティ環礁(フナフティ環礁)などとも呼ばれる。古い片仮名転記ではフナフチとも表記した。

概要

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ツバルの陸地の総面積は約26 km2であるのに対し[1]、フナフティ島の総面積は約2.4 km2と、国土面積の約1割を占める。ただしフナフティ島と言っても1つの島ではなく、約30の小島から成る環礁を形成しており、幅20 m〜400 mの細長い島が、礁湖の周りを取り囲むように並んでいる。環礁全体の大きさは、長さが最大18 km、幅が最大14 kmに及ぶ。礁湖の面積は275 km2とツバルで最大を誇り、島の総面積の100倍を超える。漁業が営まれている。また、細々とだが農業も行われており、バナナなどが栽培されている。ただ、海水の平均温度上昇に伴って発生する、海水の熱膨張などが原因で平均潮位が高い傾向が続き、海岸浸食が発生しており、海没の可能性も言われている。なお、ツバルは熱帯雨林気候であり充分な降水が見られるものの、平坦な土地であるため[2][注釈 1]、位置エネルギーを利用した一般的な水力発電は難しく、フナフティ島で消費される大部分の電力は火力発電に依存している[注釈 2]。人口は6,716人(2017年国勢調査)で、総人口の約6割が居住している。その中でもフォンガファレ島のファカイフォウ、セナラ、アラピの3村の合計は3,815人で環礁の約6割を占め、1村あたり総人口の約1割が居住している計算になる[3]

地理

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フナフティ環礁の島と集落

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人口は2017年の数値である。

気候

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ケッペンの気候区分では熱帯雨林気候(Af)に属する[1][注釈 3]。なお、風は東寄りの貿易風が卓越する[1]

フナフティ[注釈 4]の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 33.8
(92.8)
34.4
(93.9)
34.4
(93.9)
33.2
(91.8)
33.9
(93)
33.9
(93)
32.8
(91)
32.9
(91.2)
32.8
(91)
34.4
(93.9)
33.9
(93)
33.9
(93)
34.4
(93.9)
平均最高気温 °C°F 30.7
(87.3)
30.8
(87.4)
30.6
(87.1)
31.0
(87.8)
30.9
(87.6)
30.6
(87.1)
30.4
(86.7)
30.4
(86.7)
30.7
(87.3)
31.0
(87.8)
31.2
(88.2)
31.0
(87.8)
30.8
(87.4)
日平均気温 °C°F 28.2
(82.8)
28.1
(82.6)
28.1
(82.6)
28.2
(82.8)
28.4
(83.1)
28.3
(82.9)
28.1
(82.6)
28.1
(82.6)
28.2
(82.8)
28.2
(82.8)
28.4
(83.1)
28.3
(82.9)
28.2
(82.8)
平均最低気温 °C°F 25.5
(77.9)
25.3
(77.5)
25.4
(77.7)
25.7
(78.3)
25.8
(78.4)
25.9
(78.6)
25.7
(78.3)
25.8
(78.4)
25.8
(78.4)
25.7
(78.3)
25.8
(78.4)
25.7
(78.3)
25.8
(78.4)
最低気温記録 °C°F 22.0
(71.6)
22.2
(72)
22.8
(73)
23.0
(73.4)
20.5
(68.9)
23.0
(73.4)
21.0
(69.8)
16.1
(61)
20.0
(68)
21.0
(69.8)
22.8
(73)
22.8
(73)
16.1
(61)
降水量 mm (inch) 413.7
(16.287)
360.6
(14.197)
324.3
(12.768)
255.8
(10.071)
259.8
(10.228)
216.6
(8.528)
253.1
(9.965)
275.9
(10.862)
217.5
(8.563)
266.5
(10.492)
275.9
(10.862)
393.9
(15.508)
3,512.6
(138.291)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 20 19 20 19 18 19 19 18 16 18 17 19 223
湿度 82 82 82 82 82 82 83 82 81 81 80 81 82
平均月間日照時間 179.8 161.0 186.0 201.0 195.3 201.0 195.3 220.1 210.0 232.5 189.0 176.7 2,347.7
平均日照時間 5.8 5.7 6.0 6.7 6.3 6.7 6.3 7.1 7.0 7.5 6.3 5.7 6.4
出典:Deutscher Wetterdienst[4]

政治

[編集]
バイアクにある政府機関官庁

イギリスの国王を君主とする立憲君主制を採っている。

政府機関

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首都とは言え、都市と呼べる大規模な街は無く、集落と言った程度である。フォンガファレ島が最も人口の集中した場所であり、島内人口は4000人と推計されている。島民はポリネシア人がほとんどを占める[注釈 5]。公用語として英語ツバル語が用いられている[5]。フォンガファレ島のバイアクと言う集落に政府・行政機関が集中しており、ツバルの首都は「フォンガファレ」あるいは「バイアク」とされることもある。

施設

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唯一の国際空港であるフナフティ国際空港が設置されており、フナフティには行政官庁やホテルが集中している。また、基幹産業である漁業に関連して、ツバル国営漁業公社英語版も有る。

外国公館

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金融機関

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ツバル国際銀行

通信

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ツバル電信局

ツバルのドメインは「tv」だが、1999年から貸与して収入を得ている。

教育

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南太平洋大学 ツバルキャンパス
フェツバル中高一貫校

大学

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中等教育

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  • フェツバル中高一貫校

交通

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フナフティ国際空港の発着ロビーの有る建物。

空港

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フナフティ国際空港は、第2次世界大戦時の1943年に、大日本帝国海軍と対峙していたアメリカ海軍工兵が建設した軍用飛行場を起源としている。約1500 mの滑走路1本を擁する。

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 辻原 康夫 『早わかり 世界の国ぐに』のp.166によれば、ツバルの国土の平均的な標高は約2 mであり、ツバルは最も標高の高い場所でも標高は4.5 mに過ぎないとある。
  2. ^ 二宮書店編集部『Data Book of The WORLD (2012年版)』のp.464によれば、2008年におけるツバルの発電量は4 GWhであり、その100パーセントが火力発電だったと記されている。
  3. ^ ツバルの全土が熱帯雨林気候である。
  4. ^ 平均気温は1981–2000年、最高最低気温記録は1936–2000年、平均降水量は1951–1990年、平均降水日数は1947–1990年、湿度は1961–1990年、日照時間は1978–1990年の値である。
  5. ^ ミクロネシア系の住民が多いキリバスとは、ツバルが独立する前の1975年に分離した。ちなみにツバルが独立したのは1978年である。

出典

[編集]
  1. ^ a b c 二宮書店編集部 『Data Book of The WORLD (2012年版)』 p.463 二宮書店 2012年1月10日発行 ISBN 978-4-8176-0358-6
  2. ^ a b c 辻原 康夫 『早わかり 世界の国ぐに』 p.166 平凡社 2004年7月14日発行 ISBN 4-582-83229-6
  3. ^ 2017 CENSUS TABLES”. ツバル統計局 (2021年4月6日). 2021年5月14日閲覧。
  4. ^ Klimatafel von Funafuti / Tuvalu (Ellice-Inseln)” (German). Baseline climate means (1961-1990) from stations all over the world. Deutscher Wetterdienst. 22 November 2016閲覧。
  5. ^ a b 二宮書店編集部 『Data Book of The WORLD (2012年版)』 p.464 二宮書店 2012年1月10日発行 ISBN 978-4-8176-0358-6