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フランス国立東洋言語文化学院

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
パリ東洋語学校から転送)
東洋言語文化学院 2015

東洋言語文化学院フランス語: Institut national des langues et civilisations orientales、略称: INALCO)は、フランスパリの国立大学。

名称

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東洋言語文化大学、東洋言語文明学院[1][2]とも。

西ヨーロッパ起源以外(アフリカアジア東ヨーロッパオセアニア)の言語と文明についての教育を行っている。1971年に現在の名称となった。略称のINALCO は、「イナルコ」のように読む。 Langues O' ([lɑ̃ɡ.z‿o])「ラング・ゾー」とも呼称される[3]

前身は東洋語学校[4](フランス東洋語学校[5]、パリ東洋語学校[6])。

歴史

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中世のキリスト教会によって設立されたソルボンヌなどの大学と違い、イナルコは近世のフランス絶対王政の高等教育機関として設立されたのである。ルイ14世(在位1643-1715)親政下の財務総監のジャン=バティスト・コルベール重商主義政策を推進すると、「東洋」市場の開拓と東洋の国家との交流を発展させるため、イナルコの前身であったÉcole des jeunes de languesが設立された(1669年)。トルコ語アラビア語の翻訳・通訳できる人材の育成がその使命であった。フランス革命が起こると、また別の同類の教育機関のÉcole spéciale des langues orientalesが設立された(1795年)。1873年にその二つの学校が合併した。

1914年、国立東洋言語学校(École nationale des langues orientales)となる。

1971年、東洋言語文化学院(Institut national des langues et civilisations orientales)となる。1984年まではパリ第3大学(新ソルボンヌ大学)に所属し日本語中国語など言語によってはパリ大学の学生は INALCOで学んでいた。ディプロム(卒業証書、Diplôme)などもパリ第3大学の印が使われた。

1984年から完全に独立し、グランテタブリスマンとして公認されている。

従来、本部はパリ6区に立地しキャンパスごとに分散していたが、2011年パリ13区Pôle des Langues et Civilisations du Monde(〈世界の言語と文化〉拠点地区)にBULACフランス語版(大学間共同利用言語・文化図書館)[7]などとともに集約され移転した[3]

日本では明治大学立教大学早稲田大学などと国際交流協定を結んでいる。2024年6月からはソルボンヌ・アライアンスに加盟し[8]パンテオン・ソルボンヌ大学ESCP経営大学院パリ第3大学と人文・社会科学分野のさらなる発展に努めている。

組織

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公式ウェブサイト参照。

  • 部門(départements)
    • アフリカ(Afrique)
    • 南アジア及びヒマラヤ(Asie du Sud et Himalaya)
    • 東南アジア及び太平洋(Asie du Sud-Est / Pacifique)
    • アラブ研究(Études arabes)
    • 中国研究(Études chinoises)
    • 朝鮮研究(Études coréennes)
    • ヘブライ及びユダヤ研究(Études hébraïques et juives)
    • 日本研究(Études japonaises)
    • ロシア研究(Études russes)
    • ユーラシア(Eurasie)
    • 中央及び東ヨーロッパ(Europe centrale et orientale)
    • アメリカ言語及び文化(Langues et cultures des Amériques)
  • 課程(filières)
    • Commerce international (Centre de préparation aux échanges internationaux, CPEI)
    • Communication et formation interculturelles
    • Didactique des langues (ex français langue étrangère)
    • Relations internationales (hautes études internationales, HEI)
    • Textes informatique multilinguisme (TIM)

脚注

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  1. ^ 日仏会館 | 研究活動 | 研究員/事務局 | ロラン・ネスプルス
  2. ^ 山口昭彦「フランスにおけるイラン研究とクルド研究」『オリエント』第40巻第1号、一般社団法人日本オリエント学会、1997年、172-182頁、doi:10.5356/jorient.40.172 
  3. ^ a b INALCO 日本学科への 日本人交換留学生の受け入れ態勢について
  4. ^ 森川甫ロニの東洋語学校日本語講座開講講演(1863年)」『関西学院大学社会学部起用』第47巻、関西学院大学、1983年、19-28頁。 
  5. ^ 日本キリシタン史|放送大学附属図書館
  6. ^ 石澤良昭「パリ東洋語学校200周年記念国際シンポジウム」『東南アジア史学会会報』第64巻、東南アジア史学会、1996年4月、NAID 110003744329 
  7. ^ CA1822 - 大学間共同利用言語・文化図書館(BULAC)-欧州随一の言語・文化図書館- / Clotilde Monteiro | カレントアウェアネス・ポータル
  8. ^ L’Inalco rejoint Sorbonne Alliance”. Inalco. 2024年7月19日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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