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ゼロフォノン線とフォノンサイドバンド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

局在中心の光吸収スペクトルの形状関数は、温度がT=0の時は次のように書ける。

m = 0, 1, 2, ...のものをそれぞれゼロフォノン線1フォノン線2フォノン線、...と呼ぶ。ここで

であり、Sはホアン=リー因子と呼ばれる。

全吸収強度の中でゼロフォノン線の強度が占める割合は、デバイ‐ワラー因子と呼ばれ、これは絶対温度をT、フォノンの平均占有数を<n>とするとで与えられる。

ゼロフォノン線以外はフォノンの同時遷移を伴うものであるが、実際にはいろいろな振動数のフォノンがあり、それらの関係する線は重なってバンドとなるため、これをフォノンサイドバンドと呼ぶ。

参考文献

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  • 櫛田孝司 『光物性物理学』 朝倉書店、1991年
  • 塩谷繁雄 『光物性ハンドブック』 朝倉書店、1984年