ハイパーオリンピック'84
ジャンル | スポーツゲーム |
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対応機種 |
アーケード (AC) 対応機種一覧
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開発元 | コナミ開発1課 |
発売元 |
コナミ Centuri |
プロデューサー | 石原祥吉 |
プログラマー | 町口浩康 |
音楽 | 福武茂 |
シリーズ | コナミハイパーシリーズ |
人数 | 1 - 4人(対戦プレイ) |
メディア |
業務用基板 (168.53キロバイト) |
稼働時期 |
1984年7月 1984年7月 発売日一覧
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デバイス | 3ボタン |
CPU | MC6809 (@ 2.048 MHz) |
サウンド |
Z80 (@ 3.580 MHz) DAC (@ 1.790 MHz) SN76496 (@ 3.580 MHz) VLM5030 |
ディスプレイ |
ラスタースキャン 横モニター 256×224ピクセル 60.00Hz パレット32色 |
『ハイパーオリンピック'84』 (Hyper Olympic'84) は、1984年7月に日本のコナミ工業から稼働されたアーケード用スポーツゲーム。北米ではCenturiから『Hyper Sports』のタイトルで稼働された。
同社による『ハイパーオリンピック』(1983年)の続編であり、同年開催のロサンゼルスオリンピックに合わせて発表された。前作と同様に陸上競技を題材とした作品であるが、陸上競技以外の種目も収録されている。本作では水泳、クレー射撃、跳馬、アーチェリー、三段跳、重量挙げ、棒高跳の7種目で記録を競う。開発はコナミ開発1課が行い、前作から引き続きプロデューサーは石原祥吉、音楽は福武茂が担当、プログラムは後に『グラディウス』(1985年)を手掛けた町口浩康が担当している。
後にX1やPC-8001mkIISRなど日本国産パソコンに移植された他、MSXおよびファミリーコンピュータには『ハイパースポーツ』のタイトルで、SG-1000には『コナミのハイパースポーツ』のタイトルで移植された。日本国外のホビーパソコンにおいても『Hyper Sports』のタイトルで移植された。2002年には「コナミスポーツシリーズ」として、一部種目のみ携帯電話ゲームとして配信された。2015年にはMSX版『ハイパースポーツ2』がプロジェクトEGGおよびバーチャルコンソールで配信された他、2019年には日本国外アーケード版がアーケードアーカイブスとして配信された。
ゲーム内容
[編集]1984年ロサンゼルスオリンピックの開催に合わせて稼働された[1]。競技はすべて一新され、100メートル自由形、クレー射撃、跳馬、アーチェリー、三段跳、重量挙げ、棒高跳の全7種目。前作よりもタイミング重視の競技が多くなっている。
入力の処理方式が異なっており、左右交互押しによるRUNボタン連打が若干やり易くなっている。4周目までしかなかった前作と違い、6周目まで難易度が上がる。6周目は極めて難しく、クリアするのは至難の業となっている。7周目以降は、6周目を繰り返す。
また、アーケードアーカイブス版ではランキング画面の曲が消されている。
種目
[編集]プレイ順に記述する。
種目は順に水泳(100m自由形)、クレー射撃、跳馬、アーチェリー、三段跳、重量挙げ、棒高跳の7つ。
- 水泳
- 2つのRUNボタンで泳ぎ、ACTボタン(JUMPボタン)で画面に息継ぎの指示が出た時に息継ぎをする。ファウルは1回のみできるが、計測は1回のみとなる。
- クレー射撃
- 左右の標的が2つのRUNボタンに対応し、標的が出たら素早く押す。3回計測のチャンスがある。
- 跳馬
- 助走はコンピュータにより自動で行われプレイヤーは介入できず、ACTボタンで跳躍のタイミングのみをコントロールすることとなる。跳躍後はRUNボタンにより回転数をできるだけ多くすることを目的とする。計測のチャンスは3回。
- アーチェリー
- 矢の発射角度をACTボタンで調整し発射する。計測のチャンスは3回。
- 三段跳
- RUNボタンで助走し、ACTボタンで踏み切りのタイミングおよび角度を調整する。最初の踏み切りが白線を越えているとファウルとなる。計測のチャンスは3回。
- 重量挙げ
- RUNボタンで持ち上げるパワー調整を行い、ACTボタンでパワー移動を行う。計測のチャンスは2回。
- 棒高跳
- 助走は自動で行われ、跳ぶタイミングと体勢変更をACTボタンで行う。プレイヤーは失格となるまでより高い記録に挑戦できる。バーに触れたりバーを落としたりすると失敗となり、3回失敗で失格となる。
移植版
[編集]No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 備考 | 出典 |
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1 | ハイパースポーツ1 | 1984年8月 |
MSX | コナミ開発3課 | コナミ | ロムカセット | RC715 | ||
2 | ハイパースポーツ2 | 1984年11月 |
MSX | コナミ開発3課 | コナミ | ロムカセット | RC717 | ||
3 | ハイパーオリンピック'84 I・II | 1985年2月 |
X1 | デービーソフト | デービーソフト | カセットテープ | S06-G0106-P1 S06-G0107-P1 |
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4 | ハイパーオリンピック'84 I・II | 1985年4月 |
PC-8001mkIISR | デービーソフト | デービーソフト | フロッピーディスク | N08-G9106 N08-G9107 |
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5 | コナミのハイパースポーツ | 1985年4月 |
SG-1000 | セガ | セガ | ロムカセット | G-1042 | ||
6 | Hyper Sports | 1985年7月 |
コモドール64 ZX Spectrum |
Ocean Software | Imagine Software | カセットテープ | - | ||
7 | ハイパースポーツ | 1985年9月27日 |
ファミリーコンピュータ | コナミ開発2課 | コナミ | ロムカセット | RC806 | ||
8 | ハイパースポーツ3 | 1985年10月 |
MSX | コナミ開発3課 | コナミ | ロムカセット | RC733 | ||
9 | Hyper Sports | 1985年 |
Amstrad CPC BBC Micro |
Ocean Software | Imagine Software | カセットテープ | - | ||
10 | 気軽に! クレー射撃 気軽に! アーチェリー |
2002年2月4日 |
FOMA901i/703iシリーズ (iアプリ) |
コナミ | コナミ | ダウンロード (コナミスポーツシリーズ) |
- | [2][3][4] | |
11 | 気軽に! クレー射撃 気軽に! アーチェリー |
2002年4月17日 |
J-SKY (Javaアプリ) |
コナミ | コナミ | ダウンロード (コナミスポーツシリーズ) |
- | [5] | |
12 | 気軽に! クレー射撃 気軽に! アーチェリー |
2002年7月22日 |
ezplus対応機種 (EZアプリ) |
コナミ | コナミ | ダウンロード (コナミスポーツシリーズ) |
- | [6] | |
13 | ハイパースポーツ | 2006年 |
Windows | コナミ | アイレボ | ダウンロード (i-revo) |
- | ファミリーコンピュータ版の移植 | |
14 | ハイパースポーツ2 | 2015年2月17日 |
Windows | コナミ開発3課 | D4エンタープライズ | ダウンロード (プロジェクトEGG) |
- | MSX版の移植 | |
15 | ハイパースポーツ2 | 2015年10月28日 |
Wii U | コナミ開発3課 | KDE | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
- | MSX版の移植 | [7][8] |
16 | HYPER SPORTS | INT 2019年11月28日 |
Nintendo Switch PlayStation 4 |
ハムスター | ハムスター | ダウンロード (アーケードアーカイブス) |
- | 日本国外アーケード版の移植 | [9][10] |
- MSX版
MSXでは『ハイパースポーツ』のタイトルで3本に分けて移植された。
- ハイパースポーツ1
- アーケード版とほぼ同時に登場した。アーケード版から跳馬、MSX版オリジナルの高飛び込み・トランポリン・鉄棒、計4種目を収録。途中までは「ジョリーホッパー」というタイトルでバネの原理を学ぶ教育ソフトとして開発されていた。
- ハイパースポーツ2
- 2015年2月17日よりプロジェクトEGG、同年10月28日よりWii Uバーチャルコンソールにて配信開始。アーケード版からクレー射撃・アーチェリー・重量挙げの3種目を収録。
- ハイパースポーツ3
- アーケード版から三段跳・棒高跳、MSX版オリジナルのロードレース・カーリング、計4種目を収録。
- SG-1000版
- MSX版『ハイパースポーツ1』の移植。競技内容も同じで、高飛び込み・跳馬・トランポリン・鉄棒の計4種目。ハイパーショットはMSX用のものが使用可能。
- X1、PC-8001mkIISR版
デービーソフトから発売。カセットテープ版とフロッピーディスク版があるが、フロッピー版はI・II両方購入して2ドライブに両ソフトをセットすることでアーケード版同様に全種目通してプレイ可能だった。
- ハイパーオリンピック'84 I
- アーケード版から100メートル自由形・クレー射撃・跳馬・アーチェリーの4種目を収録。
- ハイパーオリンピック'84 II
- アーケード版から三段跳・重量挙げ・棒高跳の3種目を収録。
- ファミリーコンピュータ版
アーケード版の移植だが、MSX版同様「ハイパースポーツ」のタイトルに変更された。FC版『ハイパーオリンピック』同様、プレイするにはハイパーショットが必要だが、前作に付属したハイパーショット使えることから、本作はソフト単品での発売となり、ハイパーショットも単品販売された。アーケード版からのクレー射撃・アーチェリー・三段跳に加え、FC版ハイパーオリンピックで未収録だった走高跳を合わせた計4種目を収録。走高跳のバーの高さは一定で、周回を重ねるごとに高くなる。
評価
[編集]評価 | ||||||||||||||||||||||||
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- アーケード版
ゲーム本『甦る 20世紀アーケードゲーム大全 Vol.1 アイデア満載! ユニークゲーム編』では、本作稼働時にはすでに同様のゲームが他メーカーからも複数発売されていた事や、操作が複雑になった事が要因となり、前作程の人気作とはならなかったと記されている[1]。
脚注
[編集]- ^ a b アーケードゲーム大全 2019, p. 159- 「1984年 ハイパーオリンピック84」より
- ^ “コナミネットにiアプリ「キャプテン翼」が登場!”. SOFTBANK GAMES NEWS INDEX. ITmedia (2002年2月4日). 2021年3月20日閲覧。
- ^ 横田真俊 (2002年2月4日). “コナミ、「キャプテン翼」のiアプリ対応のゲームサイト”. ケータイ Watch. インプレス. 2021年3月20日閲覧。
- ^ 田名網陽平 (2002年2月5日). “コナミ、「キャプテン翼」や「スキージャンプ」など新作iアプリを配信開始”. GAME Watch. インプレス. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “J-SKYでも“コナミスポーツ”を楽しむ!”. SOFTBANK GAMES NEWS INDEX. ITmedia (2002年4月17日). 2021年3月20日閲覧。
- ^ “コナミ、EZweb対応「コナミスポーツシリーズ」をオープン”. ITmedia Moblie. アイティメディア (2002年7月22日). 2021年3月20日閲覧。
- ^ 津久井箇人 a.k.a. そそそ (2015年10月21日). “Wii Uバーチャルコンソール10月28日配信タイトル ― 『もえろツインビー』『ハイパースポーツ2』『マリオパーティアドバンス』”. iNSIDE. イード. 2021年3月20日閲覧。
- ^ そみん (2015年10月21日). “『もえろツインビー シナモン博士を救え!』『マリオパーティアドバンス』など3作がWii U用VCで10月28日配信”. 電撃オンライン. KADOKAWA. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “『アーケードアーカイブス HYPER SPORTS』が11月28日に配信。水泳やクレー射撃など、全7種目の競技を最大4人の同時プレイで盛り上がろう”. ファミ通.com. KADOKAWA (2019年11月21日). 2021年3月20日閲覧。
- ^ 長岡頼(クラフル) (2019年11月21日). “Switch用「アーケードアーカイブス HYPER SPORTS」配信決定”. GAME Watch. インプレス. 2021年3月20日閲覧。
- ^ a b “Hyper Sports for Amstrad CPC (1985)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2021年3月20日閲覧。
- ^ a b c d “Hyper Sports for Commodore 64 (1985)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2021年3月20日閲覧。
- ^ a b c d e “Hyper Sports for ZX Spectrum (1985)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2021年3月20日閲覧。
- ^ “Hyper Sports for Arcade (1984)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2021年3月20日閲覧。
参考文献
[編集]- 『甦る 20世紀アーケードゲーム大全 Vol.1 アイデア満載! ユニークゲーム編』メディアパル、2019年9月30日、159頁。ISBN 9784802110372。